Fusion-io, Inc. は、ユタ州コットンウッド・ハイツ(英語版)に本拠を置き、2014年にサンディスク・コーポレーションに買収された コンピュータ・ハードウェアおよびソフトウェア・システム会社とそのブランド。
フラッシュメモリ技術を使用した製品を設計および製造していた。
Fusion ioMemoryは、データベース、仮想化、クラウド・コンピューティング、ビッグ・データなどのアプリケーション向けに販売されていた[2]。ioDrive製品は、2011年頃に市場で最も高速なストレージ・デバイスの1つであると考えられていた[3]。
同社は2005年12月ネバダ州にCanvas Technologiesとして設立された。共同設立者はデビッド・フリン(David Flynn)とリック・ホワイト(Rick White)であった。同社はソルトレイクシティ近くのユタ州コットンウッド・ハイツ(英語版)に拠点を置いていた。2006年6月に、社名をFusion Multisystems, Incorporatedに変更した[4][5]。ioDriveというブランド名の製品がデモンストレーションされ、2007年9月に発表された[6]。
2008年3月に、Fusion-ioはニュー・エンタープライズ・アソシエイツ(英語版)が率いる投資家グループからのシリーズAラウンド資金調達(英語版)で1,900万ドルを調達した[7]。当時、デビッド・フリンが最高技術責任者であり、ドン・バシル(英語版)が最高経営責任者であった[7]。マイケル・デルは、このラウンド中にFusion-ioに投資した[8]。同社は、2009年初頭までにBusiness Week のオンライン投票で「革新的な新進気鋭の企業」に選ばれた[8]。
2009年と2010年は、デビッド・ブラッドフォード(David Bradford)がCEOを務めた。
2009年
2010年
2011年
- 3月にFusion-ioは初めて新規株式公開 (IPO) を申請し、株式はティッカーシンボル「FIO」でニューヨーク証券取引所に上場した[5]。その当時、Facebookが収益の大半を占めた。
- 6月 - Fusion-ioはIPO価格を引き上げ、企業価値を14億ドルにすると発表した。同社はこれまで、自社株の価値を約11億7000万ドルと見積もっていた[18]。株式は6月9日に売り出され、評価額は約20億ドルに上昇した[19]。
- 8月5日、Fusion-ioはIO Turbineを約9500万ドルで買収した[20]。IO Turbineの主な製品は、仮想化、特にVMware環境を意識したioTurbineハイブリッド・アレイ(英語版) (フラッシュへのキャッシュ用) ソフトウェアであった[21][22]。
2012年
- 1月、Fusion-ioがサンフランシスコで開催されたDEMO Enterpriseイベントにて8台のサーバーから10億IOPSの記録破りを達成した[要出典]。
- 6月、Btrfsの主な開発者であるChris MasonはOracleを退職した後にFusion-ioに入社し[23]、Josef BacikはRed Hatを退職してFusion-ioに入社した[24]。
- 8月、Fusion-ioは、ION Data Acceleratorソフトウェアを発表した[25]。
- 2014年2月以降、ION製品はソフトウェア製品ではなくアプライアンスとして提供されている[26]。
2013年
2012年と2013年には、FacebookとAppleという2つの主要顧客に依存しすぎていると批判された[41][42][43]。しかしながら、2014年第2四半期の決算発表で、第2四半期には12社の顧客の注文がそれぞれ100万ドルを超えたことが明らかになった[44]。
2014年
- Linuxカーネルのスケーラブルなマルチキュー・ブロック・レイヤはFusion-ioのエンジニア、アクスボーとShaohua Liによって開発され、1月19日にリリースされたカーネル・バージョン3.13でメインラインカーネルに統合された。
- この新しいブロック層はNVM Expressを使用するSSDによって提供される並列処理を使用する (したがって、より高いパフォーマンスが提供される)。
- Linuxカーネル・バージョン3.13のリリースでは、この新しいインターフェイスを実際に使用するようにvirtioblkドライバのみが変更された。
- この新機能の技術プレゼンテーション・ペーパーはACM SYSTOR(英語版)'13で公開された[45][46][47]。
- 上半期中、Fusion-ioはLinuxカーネルSCSIコアからblk-mqアプローチへのコンバージョンを後援した[48]。
- 1月、ジェンス・アクスボー氏は、Facebookに入社するためにFusion-ioを辞めることを発表した[49]。
- 6月、SanDiskはFusion-ioを買収する意向を発表した[50]。
Fusion-ioは自分たち自身のアーキテクチャをioMemoryと呼んでいた[6]。2007年のDEMOカンファレンス(英語版)で発表され、2008年にはioSANというソフトウェアが披露された[52]。
- 2009年3月、ヒューレットパッカードは、特にHP BladeSystem Cシリーズ サーバー向けにFusion-io技術を適応させたHP StorageWorks IO Acceleratorを発表した[53][54]。
- Fusion-io技術に基づくIBMのQuicksilverプロジェクトは[55]、2008年にソリッドステート技術が100万IOPSを実現できることを示した[56]。
- 2009年9月までに、IBMは(ioDriveに基づく)PCIeアダプタをIBMサーバ向けに提供した[57]。
- 2009年12月、IBMはアプライアンス向けの技術をライセンス供与すると発表した[58][8]。
Fusion-io (March 9, 2011). “Prospectus”. Form S-1. US Securities and Exchange Commission. October 15, 2013閲覧。
Hellwig, Christoph (12 June 2014). “scsi-mq”. Lkml.org. 2023年7月7日閲覧。
“Fusion-io”. DEMO Fall 2008 conference alumni information. IDG. October 15, 2013閲覧。