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アウディ・A8

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アウディ・A8
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A8は、ドイツの自動車メーカーアウディが製造・販売する同社の高級乗用車・フラッグシップモデルである。本稿では日本仕様車を中心に記述する。

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アウディ A8 (D5)

概要

1988年に登場したアウディ・V8の後継モデルとして1994年にデビューした。名前の示すとおりアウディのフラグシップモデルで、Fセグメント(全長5m以上のラージクラス)に属している。駆動方式は一時期はフロントエンジン・前輪駆動(FF)モデルもあったが、現在はクワトロシステムフルタイム(4WD)のみ。日本へは1995年から導入している。

最大の特徴は、オールアルミニウムボディ車であることである。ASF(アウディスペースフレーム)コンセプトの下、オールアルミ製のスペースフレームにアルミパネルを架装するという設計で、全長5mの大柄な車体が軽量化され、走りの良さと省燃費を生み出している。

ハイパフォーマンスモデルとして、「S」の名を冠した「S8」がある。

初代(1994年-2003年)D2系

概要 アウディ・A8(初代) D2系, 概要 ...
  • 1995年 - フォルクスワーゲン・アウディ日本(VAN)より発売。グレードは「4.2クワトロ」の1グレード。後のA4と共通のやわらかな曲線で構成されたボディが特徴。エンジンは先代(V8)後期型の4.2Lエンジンを改良し、20PSアップの300PSを達成。ティプトロニック(マニュアルモード)付の4速ATを備える。
  • 1997年 - 3.7LのFFモデルを追加。変速機が5速ATに変わり、サイドエアバッグが標準装備となる。
  • 1999年8月31日 - マイナーチェンジモデルを発売[1]。3.7L FF車の廃止、4.2Lはエンジンを5バルブ化し、出力が310PSに向上。外装ではバンパーのデザインが変更となり、フォグライトがヘッドライトからバンパーへ移動し、タイヤが16inから17inへサイズアップした。また、クロームモールを配し高級感が上がっている。
  • 2001年 - S8を2001年3月1日より発売[2]。最高出力360PS、最大トルク43.8kgmを発揮する4.2LV型8気筒エンジンとクワトロを搭載。また、トランスミッションは5段ティプトロニックである。

初代モデルにもロングホイールベース車が存在するが、日本市場には投入されていない。 2001年、本国で世界初のW型12気筒エンジンを搭載した市販車「6.0クワトロ」が発売される(こちらも日本へは輸入されなかった)。

ラインナップ(正規輸入車のみ)

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2代目(2003年-2010年)D3系

概要 アウディ・A8(2代目) D3系, 概要 ...
  • 2003年10月16日 - 発表[3]。販売は2004年2月より開始される。導入されるのは「4.2クワトロ」の1グレードのみ。デザインは先代のキープコンセプトであるが、エッジを立たせシャープな面持ちとなった。エンジンは先代後期型を熟成させ、パワーは335PSに向上。新たに6速ATを採用している。
  • 2004年7月6日 - 最高出力280PS、最大トルク36.7kgmを発揮する3.7LV型8気筒エンジン(280PS)を搭載した「3.7クワトロ」およびホイールベースを130mm延長したロングホイールベース車の「4.2クワトロL」を同年9月1日より発売すると発表した[4]
  • 2005年3月23日 - 6.0LW型12気筒エンジン(450PS)を搭載した「6.0クワトロ」および「6.0クワトロL」を追加[5]。フロントマスクにはシングルフレームグリルを採用した。
  • 2005年6月7日 - 「A8 4.2クワトロ」「A8 L 4.2クワトロ」をマイナーチェンジ[6]。6.0Lモデルに続き、シングルフレームグリルを新採用した。
  • 2005年8月23日 - 3.7Lエンジンは廃止され、V型6気筒直噴(FSI)エンジン(260PS)の「3.2FSIクワトロ」が登場[7]
  • 2006年6月28日 - 450PSのV型10気筒エンジンを搭載したS8(2代目)を受注開始した[8]
  • 2006年8月10日 - 4.2Lエンジンも新設計のFSIエンジン(350PS)となり「4.2FSIクワトロ」、「4.2FSIクワトロL」となる[9]。「6.0クワトロ」廃止。
  • 2008年1月23日 - 2度目のマイナーチェンジを実施[10]。新型A4(B8モデル)と共通デザインのヘッドライトを採用。ヘッドランプ下に並んだ発光ダイオードは車幅灯である。その他グリルの意匠も新しくなり、12気筒モデルと6/8気筒モデルの差別化が図られた。

ラインナップ(正規輸入車のみ)

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3代目(2010年-2018年)D4系

要約
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概要 アウディ・A8(3代目) D4系, 概要 ...

