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アカデミー長編アニメ映画賞
アメリカの映画芸術科学アカデミーの映画賞の部門のひとつ ウィキペディアから
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アカデミー長編アニメ賞(アカデミーちょうへんアニメしょう、Academy Award for Best Animated Feature)は、アカデミー賞の部門の一つ。その年アメリカで上映されたも最も優れた長編アニメーション映画に与えられる。2001年から始まった。
日本の作品では、『千と千尋の神隠し』(宮崎駿監督)と『君たちはどう生きるか』(宮崎駿監督)の2作品が受賞している。
ノミネート条件
長編アニメ賞については、通常のアカデミー賞のノミネート条件に加え、
- 上映時間が最低40分間以上であること(第82回以前は70分以上[1])
- 主要キャラクターがアニメーションで描かれていること
- 上映時間の75%以上をアニメーションが占めること
の3条件を満たすことが要件とされている[2]。
そのため、『LEGO ムービー』のように高い評価を受けながら実写パートが多かったため、ノミネートに至らなかった作品も存在する。
2013年度(第86回)からのルール変更で、選考作品はノミネートされる受賞対象者を最大2名指定して、その内の1人は必ずプロデューサーとし、残るもう1人は従来通り、監督もしくは主要クリエイターが候補となる。共同監督などで、候補になる監督やクリエイターが2名いる場合は、プロデューサーが3人目の受賞対象となる[3]。
ノミネート作品の選出
2017年4月に発表されたルール改正で長編アニメも作品賞と同様、ノミネート作品を決める段階から全てのアカデミー会員が投票で選べるようになった。
それまでノミネート作品は、短編映画&長編アニメ部門に属するアカデミー会員が中心になって選び、全てのアカデミー会員が投票に参加するのは受賞作のみだった。[4][注 1]。
受賞とノミネート一覧
要約
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2000年代
2010年代
2020年代
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日本からの出品とその結果
要約
視点
2018年に『未来のミライ』がノミネートされるまでは、本選まで進んだ日本作品はいずれもスタジオジブリの作品のみであった。作品がノミネートするためには米国での劇場公開が前提とされるが、ノミネートを急ぐあまり米国内で十分な興行を得ることのないまま出品されるケースも多く(2006年『パプリカ』、2008年『スカイ・クロラ』など)、その手法は一部で疑問視されている[13]。
以下に日本からの出品作品(共同制作、合作含む)を記す。なお、2017年(第90回)までは他部門同様ショートリストが作成されていたが、2018年以降は応募要件を満たした作品全てをリストにして発表し、そこから一気にノミネーションまで絞る方法がとられている[14]。
2017年までは特記ない限りショートリスト入り(ノミネート落ち)、2018年以降は応募受理リスト入り(ノミネート落ち)。
ショートリスト(2000年代)
ショートリスト(2010年代)
出品(2010年代)
出品(2020年代)
なお、本賞設立以前にアカデミー外国語映画賞に日本のアニメーション作品が出品されたことがあるが、いずれもノミネートには至らなかった。第67回に出品された『平成狸合戦ぽんぽこ』(高畑勲)と、第70回に出品された『もののけ姫』(宮崎駿)である。第92回には本部門と重複する形で『天気の子』(新海誠)が出品されている。詳細はアカデミー外国語映画賞日本代表作品の一覧を参照。
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記録
要約
視点
複数回受賞・ノミネート者
複数回受賞・ノミネートしたスタジオ
その他
- 最高齢受賞記録は、宮崎駿監督の83歳と65日である[15]。
- 手描きアニメーションの受賞作品は『千と千尋の神隠し』と『君たちはどう生きるか』の2作品で、どちらもスタジオジブリの作品である。
- 非英語圏の受賞作品は、『千と千尋の神隠し』と『君たちはどう生きるか』、『Flow』の3作品である。また、『Flow』は初めてオスカーを受賞したラトビア映画である。
- 『Flow』はこの部門唯一のインディペンデント映画であり、台詞(ダイアローグ)を用いずに受賞した作品である。
- 『トイ・ストーリーシリーズ』が『3』と『4』で複数回受賞している唯一のフランチャイズ作品であり、『シュレックシリーズ』(第1作のみが受賞)は4作品とフランチャイズ作品で最多のノミネートを記録している。
- この部門にはこれまで11作品の大人向けアニメーションがノミネートされ、『ベルヴィル・ランデブー』、『ペルセポリス』、『風立ちぬ』、『ぼくの名前はズッキーニ』、『生きのびるために』、『ゴッホ 最期の手紙』、『犬ヶ島』、『FLEE フリー』がPG-13指定、『アノマリサ』がR指定、『チコとリタ』、『失くした体』はMPAAによる年齢制限なしでノミネートされている。
