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コケコゴメグサ
ハマウツボ科コゴメグサ属 ウィキペディアから
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コケコゴメグサ(苔小米草、学名: Euphrasia kisoalpina Hid.Takah. et Ohba[1])は、ハマウツボ科コゴメグサ属に分類される一年草の高山植物の1種[2][3][4][5][6]。半寄生植物といわれる[5]。従来の新エングラー体系、クロンキスト体系では、ゴマノハグサ科に分類されていた[1][2]。高橋秀男が昭和53年に新種として発表した[5][7]。
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特徴
草丈は高さ2-6 cmと非常に小さい[2]。茎には下向きの屈毛とやや開出する腺毛がある[2]。茎は分枝しない個体が多い[7]。葉は長さ3-5 mm、幅2.5-4.5 mmの広倒卵形で両面に細毛と腺毛がある[2]。葉の牙歯は1対(まれに2対)[8]。苞はやや多肉質で、密集して多数が重なるようにつく[8]。花冠は白色で紫色のすじがあり[2]、長さ3.5-5.5 mm、花柱はやや太く、長さ約4 mm、花柱は少し肥大し、先は著しく湾曲して花冠外につきでない[8]。下唇の中裂片に黄色の斑がある[2]。花柱の上半分は下向きに[3]湾曲する[2]。葯の長さは0.8-1 mm、花糸は短花糸で1.5-1.7 mm、長花糸で2.2-2.5 mm[8]。萼は鐘形で長さ4 mm[3]、2深裂し、裂片は浅裂する[2]。花期は7月下旬-8月中旬[5]。
分布と生育環境

日本の固有種[2][4]。本州の木曽山脈[9][6](将棊頭山、濃ヶ池付近、伊那前岳、木曽駒ヶ岳、中岳、極楽平、檜尾岳、空木岳など)に分布する[10]個体数は少ないが、木曽山脈の主要部の全域にわたっている[10]。基準標本は木曽駒ヶ岳のもの[2][4]。ヒメウスユキソウ(コマウスユキソウ)と共に木曽山脈の固有種[11]。
高山帯の風当たりの強い乾いた草地や岩場[4]に生育する[2][10]。ヒメウスユキソウが生育する砂礫地などで見られる[6]。
コバノコゴメグサとの識別ポイント
同属で同じミヤマコゴメグサ群のコバノコゴメグサ[12]との識別ポイントを下表に示す。茎や萼に腺毛があり、萼は上下に深裂し、裂片はさらに浅く裂け、先は尖らない共通の特長がある近縁種で[12]、本種が花柱の上半分が湾曲するのに対して、コバノコゴメグサは花柱がまっすぐ[12]。
本種とコバノコゴメグサとの外部形態の比較を下表に示す[8]。
種の保全状況評価
分布する個体数は少ない[5]。 環境省によるレッドリストの絶滅危惧II類(VU)の指定を受けていて[14]、分布域の長野県では絶滅危惧IB類の指定を受けている[15]。
絶滅危惧II類 (VU)(環境省レッドリスト)
脚注
参考文献
関連項目
外部リンク
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