2009年12月1日、欧州で2010年モデルとして発表[11]。『The Art of Progress』 (アート・オブ・プログレス:革新の美学)と呼ばれるコンセプトにて、エレガントなデザインと傑出したドライビング エクスペリエンスを提供している[12]。欧州向けには直噴4.2LV型8気筒ガソリンエンジンを搭載する「4.2 FSI」、最高出力350hpと最大トルク81.6kgmを発生させる4.2LV型8気筒ディーゼルエンジンを搭載する「4.2 TDI」、3.0LV型6気筒ディーゼルエンジンを搭載する「3.0 TDI」を設定。トランスミッションは先代の6速ATから8速ATに変更された。

日本での販売

  • 2010年11月に日本でテレビでのディザーCMを放送。
  • 2010年12月15日 - 日本にて発表[12]。同日付で発売(納車は2011年2月以降)。日本仕様はガソリン車のみが導入され、ショートホイールベースは「3.0 TFSI クワトロ」と「4.2 FSI クワトロ」。ロングホイールベースは「L 4.2 FSI クワトロ」の3グレード。ハンドルは3.0は右のみ。4.2は左・右のいずれかが選択できる。全車に「MMIタッチ」と呼ばれる指先による手書き認証システムが搭載され、ナビゲーションをはじめHDDに収録された楽曲の検索が可能。アウディとして初めて「ナイトビジョンシステム」と呼ばれる夜間視界補助装置が「アウディプレセンスパッケージ」の一つとしてオプション設定された。
  • 2011年6月7日 - W型12気筒6.3Lエンジンを搭載した「L W12クワトロ」を発表[13]。同日付で販売された。先代のD3型では、ショートホイールベースとロングホイールベースの2種類があったが、今回からはロングホイールベースのみの導入となった。またD3型では、導入初期には左ハンドルのみで右ハンドルは後から追加されたが、D4型からは最初から左右ハンドルを選択できるようになっている。
  • 2012年9月に4.2 FSI クワトロ/L 4.2 FSI クワトロがV8 4.2L FSIエンジンからS8に搭載されたものをデチューンした4L V8 TFSIエンジンに変更された[14]。排気量こそ減っているものの最高出力は+48PS、最大トルクも+155N・mと大幅に向上している。
  • 2013年1月16日 - 「A8ハイブリッド」を同年2月1日より発売すると発表[15][16]。2.0L直噴ガソリンターボエンジンの2.0 TFSIと電気モーターを組み合わせ、システム全体で最高出力245ps、最大トルク480Nm(48.9kgm)を発揮する。トランスミッションは8速ティプトロニックで、ハイブリッドユニットが前輪を駆動する。後席の後ろに1.3kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載しているため、トランク容量がノーマルモデルから110L減少し400Lとなっている。燃費性能は13.8km/L(JC08モード)である。
  • 2014年3月13日 - 「A8」「S8」をマイナーチェンジし、一部モデルを除き同日販売開始した[17]。エクステリアデザインはキープコンセプトだが、立体的なシングルフレームグリルやボンネット、フロントバンパー、マトリクスLEDヘッドライト(一部オプション設定)などを採用した。パワートレインに変更はないが、4.0 TFSIのみ15ps出力向上された。
  • 2014年8月18日 - 「A8」「S8」の装備・仕様を変更し同年8月20日より発売すると発表した[18]。自動ブレーキ機能のアウディブレーキガードなどの安全機能がセットになった「Audiプレセンスパッケージ」が標準装備された(「A8ハイブリッド」にはオプション設定)。
  • 2015年8月18日 - 「3.0 TFSIクワトロ」にマトリクスLEDヘッドライトを標準装備とした[19]

グレード (日本国内正規導入のみ)

Lはロングホイールベースモデルを表す(後席を130mm延長)。

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4代目(2018年-)D5系

要約
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概要 アウディ・A8(4代目) D5系, 概要 ...

2017年7月11日、スペインのバルセロナで開催された「アウディサミット」にて初公開[20]。その後欧州では、2017年10月5日に販売開始された[21]

エクステリアデザインは2014年に発表されたコンセプトカー「Audi prologue」に基づいた新しいアウディデザインを採用[22]。シングルフレームグリルを大型化、ワイド化したほか、テールランプは左右が一体化されている。インテリアは水平基調なデザインで、先代より広くなり、センターコンソールに装備された10.1インチのメインモニターと8.6インチのサブモニターが先進性を強調している[23]。さらに「アウディバーチャルコックピット」と呼ばれる12.3インチのフルカラー液晶ディスプレイによってフルデジタルメーター化された。

安全装備

5つのミリ波レーダー、5つのカメラセンサー、12個の超音波センサーに加え、量産車として初めてLiDARと呼ばれるレーザースキャナーをフロントに搭載[23]。これら最大23個のセンサーからの情報を「セントラル ドライバーアシスタンス コントローラー(zFAS)」によって統合的に分析し、先進運転支援システム(ADAS)の自然な制御を実現した[24]

自動運転システム

当モデルは、市販車として世界初となる「レベル3」自動運転機能「アウディAIトラフィックジャムパイロット」を採用したモデルとして発表された[20]。しかし、各国の自動運転車に対する法律の整備等が追い付いておらず、2020年5月現在、「アウディAIトラフィックジャムパイロット」を搭載するA8は世界のどこの国でも販売されていない[25]

日本での販売

2018年9月5日 - 日本仕様車を発表[26]。同年10月15日から日本での販売を開始した[26]。導入されるのは3.0L V型6気筒エンジンを搭載する「A8 55 TFSIクワトロ」[注釈 1]、4.0L V型8気筒エンジンを搭載する「A8 60 TFSIクワトロ」[注釈 1]、4.0LV型8気筒エンジンを搭載するロングホイールベースモデル「A8 L 60 TFSIクワトロ」[注釈 1]の3種類。また、全てのタイプに48Vマイルドハイブリッドドライブシステム(MHEV)を搭載し、燃費性能を向上させている。

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脚注

関連項目

外部リンク

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