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メアリー・J. ブライジのアルバム ウィキペディアから
『マイ・ライフ』(My Life)は、1994年11月に発売されたメアリー・J. ブライジの2枚目のスタジオ・アルバム[4][5]。
『マイ・ライフ』 | ||||
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メアリー・J. ブライジ の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 1993年 - 1994年 | |||
ジャンル | R&B、ソウル、ヒップホップ・ソウル、ニュージャックスウィング、R&Bバラード | |||
時間 | ||||
レーベル |
アップタウン・レコード MCAレコード | |||
プロデュース |
総勢約10名
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専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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ゴールドディスク | ||||
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メアリー・J. ブライジ アルバム 年表 | ||||
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『マイ・ライフ』収録のシングル | ||||
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前作のデビュー・アルバム『ホワッツ・ザ・411?』(What's the 411?)のプロデューサー、ショーン・パフィ・コムズの他、チャッキー・トンプソンがメインのプロデュースを担当し、1970年代のR&Bクラシックを意識したサウンドと、ストリート・ヴァイブを融合させた作品となった『マイ・ライフ』は[4]、R&Bアルバムチャートで8週間1位、全米アルバムチャートでは7位を記録、売上げ的にもデビュー・アルバム同様、300万枚超えのトリプル・プラチナ・アルバムとなった[5][6][7]。
第38回グラミー賞でも「最優秀R&Bアルバム賞」にノミネートされ、惜しくも次点で受賞できなかったものの、『マイ・ライフ』は何年経ってもR&Bの名盤として人気が根強く、収録楽曲の全体的な完成度の高さや魅力的なアルト・ボーカルが醸し出す独特の世界観からメアリー・J. ブライジのアルバム中で最高傑作に挙げる評価が多い[4][5][8]。全世代のアルバムを対象とした各種のオールタイム・ランキングにも入り、ローリングストーン誌のオールタイム・ランキング500では2020年版で126位に食い込むなど(1999年・2003年 279位、2012年 281位)、彼女のキャリアを代表する筆頭作品となっている[9][4][5][8]。
その時々の精神状態が作品に反映されやすい自伝的性質を持つアーティストであるメアリーは[5][6][10]、このアルバム制作中、ドラッグ依存や鬱症状、最愛の恋人K-Ciヘイリーとの関係の悩みなどを抱え「人生の最悪期だった」とされ[11][12][5]、そうした苦しい悲痛な叫びや生の感情が特に顕著に歌に託されているため、皮肉にも『マイ・ライフ』は聴く者の心を打つまぎれもない傑作アルバムとなっている[5][8]。
デビュー・アルバムではメアリーは楽曲制作に関わらなかったが、『マイ・ライフ』から歌手のメアリー本人も作詞などで13曲参加している。デビュー・アルバムの成功で「クイーン・オブ・ヒップホップ・ソウル」という称号を受けてはいても、「私は普通の、歌が好きなホーム・ガール」と言うメアリー自身が、現実に経験している恋愛の悩みや様々な悲しみを歌に込め、真実の愛や心の安らぎを求め探して本当の自分を見つけようとするホーム・ガールの繊細な揺れる心(エモーショナル)をテーマにしたものとなっている[4]。
サウンド的には、1970年代ソウルの愛好家であるチャッキー・トンプソンが多くを制作に関わり、70年代のR&Bクラシックを意識した楽曲作り(サンプリングも含め)となっている[4]。エグゼクティブ・プロデューサーのショーン・パフィ・コムズ曰く、「クワイエット・ストームが生まれ、生演奏の楽器がファンクを生んだ」70年代であり、「(7歳だった)メアリー・J. ブライジが、歌こそ自分の人生と確信した」70年代は「何もかもが良き時代だった」と語っている[4][注釈 1]。
メアリー自身も「このアルバムには70年代の音楽に対する思い出がいっぱい詰まっている」として、子供時代に母親の影響でよく聴いていたスティーヴィー・ワンダー、アレサ・フランクリン、チャカ・カーン、グラディス・ナイト、メイヴィス・ステイプルズ、ロイ・エアーズなどの曲などを挙げながらアルバムのコンセプトを語っている[4]。なお、日本盤の帯コピーは「ザ・クイーン・オブ・ヒップホップ・ソウル第2弾。」である[4]。
# | タイトル | 作詞・作曲 | プロデューサー | 時間 |
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1. | 「イントロ」(Intro) | メアリー・J. ブライジ | チャッキー・トンプソン、 ショーン・パフィ・コムズ | |
2. | 「メアリー・ジェーン (オール・ナイト・ロング)」(Mary Jane) | メアリー・J. ブライジ、 リック・ジェームス、 ギャンブル&ハフ | チャッキー・トンプソン、 ショーン・パフィ・コムズ | |
3. | 「ユー・ブリング・ミー・ジョイ」(You Bring Me Joy) | メアリー・J. ブライジ、 JoJo・ヘイリー、 ネルソン・ピグフォード、 エクンダヨ・パリス | チャッキー・トンプソン、 ショーン・パフィ・コムズ | |
4. | 「マーヴィン・インタールード」(Marvin Interlude) | メアリー・J. ブライジ | チャッキー・トンプソン、 ショーン・パフィ・コムズ | |
