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くまのアーネストおじさんとセレスティーヌ
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『くまのアーネストおじさんとセレスティーヌ』(フランス語: Ernest et Célestine)は、2012年に公開されたフランス・ベルギー・ルクセンブルク合作のアニメーション映画。 ステファン・オービエ、ヴァンサン・パタール、ベンジャマン・ルネールの3名による共同監督作品で、ガブリエル・ヴァンサンによる絵本シリーズ(Ernest et Célestine)を原作としている。[2]
本作は、温かみのある手描き風の2Dアニメーションが高く評価され、第38回セザール賞で最優秀アニメーション映画賞を受賞し、第86回アカデミー賞でも長編アニメ映画賞にノミネートされた。[3]
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あらすじ
地下の世界に住むねずみの少女セレスティーヌと、地上で暮らすくまのアーネスト。 両者の世界は互いに恐れ合い、交わることはない。孤児院で育ったセレスティーヌは「おそろしい大ぐま」の伝説を信じていなかったが、社会の掟に縛られ、歯医者の訓練を強制されている。 ある日、地上での仕事中に困っていたところ、音楽家のくま・アーネストと出会う。最初は敵として警戒し合う二人だったが、助け合ううちに友情が芽生え、やがて心を通わせていく。 しかし、種族間の偏見が二人を追い詰め、逮捕され裁かれてしまう。火災の中で互いを助け合った二人は、その勇気によって許され、最終的に「くまとねずみが共に生きる」新しい世界の象徴となる。
声の出演
※括弧内は日本語吹き替え。
- アーネスト:ランベール・ウィルソン (玉野井直樹)[4]
- セレスティーヌ:ポーリーヌ・ブリュンネ (宇山玲加)[4]
- ラ・グリーズ(孤児院の管理ねずみ):アンヌ=マリー・ループ (磯辺万沙子)
- ジョルジュ(菓子店のくま):パトリス・ムレネック
- ルシエンヌ(歯医者のくま、ジョルジュの妻):ブリジット・ヴィルトゥーズ
- レオン(ジョルジュ夫妻の息子):レオナール・ルーフ
- 判事のくま:フェオドール・アトキン (宗矢樹頼)
- ネズミの裁判長: ピエール・バトン (平野俊隆)
- ネズミ弁護士 他: ヤン・ル・マディック (古川裕隆)
制作
企画
原作絵本の作者ガブリエル・ヴァンサンの没後、その甥が映像化権の譲渡を検討した際、プロデューサーのディディエ・ブリュンネールが権利を取得し、映画化を企画。 監督には当時若手だったベンジャマン・ルネールが起用され、ベルギーのアニメーション監督コンビステファン・オービエとヴァンサン・パタールが共同監督として参加した。[5]
作画とアニメーション
絵本の水彩画風タッチを忠実に再現するため、全編が柔らかな線と淡い色彩で描かれている。 背景美術はZazaとZykが担当し、キャラクターデザインにはアニメーターのSeï Riondetが参加した。 アニメーションは主にAdobe Flashで制作され、手描きの質感を残すためにフレームごとに細かな補正が施された。[6]
音楽
音楽はヴァンサン・クルトワが作曲し、トマ・フェルセンが主題歌「Ernest et Célestine」を作詞・歌唱した。 ランベール・ウィルソンによる歌唱版もエンドロールで使用されている。[7]
評価
批評
2012年のカンヌ国際映画祭・監督週間で初上映され、フランス国内外の批評家から高い評価を受けた。 手描きアニメーションの美しさ、社会的メッセージ、種族間の友情を描くストーリーが称賛された。[8]
興行成績
フランスでは489館で公開され、初週17万件以上の動員を記録。最終的に約75万人を動員した。[9]
受賞
- 2012年 カンヌ国際映画祭 監督週間:SACD特別言及[10]
- 2013年 第38回セザール賞:最優秀アニメーション映画賞
- 2013年 シアトル国際映画祭:Films4Families部門グランプリ
- 2014年 第86回アカデミー賞:長編アニメ映画賞ノミネート
- 2014年 マグリット賞:最優秀作品賞・監督賞・音響賞
脚注
外部リンク
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