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ここではない何処か
1998年の日本のテレビドラマ ウィキペディアから
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『ここではない何処か』(ここではないどこか)は、1998年に放映された日本のテレビドラマ。北海道岩内町を舞台として、東京を離れて牧場で働く女性のカラオケビデオのモデル体験などを通じて、その女性の自分探しや[1]、自分の生き方を見つめる姿を描いた単発ドラマである[2]。北海道テレビ(HTB)が製作し、1998年9月5日にテレビ朝日系列で全国放映された。主演は石田ゆり子[3]。
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あらすじ
今井遥は不倫を苦に東京の会社を辞め、岩内郊外の牧場で働きながら、自分探しをしている[1][4]。牧場主の長沼平造は、遥を家族同然に迎え入れている[5]。
ある日、カラオケビデオの撮影隊が牧場を訪れ、監督の佐々木一生が遥に、モデルになることを依頼する[5]。遥は次第に撮影現場の魅力に惹かれるものの、遥に想いを寄せる喫茶店主の安野隆は、不安げに見守っている[6]。
実は平造は、経営難から牧場の閉鎖を考えており、遥に思い出を残すために佐々木に金を包んだのであり[1]、遥はそれを知って当惑する。ビデオ撮影隊が遥に惹きつけられ、撮影に力が入ってゆく[5]。
キャスト
スタッフ
製作
脚本家の市川森一は、北海道内各地で撮影場所を捜していたところ、岩内岳を背景に牛が放牧されている雄大な風景を見て、「ここで」と舞台が決定した[3]。市川森一の著した脚本は、最初から石田ゆり子を主人公に想定して書かれたものであり、石田はデビューから12年目にして「初めて名指しで話をいただいた」という[1]。
タイトルの『ここではない何処か』の意味は、石田は「自分で気付いていない、本当の自分にたどり着くまでのナイーブな話」と解釈している[1]。撮影は1998年7月に[1]、岩内町を始め、京極町、倶知安町、ニセコ町など、北海道内各地で行われた[3]。
1998年3月23日の14時半に放映されたものの、奇しくもその30分前の14時にはTBS系でドラマ『幽婚』が放映されており、そちらも脚本は市川森一で、双方とも芸術祭参加予定の力作であった[9]。在京局同士なら情報も伝わりやすいところが、共に地方局の制作のために情報が伝わりにくく[10]、HTBの制作発表の際に記者の指摘で初めて発覚した[9]。「裏番組に同じ出演者は出さない」が業界の常識であり、まして同一脚本家のドラマが裏番組として放映されたことは「大珍事」として新聞で報じられた[10]。
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作品の評価
カラオケビデオの収録をドラマの筋に絡めていることの面白さ、カラオケの楽曲である「石狩挽歌」「この空を飛べたら」「異邦人」がそのまま効果音楽としてドラマを盛り上げている点、岩内を愛する牧場主の家族や遙の思いがカラオケビデオの映像に凝縮されている点が評価された[5]。
また北海道を舞台としていることで、主人公の女性が、北海道の自然に抱かれながら、自分の居場所を求めてさまよう様子が、みずみずしく描かれていることも、ドラマの成功点として挙げられた[5]。その一方で、主人公の描写について「掘り下げ不足」との声もあった[5]。
脚注
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