エア・ノストラム

エア・ノストラム（スペイン語: Air Nostrum, Líneas Aéreas del Mediterráneo, S.A.）は、スペイン・バレンシア州・バレンシアを拠点とする地域航空会社^[1]。イベリア・レヒオナル（スペイン語: Iberia Regional）としても知られている。

エア・ノストラム / イベリア・レヒオナル
Air Nostrum / Iberia Regional

IATA YW ICAO ANE コールサイン NOSTRUM AIR
設立	1994年5月23日
ハブ空港	マドリード＝バラハス空港 バルセロナ＝エル・プラット国際空港 バレンシア空港
航空連合	ワンワールド
保有機材数	40機
就航地	51都市
本拠地	スペイン・バレンシア州・バレンシア
外部リンク	http://www.airnostrum.com/

ボンバルディアCRJ1000

パルマ・デ・マヨルカ空港でのATR 72-600

イベリア航空とビンテル・カナリアスのフランチャイズ運航を行っていたが、エア・ノストラムは独立した航空会社である。イベリア航空の地域的なパートナーであり、ワンワールドに加盟している。国内線91路線と国際線51路線、チャーター便を運航している。本拠地はバレンシア空港であり、バルセロナ＝エル・プラット国際空港とマドリード＝バラハス空港をハブ空港としている^[2]。

歴史

旧ロゴ

1994年5月23日、バレンシアにリネアス・アエレアス・デル・メディテラネオ/エア・ノストラム（Líneas Aéreas del Mediterraneo/Air Nostrum）として設立され、12月15日に運航を開始した^[3]。1997年5月にはイベリア航空とフランチャイズ契約を交わし、イベリア航空の子会社であるビンテル・メディテラネオ（英語版）を買収し、ビンテルの事業を吸収した。1999年にイベリア航空がアビアコ航空（英語版）と合併し、アビアコ航空の国内線と国際線がエア・ノストラムに引き継がれた。1999年にはオランダのデニム・エア（英語版）を買収したが、2002年にデニム・エアとの一切の利害関係を断ち切った。2007年時点では2,040人の従業員を抱え、ネフィンサが74.8%、カハ・ドゥエロが22.2%、エア・ノストラム・マネジメントが3%の株式を保有している^[2]。

就航都市

2013年1月20日時点

出典 : 公式サイト^[4]

