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エアバスA321neo

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エアバスA321neo
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エアバス A321neo は、エアバスが開発、製造する単通路旅客機である。エアバスA321の後継として開発された。標準座席数は、2クラス構成で180〜220人であり、最大244人の座席数に対応する[1][2]

概要

エアバスA321neoは、エアバスA321ceoの改良、後継型として、2010年12月にエアバスによって開発が発表された[3]。新しいエンジンとシャークレットを標準装備したA321neoは、エアバスのナローボディ旅客機の中では、最も胴体長が長くなっている。A321ceoに比べて、乗客一人当たりの燃料効率が 20% 向上し、航続距離が 500 海里 (930 km、580 マイル) 増加し、積載量が 2 トン (4,400 ポンド) 増加した。なお、競合のボーイングは、A321neoの導入の9日前に、ボーイング737 MAXを発表した[4]

エアバスA321neoは2016年に生産を開始し、最終組み立てはドイツのハンブルクで行われた[5]。2017年5月31日にヴァージン・アメリカに納入され、初の商業飛行を行った。2025年6月現在、88の開示された顧客から合計7,064機のA321neo航空機が注文され、そのうち1,752機を納入した[6]

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開発

要約
視点

エアバスA321neoの開発は、A321ceoの導入から16年後の2010年にエアバスによって発表された。開発から初飛行までの期間は6年で、在来型の改良型という性質上、比較的短かった[7]

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エアバスA321neo

エアバスA321neoの初飛行はハンブルクで行われ、航空機はドイツ籍で登録された。プロトタイプにはCFM インターナショナル LEAPエンジンが搭載されており、初飛行は29分間行われた。

2011年4月27日、AerCapから初の発注を受け、2011年6月22日には、indigoから304機受注し、初の民間航空会社からの発注を受けた[8]

最初のA321neoは、2017年5月にヴァージンアメリカで商業運航を開始し、2018年にアラスカ航空に移籍した。

エアバスA321ceo と同様に、航空機の最終組み立てはドイツのハンブルクで行われる。A321neo は A321ceo と同じ全長を持ち、燃料効率、性能が向上している。A321neoの航続距離は3,995海里(7,399 km)、MTOW(最大離陸重量)は97トン(214,000ポンド)、エンジンの推力は109〜156 kN(24,500〜35,000ポンド)である。

It received its type certification with Pratt & Whitney engines on 15 December 2016, and simultaneous certification from the European Union Aviation Safety Agency (EASA) and Federal Aviation Administration (FAA) for the CFM LEAP-powered variant on 1 March 2017. The first A321neo, leased by GECAS, was delivered in Hamburg to Virgin America, configured with 184 seats and LEAP engines, and entered service on 31 May 2017.

2016年12月15日、プラット&ホイットニーエンジンで型式認証を受け、2017年3月1日に欧州連合航空安全局(EASA)と連邦航空局(FAA)からCFM LEAPエンジンの型式認証を取得した。

納入の遅延

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ハワイアン航空のA321neoは納入が遅れた。

プラット・アンド・ホイットニーPW1100Gの問題が発生し、改修を行うこととなったため、納入に影響を与えた[9]

ハワイアン航空の最初の2機のA321neoは、冬のピークシーズン前の2017年に納入される予定だったが、2018年初頭に延期された。これらは、ポートランドやマウイ島まど、ワイドボディの大型機では採算が取れない米国本土路線の開拓に充てられる[9]

A321neoは、競合するナローボディ機よりも効率的な運航が可能であり、米国西海岸への2,100〜2,300 nmi(3,900〜4,300 km、2,400〜2,600マイル)のルートに適している。さらに、A330-200よりも座席あたりのコストがわずかに低くなる[10]

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デザイン

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ターキッシュエアラインズのA321neoの翼端のウイングレット

A321ceo からの変更点には、新しいエンジンと拡張された胴体燃料タンクがある。また、翼荷重の増加と構造強化、特に胴体の引き伸ばしが行われた。

エアバス・キャビン・フレックス(ACF)

前から2番目のドア(R2/L2ドア)をオーバーウィング出口に置き換えることで、定員が220席から240席に増加し、座席あたりの燃費が6%向上した[11]

前から3番目のドア(R3 / L3ドア)は、若干後方に移動された[12]。2017年10月、最初のA321neo ACFがハンブルクで最終組み立てされ[13]、2018年1月5日に完成した。オプションのレイアウトは、2020年からA321neoの標準仕様となった[14]

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派生型

要約
視点

キャビンレイアウトと燃料構成によって、派生型が誕生している。

さらに見る 型名, キャビン ...

