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おりづるタワー
広島市に位置する複合商業施設 ウィキペディアから
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おりづるタワー[補足 2](HIROSHIMA ORIZURU TOWER[補足 1])は、広島県広島市中区大手町にある複合商業施設。世界文化遺産・原爆ドームの東90メートルの位置に隣接している[12]。広島マツダの持株会社であるヒロマツホールディングス株式会社が所有・運営している。
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概要
要約
視点
1978年(昭和53年)3月13日、「広島東京海上ビル」(後の「広島東京海上日動ビル」)としてオープン[6]。東京海上火災保険(後の東京海上日動火災保険)が総工費30億円で建築した[6]。建築当時、屋上看板を東側・北側のみに設置し、広島平和記念公園がある西側・南側については設置しない[6][補足 3]。壁面色も、落ち着いた淡いベージュ色のタイル張りにするなど[6][補足 4]、建築当時としては景観に配慮していた[補足 5][補足 6]。
その後、マツダのディーラーである広島マツダ[補足 7]が2010年(平成22年)に[14]取得し「広島マツダ大手町ビル」に改称[補足 8]。2013年(平成25年)8月に改修計画が発表された[10]。改修の理由として、1981年(昭和56年)以前の旧耐震基準で作られた建物の耐震性能の向上[16]を目的としたほか、周辺環境を考慮して建替では無く建物の改修を選択した[14]。
2014年(平成26年)12月に改修工事に着手[12]。2016年(平成28年)7月に、1階のカフェと物産館[補足 9]。12-13階の展望スペースが先行してオープン[17]。同年9月に全ての改修が終わりグランドオープンした[18][補足 10]。総事業費は約70億円[19][補足 11]。総事業費は全額広島マツダ側の負担であり公的補助金は一切入っていない。また、建物内のコンテンツ構築は全て広島マツダ側で行い、タワー事業を担当した5人は全員プロパー社員ではなく中途採用の転職組により行われた[20]。
設計者の三分一博志は、既存の約50m余りのビルについて小さな地形と見立て[21]、「世界文化遺産と共存し得る建物」をコンセプトとし、建物全体は周辺の広島平和記念公園(原爆ドーム)との調和を配慮した色を選んだ上で全面的に壁面を緑化[22]。歩いて上ることが出来るスロープや腰掛けることが出来る丘を整備[21]。風を取り入れるために外壁を全て取り除き骨組みのみにし、建物の重量を減らすことで耐震性能を向上[23]。西側のバルコニーと東側のスロープについては、夏の直射光を避け風通しを良くするほかに、耐震の構造補強も兼ねている[23]。各方位のバルコニーには、夏の風の流れを考慮したルーバー・ウインドキャッチャーを設置し、併せて夏場の直射日光・西日が入らない様に配慮している[23]。
これらの景観配慮は、当地が世界遺産である原爆ドームのバッファーゾーン内[24]にあり市条例『平和記念施設保存・整備方針』によって厳しい制限が設けられており、特に「平和記念公園から見た原爆ドームの背景を世界遺産に相応しい景観」にする必要があった[25]ためで、市との協議を重ねた結果によるものである[14]。
館内は、1階は、カフェ「握手カフェ -PARK SIDE-」と物産館「SOUVENIR SELECT 人と樹」[26][補足 9]。2階は、平和教育にも利用できる貸会議室[27]。3階から11階まではオフィスになっている[27]。
12階以上の展望スペースの入場は有料[補足 12]。12階に「おりづる広場」が整備され[26]、来館者が折ったおりづるを北側壁面に整備された、ガラスで吹き抜けになった「おりづるの壁」に落とし入れる事が出来る[補足 13]。屋上階は、展望スペース「ひろしまの丘」カフェ「the Akushu Cafe -windside-」が整備された[26]。「ひろしまの丘」は、来場者が風を強く感じられる様に工夫し[30]、腰掛けることが出来る丘と、大きな庇を整備した[23]。屋外東側には、1階から屋上まで続くスパイラルスロープ「散歩坂」[31]。スロープの横に整備された滑り台は、避難用だけではなく、一般客も自由に利用することが出来る[32]。
年間来場者数は約38万人を見込んでいたが[10][補足 14]、プレオープンから2ヶ月後の来場者数が約3万人と、目標の約半数の来場者数にとどまっている[33]。
オープン時、「大人入場料:1700円」の高額さが各方面から批判された。この件について、広島マツダの松田哲也代表取締役会長は、「世界から集まる観光客に恥ずかしくない物を作るため、一企業が運営する以上採算的に成り立たせないといけないため」と理解を求めている[15]。「また広島の象徴として、世界遺産の近くにある建築物として恥じない物を作った」と話している[34][35]
改修前のビルの1階には、広島東洋カープの監督や選手などが利用した喫茶店「マリーナ」が1978年(昭和53年)から2012年(平成24年)まで営業[36]。元店主は経験を買われて、おりづるタワーのテナント誘致の業務を行っていた[36]。
2016年、おりづるタワー6階にドリーム・アーツの広島本社が開設された。オフィス用品には広島県産の素材が用いられた[37]。「ドリーム・アーツ 広島本社」は、第30回目(2017年度)日経ニューオフィス賞(一般社団法人ニューオフィス推進協会・日本経済新聞社)の中国ニューオフィス奨励賞に選出された[38]。2018年1月、地方創生担当大臣梶山弘志がおりづるタワーを訪れ、ドリーム・アーツ広島本社を視察した[39]。2018年6月には、広島県が大型ホテル誘致に伴う再開発のために、公益財団法人広島県男女共同参画財団エソール広島をおりづるタワー10階に移転させた[40][41]。
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ギャラリー
- 建築計画(2013年3月)
- 改修前の建物(2013年9月)を別の角度から。現在スロープがあるところには、立体駐車場が整備されていた。
- 改修開始当初の建物。外装を全て解体している(2014年12月)
- 改修終盤の様子(2016年4月)。リーガロイヤルホテル広島から撮影。
- 完成後の建物を東側から。巨大なスロープが整備されている
- 定礎
- 建物内からは原爆ドームの原爆投下当時から残る瓦礫や、建物保存のための補強を確認することが出来る
- 改修前のおりづるタワーと原爆ドーム
- 改修後のおりづるタワーと原爆ドーム
年表
アクセス
脚注
外部リンク
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