[ハブ]	ハブ空港
[拠点]	拠点空港
[開始]	運航開始予定
[季節]	季節運航
[終了]	運航終了

都市	国	IATA	ICAO	空港	Refs	運航開始日	運航終了日
アルジェ	アルジェリア	ALG	DAAG	アルジェ空港
アリカンテ	スペイン	ALC	LEAL	アリカンテ＝エルチェ空港
アルメリア	スペイン	LEI	LEAM	アルメリア空港
ヒホン	スペイン	OVD	LEAS	アストゥリアス空港
バルセロナ	スペイン	BCN	LEBL	バルセロナ＝エル・プラット空港 [ハブ]
ビルバオ	スペイン	BIO	LEBB	ビルバオ空港
ボローニャ	イタリア	BLQ	LIPE	ボローニャ空港
ボルドー	フランス	BOD	LFBD	ボルドー空港
ブルゴス	スペイン	RGS	LEBG	ブルゴス空港
カターニア	イタリア	CTA	LICC	カターニア空港 [季節]
ケルキラ島（コルフ島）	ギリシャ	CFU	LGKR	コルフ空港 [季節]
クレタ島	ギリシャ	HER	LGIR	イラクリオ・ニコスカザンヅァキス国際空港 [季節]
ドゥブロヴニク	クロアチア	DBV	LDDU	ドゥブロヴニク空港 [季節]
デュッセルドルフ	ドイツ	DUS	EDDL	デュッセルドルフ空港
フエルテベントゥーラ島	スペイン	FUE	GCFV	フエルテベントゥーラ空港 [季節]
フンシャル	ポルトガル	FNC	LPMA	マデイラ空港 [季節]
グラナダ	スペイン	GRX	LEGR	グラナダ空港
イビサ島	スペイン	IBZ	LEIB	イビサ空港
ヘレス・デ・ラ・フロンテーラ	スペイン	XRY	LEJR	ヘレス空港
ラ・パルマ島	スペイン	SPC	GCLA	ラ・パルマ空港 [季節]
ログローニョ	スペイン	RJL	LERJ	ログローニョ空港
ランサローテ島	スペイン	ACE	GCRR	ランサローテ空港 [季節]
ラス・パルマス・デ・グラン・カナリア	スペイン	LPA	GCLP	グラン・カナリア空港 [季節]
リェイダ	スペイン	ILD	LEDA	リェイダ空港 [季節]
レオン	スペイン	LEN	LELN	レオン空港
リヨン	フランス	LYS	LFLL	リヨン空港
マドリード	スペイン	MAD	LEMD	マドリード・バラハス空港 [ハブ]
マラガ	スペイン	AGP	LEMG	マラガ＝コスタ・デル・ソル空港
マルタ	マルタ	MLA	LMML	マルタ国際空港 [季節]
マラケシュ	モロッコ	RAK	GMMX	マラケシュ・メナラ空港
マルセイユ	フランス	MRS	LFML	マルセイユ・プロヴァンス空港
メリリャ	スペイン	MLN	GEML	メリリャ空港
ミラノ	イタリア	MXP	LIMC	マルペンサ空港
ミノルカ	スペイン	MAH	LEMH	メノルカ空港
ムルシア	スペイン	MJV	LELC	ムルシア＝サン・ハビエル空港
ナント	フランス	NTE	LFRS	ナント・アトランティック空港
ニース	フランス	NCE	LFMN	ニース空港
オルビア	イタリア	OLB	LIEO	オルビア・コスタ・スメラルダ空港 [季節]
オラン	アルジェリア	ORN	DAOO	オラン空港
パレルモ	イタリア	PMO	LICJ	ファルコーネ・ボルセリーノ空港 [季節]
パルマ・デ・マヨルカ	スペイン	PMI	LEPA	パルマ・デ・マヨルカ空港 [季節]
パンプローナ	スペイン	PNA	LEPP	パンプローナ空港
パリ	フランス	ORY	LFPO	パリ・オルリー空港
ポルト	ポルトガル	OPO	LPPR	フランシスコ・デ・サ・カルネイロ空港
ラバト	モロッコ	RBA	GMME	ラバト空港
サン・セバスティアン	スペイン	EAS	LESO	サン・セバスティアン空港
サンタンデール	スペイン	SDR	LEXJ	サンタンデール空港
サラマンカ	スペイン	SLM	LESA	サラマンカ空港
サンティアゴ・デ・コンポステーラ	スペイン	SCQ	LEST	サンティアゴ・デ・コンポステーラ空港
サントリーニ島	ギリシャ	JTR	LGSR	サントリーニ空港 [季節]
セビリア	スペイン	SVQ	LEZL	セビリア空港 [拠点]
ストラスブール	フランス	SXB	LFST	ストラスブール空港
タンジェ	モロッコ	TNG	GMTT	タンジェ空港
テネリフェ	スペイン	TFN	GCXO	テネリフェ・ノルテ空港 [季節]
トゥールーズ	フランス	TLS	LFBO	トゥールーズ空港
トリノ	イタリア	TRN	LIMF	トリノ空港
バレンシア	スペイン	VLC	LEVC	バレンシア空港 [ハブ]
バリャドリッド	スペイン	VLL	LEVD	バリャドリッド空港
ビーゴ	スペイン	VGO	LEVX	ビーゴ空港
サラゴサ	スペイン	ZAZ	LEZG	サラゴサ空港 [季節]

サービス

エア・ノストラムは全定期便で総合的な機内食サービスを提供している。2008年初頭以降はビジネスクラスのキャビンのみの機材で単独で運航することはなく、他の主要な航空会社と同様にビジネスクラスとエコノミークラスのキャビンに分かれている。エコノミークラスの乗客はメニュー表から飲み物や軽食を購入することができる。

運航機材

ボンバルディアCRJ200

ボンバルディアCRJ900

2014年3月時点で、エア・ノストラムの運航機材の平均使用年数は5.5年である^[5][6]。運航している機材はATR 72-600、ボンバルディアCRJ200、ボンバルディアCRJ900、ボンバルディアCRJ1000の4機種のみである。

機材	運航中	発注中	定員	備考
ATR 72-600	5機	8機	72人
ボンバルディアCRJ200	14機	-	50人	CRJ200ERを9機売却済[7]
ボンバルディアCRJ900	11機	-	90人
ボンバルディアCRJ1000	10機	25機	100人
通算	40機	33機	-

出来事と事故

• 2003年1月17日、エア・ノストラム フォッカー50がメリリャ空港で滑走路をオーバーランし、境界フェンスに激突。旅客機のふたつの主要部分に亀裂が入り、9人の乗客が負傷した^[8]。

• 2006年1月24日、バリャドリッド空港からバルセロナ・エル・プラット国際空港に向かっていたエア・ノストラム IB8665便は、エル・プラット国際空港に胴体着陸した。40人の乗客のうち2人がボンバルディアCRJ200からの避難途中に軽傷を負った。調査機関のComisión de Investigación de Accidentes e Incidentes de Aviación Civilは事故原因をパイロットのミスと断定した^[9]。

• 2007年1月23日、パンプローナからバルセロナに向かっていたエア・ノストラム IB8041便は、機材のボンバルディア・ダッシュ8の問題を報告した後、エル・プラット国際空港に緊急着陸した。負傷者はいなかった。