クロロプレン

クロロプレン(Chloroprene)は、化学式が CH₂=CCl-CH=CH₂ のジエンである。IUPAC名は2-クロロ-1,3-ブタジエンである。

クロロプレン
優先IUPAC名 2-Chlorobuta-1,3-diene
別称 Chloroprene, 2-chloro-1,3-butadiene, Chlorobutadiene, β-Chloroprene
識別情報
CAS登録番号	126-99-8
3D model (JSmol)	Interactive image
バイルシュタイン	741875
ChEBI	CHEBI:39481
ChEMBL	ChEMBL555660
ChemSpider	29102
ECHA InfoCard	100.004.381
EC番号	204-818-0
Gmelin参照	277888
KEGG	C19208
PubChem CID	31369
RTECS number	EL9625000
UNII	42L93DWV3A
国連/北米番号	1991
CompTox Dashboard (EPA)	DTXSID5020316
InChI InChI=1S/C4H5Cl/c1-3-4(2)5/h3H,1-2H2  Key: YACLQRRMGMJLJV-UHFFFAOYSA-N  InChI=1/C4H5Cl/c1-3-4(2)5/h3H,1-2H2 Key: YACLQRRMGMJLJV-UHFFFAOYAQ
SMILES C=C(Cl)C=C
特性
化学式	C4H5Cl
モル質量	88.5365 g/mol
外観	無色の液体
匂い	刺激臭、エーテルのような
密度	0.9598 g/cm3
融点	−130 °C
沸点	59.4 °C
水への溶解度	0.026 g/100 mL
溶解度	エタノールに溶ける。ジエチルエーテル、アセトン、ベンゼンと混和する。
蒸気圧	188 mmHg (20 °C)[1]
屈折率 (nD)	1.4583
危険性
労働安全衛生 (OHS/OSH):
主な危険性	高い引火性、刺激性、毒性
GHS表示:
絵表示
重要な用語	Danger
危険性報告	H225, H302, H315, H319, H332, H335, H350, H373
予防報告	P201, P202, P210, P233, P240, P241, P242, P243, P260, P261, P264, P270, P271, P280, P281, P301+P312, P302+P352, P303+P361+P353, P304+P312, P304+P340, P305+P351+P338, P308+P313, P312, P314, P321, P330, P332+P313, P337+P313, P362, P370+P378, P403+P233, P403+P235, P405, P501
NFPA 704（ファイア・ダイアモンド）	2 3 0
引火点	−15.6 °C (3.9 °F; 257.5 K)
爆発限界	1.9–11.3%[1]
致死量または濃度 (LD, LC)
半数致死量 LD50	450 mg/kg (ラット, 経口)
半数致死濃度 LC50	3207 ppm (ラット, 4時間)[2]
LCLo (最低致死濃度)	1052 ppm (ウサギ, 8時間) 350 ppm (ネコ, 8時間)[2]
NIOSH（米国の健康曝露限度）:
PEL	TWA 25 ppm (90 mg/m3) [皮膚][1]
REL	Ca C 1 ppm (3.6 mg/m3) [15分][1]
IDLH	300 ppm[1]
関連する物質
関連するジエン	ブタジエン イソプレン
関連物質	クロロエチレン 2,3-ジクロロブタジエン
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

無色の液体で、特有の臭気を有する。水に難溶、有機溶媒に易溶。重合して過酸化物を作りやすいため、通常はヒドロキノンやフェノチアジンなどの抑制剤が加えられる。引火性が高く、刺激性も強い。

アセチレンの二量化によって得られるビニルアセチレンへの塩化水素の付加，または ブタジエンの塩素化で得られるジクロロブテンの脱塩酸によって合成される。

クロロプレンゴム（ネオプレン）の原料である。

日本では毒物及び劇物取締法により劇物に、消防法により危険物第4類に指定されている。