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イソフエフキ
フエフキダイ科の魚類 ウィキペディアから
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イソフエフキ (学名:Lethrinus atkinsoni) は、フエフキダイ科に分類される魚類の一種。西太平洋に分布し、岩礁やサンゴ礁に生息する。全長は大きくても50cmほどで、吻は短い。胸鰭は白く、それ以外の鰭は赤い。鱗には暗色斑が入る。
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分類と名称
1910年にアメリカの魚類学者であるアルヴィン・シールによって記載され、タイプ産地はバラバク島であった[3]。フエフキダイ属を単型のフエフキダイ亜科の下に置く見解もある。『Fishes of the World』第5版ではフエフキダイ科に亜科を認めず、従来のスズキ目からタイ目に分類している[4]。
種小名は論文の図を描いたWilliam Sackston Atkinsonへの献名と考えられる[5]。沖縄では「クチナジ」と呼ばれている[6]。Pacific yellowtail emperor、Atkinson's emperor、reticulated emperor、tricky snapper、Tuamotu emperor、yellow morwong、yellow-tailed emperorといった英名がある。
形態
背鰭は10棘と9軟条から、臀鰭は3棘と8軟条から成る[7]。体長は体高の2.3-2.6倍。頭部背側の輪郭は眼付近で突出し、吻は短く尖っておらず、輪郭は急で直線的である[8]。尾は黄色で、眼の上部に黄色の模様が入る。体側面には幅広い黄色の縦帯が入る。黄色の部分の範囲には個体差がある[9]。鱗の前半分は暗色で、鰭は淡い赤色である[6]。腹鰭は白い[10]。全長は通常30cm、最大で50cm[7]。
分布と生息地
インドネシアからトゥアモトゥ諸島まで、南はニューカレドニア、北は南日本まで、西太平洋に広く分布する[1][11][7]。日本では主に琉球諸島で見られ、南日本太平洋岸での散発的な記録もある[6]。海草の藻場、ラグーンの砂地、サンゴ礁の外側斜面に生息する。水深0-30m、主に水深2-8mで見られる[7]。
生態
雌性先熟の雌雄同体だが、最初から雄として生まれ、性転換しない個体も存在する。一般的に産卵は春が最盛期だが、サイパン島沖では明確な産卵期が確認されていない。尾叉長20.6-21.3cmの個体のうち、50%は性成熟している[12]。10歳で成長が停止し、寿命は20年を超える[6]。プランクトン、軟体動物、甲殻類、魚類を捕食する。単独または群れで生活する[7]。
寄生虫
多くの寄生虫の宿主となっており、ニューカレドニアでの調査では6種の寄生虫が発見された[13]。鰓にはオウギエラムシ科の Calydiscoides rohdei や[14][15][16]、ウミクワガタ科の幼生が寄生する[13]。消化管には Opecoelidae の Macvicaria macassarensis や Neolebouria sp.[13]、Acanthocolpidae の Zoogonus pagrosomi といった数種の二生亜綱[17][18]、四葉目の条虫などが寄生する[13]。腹腔内には錐吻目の条虫である Pseudogilquinia pillersi の幼虫が寄生する[19]。
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人との関わり
釣り、トロール網、地引き網、刺し網などで漁獲される。商業的に流通するが、小型種のため他の種よりも需要は低い[20]。主に鮮魚として販売される[7]。日本では沖縄県で一般的に流通している[21]。
出典
関連項目
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