A321neo

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ヴァージン・アメリカは2017年5月にA231neoを就航させた。

A321neoは、旧世代のA321ceoと同じ長さだが、最大離陸重量(MTOW)を増価させるため、着陸装置と翼の構造強化、翼荷重の増加、その他の軽微な変更が行われている[17]。この型の最初の顧客はILFCだった。

エアバスA321neoのプロトタイプであるD-AVXBは、2016年2月9日に初飛行した[18]。しかし、3日後にテールストライク事故を起こし、修理のためにトゥールーズに飛行し、認証プログラムが数週間遅れた[19]

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アメリカン航空のエアバスA321neoのエコノミークラス

A321neoは、2016年12月15日にプラット&ホイットニーエンジンで型式認証を取得し、2017年3月1日にCFM LEAPエンジンでもEASAとFAAの同時認証を取得した[20][21][22]

A321neoの重量は、新エンジン、それに関連する機体の変更により、在来型よりも 1.8 トン (4,000 ポンド) 重くなっている。同じ最大重量で、FL310 30 nmi (56 km) に達し、在来型より4 分早く到達する[23]

FL330 (10,000 m または 33,000 フィート)、ISA -2 °C (28 °F)、67 t (148,000 ポンド) では、マッハ 0.76 (812 km/h; 504 mph) の長距離巡航で時速 2,200 キログラム (4,850 ポンド/h) を燃焼し、マッハ 0.80 (854 km/h; 531 mph) の高速巡航で 2,440 kg/h (5,400 ポンド/h) を燃焼する[24]

2018年1月時点で、A321neoは1,920機の受注をうけ、A321ceoの注文を上回った。2018年のA321neoの定価は1億2,950万米ドルでした[25]

A321LR

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2018年11月13日にアリキア・イスラエル航空によって導入された。

2014年10月、A321neoLR(ロングレンジ)と呼ばれる、補助燃料タンクを備えた航続距離延長型の販売を開始した。169席のボーイング757-200よりも100 nmi(190 km、120マイル)長い航続距離で、コストが27%削減され、座席あたりのコストが24%削減された。A321neoから2年後の2018年下半期に導入される予定だった[26]

エアバスは、2015年1月13日にエアリースコーポレーションにA321LRを初販売した。航続距離は4,000 nmi(7,400 km、4,600 mi)、通常の93.5t MTOW A321neoより500 nmi(930 km、580 mi)長く、A320ファミリーとして初めて、大西洋横断可能な性能となった[27][28][29][30]

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A321LR

2018年の第2四半期までの認証を目標とし、テスト飛行では、4,100海里(7,600 km、4,700マイル)の飛行が行われた[31]。2018年10月2日、FAA/EASAの共同認証を発表し、最大180分のETOPSを認可された。これにより、あらゆる大西洋横断路線での運用が可能となった[32][33]

当初のローンチカスタマーであるPrimera Airが運航を停止したため、初号機はアルキア・イスラエル航空に納入された[34]

2018年11月13日、アルキア・イスラエル航空は、モノクラス220席で、ロンドン、パリ、バルセロナ線に投入し、ボーイング757-300よりも効率的なナローボディ機であると述べた[35]

2019年4月、ジェットブルー航空は、ボストンニューヨーク/JFKからロンドン線でエアバスA321LRを導入する意向を発表し、A321neoの注文のうち13機をA321LRに切り替えた。

2019年4月13日、エア・アラビアのUAE支社は、A321LRを受領し、シャルジャからナイロビ、バンコク、プーケット、ミラノベルガモ、クアラルンプールへの長距離路線で使用される。最長路線はクアラルンプール線で、飛行時間は7時間を超えている[36]

2022年10月24日、四川航空がA321LRを中国の航空会社として初めて受領した。成都/天府-マレ、成都/天府-東京/成田線に投入している[37]