5. | 「アイム・ジ・オンリー・ウーマン」(I'm The Only Woman) | メアリー・J. ブライジ、 カーティス・メイフィールド | チャッキー・トンプソン、 ショーン・パフィ・コムズ | |
6. | 「K.マーレ―・インタールード」(K. Murray Interlude) | ケイス・マーレ― | ナシーム・マイリック、 チャッキー・トンプソン、 ショーン・パフィ・コムズ | |
7. | 「マイ・ライフ」(My Life) | メアリー・J. ブライジ、 アーリーン・デルバイエ、 ロイ・エアーズ | チャッキー・トンプソン、 ショーン・パフィ・コムズ | |
8. | 「ユー・ガッタ・ビリーヴ」(You Gotta Believe) | メアリー・J. ブライジ、 ビッグ・バブ(トゥデイ)、 フェイス・エヴァンス、 K-Ciヘイリー、 ハーブ・ハミルトン | ハーブ・ハミルトン、 チャッキー・トンプソン、 ショーン・パフィ・コムズ | |
9. | 「アイ・ネヴァー・ウォナ・リヴ・ウィズアウト・ユー」(I Never Wanna Live Without You) | メアリー・J. ブライジ、 ビッグ・バブ、 フェイス・エヴァンス、 ハーブ・ハミルトン | ハーブ・ハミルトン、 チャッキー・トンプソン、 ショーン・パフィ・コムズ | |
10. | 「アイム・ゴーイン・ダウン」(I'm Goin' Down) | ノーマン・ホィットフィールド | チャッキー・トンプソン、 ショーン・パフィ・コムズ、 プリンス・チャールズ・アレキサンダー、 マーク・レッドフォード | |
11. | 「マイ・ライフ・インタールード」(My Life Interlude) | メアリー・J. ブライジ、 ビッグ・バブ | チャッキー・トンプソン、 ショーン・パフィ・コムズ | |
12. | 「ビー・ウィズ・ユー」(Be with You) | メアリー・J. ブライジ | チャッキー・トンプソン、 ショーン・パフィ・コムズ | |
13. | 「メアリーズ・ジョイント」(Mary's Joint) | メアリー・J. ブライジ、 ショーン・パフィ・コムズ、 ミルク&ギズ(オーディオ・トゥー) | チャッキー・トンプソン、 ショーン・パフィ・コムズ | |
14. | 「ドント・ゴー」(Don't Go) | メアリー・J. ブライジ、 ビッグ・バブ、 フェイス・エヴァンス、 テディー・ライリー、 ジーン・グリフィン、 アーロン・ホール、 ティミー・ギャトリング(ガイ)、 デバージ | チャッキー・トンプソン、 ショーン・パフィ・コムズ | |
15. | 「アイ・ラヴ・ユー」(I Love You) | メアリー・J. ブライジ、 ショーン・パフィ・コムズ、 アイザック・ヘイズ | チャッキー・トンプソン、 ショーン・パフィ・コムズ | |
16. | 「ノー・ワン・エルス」(No One Else) | K-Ciヘイリー、 アル・グリーン | ミスター・ダルヴィン(ジョデシィ) | |
17. | 「ビー・ハッピー」(Be Happy) | メアリー・J. ブライジ、 アーリーン・デルバイエ、 ショーン・パフィ・コムズ、 ジーン・クラウデ・オリバー(トラックマスターズ)、 カーティス・メイフィールド | ショーン・パフィ・コムズ、 Poke(トラックマスターズのジーン・クラウデ・オリバー) | |
合計時間: |
チャート(1994-1995) | 最高位 |
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アメリカ「ビルボード200・アルバムチャート」(Billboard 200) | 7[1] |
アメリカ「トップR&B/ヒップホップ・アルバムチャート」(Top R&B/Hip-Hop Albums) | 1[2] |
イギリス「UKアルバムチャート」(UK Albums Chart) | 59[3] |
カナダ「カナディアン・アルバムチャート」(Canadian Albums Chart) | 37 |
オランダ「アルバム・トップ100」(Dutch Album Top 100) | 69 |
出版媒体(国) | ランキング名称 | 位 | 発表年度 |
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ベンダー誌(米) (Blender) |
オールタイム・グレイテスト・アメリカンアルバム100 (The 100 Greatest American Albums of All time) |
57[31] | 2002 |
エンターテインメント・ウィークリー誌(米) (Entertainment Weekly) |
1983年-2008年・ベストアルバム100 (The 100 Best Albums from 1983 to 2008) |
70[32] | 2008 |
ローリングストーン誌(米) (Rolling Stone) |
エッセンシャル・女性アルバム50 (50 Essential Female Albums) |
17 | 2002 |
ローリングストーン誌(米) (Rolling Stone) |
90年代・グレイテストアルバム100 (The 100 Greatest Albums of the 90s) |
63[33] | 2010 |
ローリングストーン誌(米) (Rolling Stone) |
オールタイム・グレイテストアルバム500 (The 500 Greatest Albums of All Time) |
126[34] | 2020 |
ザ・ニュートン誌(英) (New Nation) |
黒人アーティスト・トップ100アルバム (Top 100 Albums by Black Artists) |
38[35] | 2012 |
フナック(仏) (FNAC) |
オールタイム・ベストアルバム1000 (The 1000 Best Albums of All Time) |
862 | 2008 |
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