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アミハイ・エリヤフ

イスラエルの政治家 ウィキペディアから

アミハイ・エリヤフ
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アミハイ・ベン=エリヤフヘブライ語: עמיחי בן אליהו1979年4月24日 - )はイスラエル政治家活動家。2022年12月29日よりエルサレム問題・遺産大臣英語版を務める。2025年1月21日、ガザ紛争の停戦に反対し辞職したが、戦闘再開後の3月19日に大臣に復帰した。

概要 生年月日, 出生地 ...

政治姿勢は極右シオニスト)で、2022年の総選挙では極右政党のユダヤの力から出馬した[1]。エリヤフは2023年パレスチナ・イスラエル戦争核兵器の使用を主張したことで国際的な注目を集めた。

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経歴

要約
視点

1979年4月24日エルサレムに生まれる。父親はシュムエル・エリヤフ英語版、祖父はモルデハイ・エリヤフ英語版。代々ユダヤ教ラビの家系で、かつシオニズムの強力な支持者であった。北部地区シュロミ英語版で育ったエリヤフは、国内の様々なイェシーバーに参加した。兵役中第35空挺旅団に所属し、2006年の第二次レバノン戦争に参戦した[1]

政治家としてのキャリア

政治家になる以前は極右政党の国家統一党の支持者であった[1]。2022年の第25回イスラエル議会総選挙ではユダヤの力の党名簿で4番目に選ばれ[1]、初当選した[2]

12月29日に組閣された第6次ネタニヤフ内閣にはエルサレム問題・遺産大臣英語版として初入閣を果たした[3]ノルウェー法英語版に則り、2023年1月1日付で議員を辞職した[4]

核兵器使用を巡る発言

イスラエルとハマース等の戦争中の11月5日にユダヤ教超正統派の「コル・バラマ・ラジオ」のラジオ番組に出演したエリヤフは、「ガザ地区にハマースと関わっていない人はいない」として人道支援に反対する持論を展開し、司会者から核兵器の使用を問われた際は「選択肢の一つだ」と発言した。またハマースに囚われている200人以上の人質については「帰還を願っているが、戦争には代償が伴う」[5][6]、ガザ地区に住むパレスチナ人の運命については「彼らはアイルランドにも、砂漠にも行くことができる。ガザの怪物共は自分たちで解決策を決めるべきだ」と強制移住をほのめかす発言をした[7]

この一連の発言に国内外から批判の声が挙がった。ネタニヤフ首相はエリヤフの発言について「現実からかけ離れている」と述べ、「イスラエル軍は国際法を遵守したうえで行動している」と付け加えた[5][6]。ネタニヤフは即座にエリヤフを無期限の職務停止処分にした。ハマースの人質の家族から成る団体や野党指導者のヤイル・ラピド前首相は解任を要求した[8][9]ヨアフ・ガラント英語版国防大臣、国民統一英語版党首ベニー・ガンツ前国防大臣もエリヤフを非難した[9]。また移住先として言及された北アイルランド議会ジェリー・キャロル英語版議員はパレスチナ人の強制移住の提案を非難した[10]

しかし、ネタニヤフ首相は閣議への電話による採決参加を認め、「ユダヤの力」代表であるイタマル・ベン-グヴィル国家治安相が罷免に反対したことから[11]、エリヤフの処分はうやむやにされた。

エリヤフはX(旧Twitter)上の投稿で、自身の発言について「例え話」だと釈明している[12]

なおイスラエルは公式に核兵器保有を認めていないが、アラブ連盟アハメド・アブルゲイト英語版事務局長は「(エリヤフの発言は)イスラエルが核兵器を保有している証」と指摘し、イスラエルのパレスチナ人に対する差別を裏付けるものとして非難した[13]

12月29日、南アフリカ共和国は、国際司法裁判所にイスラエルを相手取り、ジェノサイド条約違反の被疑で訴訟を起こした。南アフリカは、エリヤフ発言をジェノサイドの意思表示の一つとして証拠提出した[14]

2024年11月よりも前に、職務停止処分は終わっている[15]

辞職と再任

2025年1月21日、2023年パレスチナ・イスラエル戦争での停戦に反対し、ベン-グヴィル「ユダヤの力」代表と共に大臣を辞職した[16][17]。しかし、イスラエルの戦闘再開により、ベン-グヴィル代表と共に大臣復帰を表明し、3月19日に再任された[18]

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政治的見解

極右に分類されている。パレスチナ問題について、イスラエルとパレスチナ国が並立する二国家解決に反対している。エリヤフはイスラエルのヨルダン川西岸地区の併合を支持しており、休戦ラインのグリーンラインを「架空の存在」だと発言している[19]。また国防軍と警察がヨルダン川西岸地区のイスラエル人入植者を「悪者」扱いするパレスチナ人の主張を受け入れているとして、治安当局を非難している[20]

7月24日、「コル・バラマ・ラジオ」のインタビューで「政府はガザ地区を破壊するために全力を尽くしている」「ガザ地区に飢餓は存在しない」「我々が彼らを殺しているのは事実だ。我々は怪物を殺す。我々を脅かす者は殺す」「敵に食料を与える国民はいない」と主張した。さらに、「ガザ地区全体にユダヤ人が住むことになるだろう」とガザ地区再入植を主張した[21][22][23]。ネタニヤフ首相は、「政府を代表した発言ではない」との見解を示した。

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私生活

既婚で、6人の子供がいる。2022年総選挙時点で、ヨルダン川西岸地区ユダヤ・サマリア地区)のユダヤ人入植地リモニム英語版に住んでいる[1]

脚注

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