A321XLR

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A321XLR

2018年1月、さらに航続距離を延長したA321LRを開発していると発表した。A321XLR(Xtra Long Range)は2019年に正式に発足し、2021年または2022年に就航する予定だった。2018年7月現在、目標航続延長距離の約200〜300海里(370〜560 km、230〜350マイル)はすでに確保されており、残りの200 nmi(370 km; 230 mi)の達成を試みていた[38][39]。 2021年にボーイングはA321XLRで採用された客室床下胴体組み付けタンク(RCT:Rear Center Tank)の配置が旅客区画が近く非常時の衝撃などで発火の可能性を指摘。当局に同型機の旅客安全対策の見直しを提言した。これを受け欧州航空安全機関(EASA)は同型機の旅客安全性を確保するため特別条件を課すとした[40][41]。他の規制当局もRCTに耐火性を持たせることを求め、この問題に対処するため、エアバスはRCTに特別な保護ライナーを追加、他の補強も必要となっており、この構造変更より機体重量が増え、その分航続距離減少する可能性の指摘があり、LCCを中心に取り消し件数も増えていてエアバスもA330neoなどへの切り替えも提案する可能性が一部報道されている[42][43]

発売

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ローンチカスタマーのイベリア航空のA321XLR

2019年6月17日のパリ航空ショーで正式に発売され、2023年から納入される予定だった[44]。4,700 nmi (8,700 km; 5,400 mi) の航続距離を提供する予定だった[45]

パリ航空ショーでは、4機を発注したミドル・イースト航空を皮切りに、複数会社から受注を受け[46]エア・リース・コーポレーションは、A321neo 23機、A220-300 50機とともに、A321XLR 27機を発注した[47]カンタス航空は、オーストラリア・アジア間の路線向けに、36機のA321XLRを発注し、ローンチ顧客の1つになった[48][49]。また、アメリカン航空は30機のA321neo注文をA321XLRに変更し、さらに20機のXLRを追加発注した[50]。このショーで発表された受注の総数は243機となった[51]

一方、ルフトハンザは、この型式を、ワイドボディ機よりも快適ではない「ニッチな航空機」とみなし、導入を躊躇している[52][53]。エアバスは、最小限の変更により、通常のA321neoとして使用できると主張しており、ALCは今後5年間で50の運航会社が利用する可能性があると予測している[54][55]

2019年10月29日、indigoは69機のA321XLR機を含む、300機のA320neoファミリーを確定発注した[56]。2019年12月3日、ユナイテッド航空は、ボーイング757-200型機を置き換えるために、50機のエアバスA321XLR航空機を購入する注文を発表した。2020年4月には、24社の顧客から450件のA321XLRの受注を獲得した[57][58][59][60][61]

イベリア航空は2024年5月19日、「エアバスA321XLRを世界で初めて導入する航空会社」になると発表した。

製造

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ハンブルクで最終工程を待っているA321neo

A321XLRは、標準のA321neoよりも30%多くの作業を必要ととする[55]

2020年4月、エアバスは最初の金属を切断し、足回りの鍛造生産を開始した。2020年8月までに、プレミアム・エアロテックはアウグスブルクで最初のA321XLRのリアセンタータンクの生産を開始し、2021年初頭にエアバスのハンブルク工場に移管された[62]

試験機の胴体部分、翼、着陸装置、尾翼は2021年11月にハンブルク最終組立ラインに納入され、その構造は12月初旬までに完成した[63]

A321XLRプロトタイプは2022年5月に完成し、CFM LEAPエンジンが搭載された。初飛行は2022年6月15日にハンブルクから行われた。しかし、規制当局が提起した燃料タンクの問題に対処するため、就航開始は当初の2023年から2024年に延期された[64]

就航

2024年7月19日にEASAから、2024年10月2日にFAAから型式証明書を獲得し、2024年10月30日にイベリア航空に初納入した。2024年11月6日に運航を開始し、2024年11月14日にマドリードからボストンへの長距離線に投入された[65][66][67]

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オペレーター

2025年6月現在、1,752機、88社の運航会社が運航している。保有数が多い順に、ウィズ・エア(156)、indigo(143)、アメリカン航空(84)、中国南方航空(84)、デルタ航空(76)。

2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 2025 A321neo
発注 119 81 341 183 346 287 532 360 965 208 616 530 1562 658 235 7,064
納入 20 102 168 178 199 264 317 361 143 1,752

仕様

要約
視点

 

さらに見る A321LR, A321XLR ...
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脚注

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