- 同じスタジオから複数のアニメ映画がノミネートされた年は以下の通りである。
- 2002年 - ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ - 『リロ・アンド・スティッチ』、『トレジャー・プラネット』
- 2004年 - ドリームワークス・アニメーション - 『シュレック2』、『シャーク・テイル』
- 2011年 - ドリームワークス・アニメーション - 『カンフー・パンダ2』、『長ぐつをはいたネコ』
- 2016年 - ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ - 『ズートピア』、『モアナと伝説の海』
- 2020年 - ピクサー・アニメーション・スタジオ - 『2分の1の魔法』、『ソウルフル・ワールド』
- 2021年 - ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ - 『ラーヤと龍の王国』、『ミラベルと魔法だらけの家』
- 2022年 - ネットフリックス・アニメーション - 『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』、『ジェイコブと海の怪物』
- 同じ年にこの部門以外でも受賞・ノミネートした作品は以下の通りである。なお、太字はその年に長編アニメ映画賞を受賞した作品である。
- 『シュレック』 - 第74回 脚色賞ノミネート
- 『モンスターズ・インク』 - 第74回 作曲賞、歌曲賞、音響編集賞ノミネート
- 『ファインディング・ニモ』 - 第76回 脚本賞、作曲賞、音響編集賞ノミネート
- 『ベルヴィル・ランデブー』 - 第76回 歌曲賞ノミネート
- 『Mr.インクレディブル』 - 第77回 音響編集賞受賞、脚本賞、録音賞ノミネート
- 『シュレック2』 - 第77回 歌曲賞ノミネート
- 『カーズ』 - 第79回 歌曲賞ノミネート
- 『レミーのおいしいレストラン』 - 第80回 脚本賞、作曲賞、録音賞、音響編集賞ノミネート
- 『WALL-E/ウォーリー』 - 第81回 脚本賞、作曲賞、歌曲賞、録音賞、音響編集賞ノミネート
- 『カールじいさんの空飛ぶ家』 - 第82回 作曲賞受賞、作品賞、脚本賞、音響編集賞ノミネート
- 『ファンタスティック Mr.FOX』 - 第82回 作曲賞ノミネート
- 『プリンセスと魔法のキス』 - 第82回 歌曲賞ノミネート
- 『トイ・ストーリー3』 - 第83回 歌曲賞受賞、作品賞、脚色賞、音響編集賞ノミネート
- 『ヒックとドラゴン』 - 第83回 作曲賞ノミネート
- 『アナと雪の女王』 - 第86回 歌曲賞受賞
- 『怪盗グルーのミニオン危機一発』 - 第86回 歌曲賞ノミネート
- 『インサイド・ヘッド』 - 第88回 脚本賞ノミネート
- 『モアナと伝説の海』 - 第89回 歌曲賞ノミネート
- 『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』 - 第89回 視覚効果賞ノミネート
- 『リメンバー・ミー』 - 第90回 歌曲賞受賞
- 『トイ・ストーリー4』 - 第92回 歌曲賞ノミネート
- 『ソウルフル・ワールド』 - 第93回 作曲賞受賞、音響賞ノミネート
- 『ミラベルと魔法だらけの家』 - 第94回 作曲賞、歌曲賞ノミネート
- 『FLEE フリー』 - 第94回 国際長編映画賞、長編ドキュメンタリー映画賞ノミネート
- 『Flow』 - 第97回 国際長編映画賞ノミネート
- アメリカ以外のスタジオがこの部門で受賞したのはスタジオジブリ(日本・『千と千尋の神隠し』『君たちはどう生きるか』)とアードマン・アニメーションズ(イギリス・『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!』)、Dream Well Studio、Sacrebleu Productions、Take Five(ラトビア・『Flow』)のみである。
- アメリカ以外の個人がこの部門で受賞したのは宮崎駿(日本・『千と千尋の神隠し』『君たちはどう生きるか』)、ニック・パークとスティーヴ・ボックス(イギリス・『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!』)、ジョージ・ミラー(『ハッピー フィート』)、イヴェット・メリノ(メキシコ・『ミラベルと魔法だらけの家』)、鈴木敏夫(日本・『君たちはどう生きるか』)、ギンツ・ジルバロディス, マティース・カージャ, ロン・ディエンス, & グレゴリー・ザルクマン(ラトビア・『Flow』)である。
- 女性初の受賞者はブレンダ・チャップマン(『メリダとおそろしの森』)、アフリカ系アメリカ人初の受賞者はピーター・ラムジー(『スパイダーマン:スパイダーバース』)である。
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脚注
外部リンク
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