トップQs
タイムライン
チャット
視点

デケイヘビ

ウィキペディアから

デケイヘビ
Remove ads

デケイヘビStoreria dekayi)は、有鱗目ナミヘビ科ブラウンヘビ属に分類されるヘビデカイヘビとも呼ばれる。

概要 デケイヘビ, 保全状況評価 ...
Remove ads

特徴

Thumb
デケイヘビは手のひらに乗る程度に小さい。

ほとんどの場合で体長15 in (38 cm) を超えない、最大でも20.75 in (52.7 cm) の小型のヘビである。特徴は大きな目と荒いキールド・スケール英語版竜骨状の隆起のある)である。鱗の色は背中側が全体的に茶色、腹の側がピンクがかった白色であるが、脊椎に当たる部分は直線状にやや灰色がかった色をしており、側面には黒い点が連続的に並んでいる。一般にの区別はし難いが、雄の方が若干尾が長い傾向にある。若い個体は3.5 in (8.9 cm) と小型で、色は黒や濃い灰色をしている。時々、首の部分に灰色がかった白色の環があり、その特徴から "Ring-neck Snake" と呼称される Diadophis punctatus と混同される事があるが、キールド・スケールが異なる。ただし、これらの特徴はそれぞれの生息地における亜種の間でやや異なる[4]

Remove ads

生息域

いわゆる北米地域である、アメリカ合衆国カナダメキシコホンジュラスグアテマラに分布している。アメリカ合衆国とカナダでは東に生息しており、西側では確認されていない。陸生のヘビであり、都市を含む大半の陸地と湿地帯で生息している。メキシコでは雲霧林熱帯落葉林に生息している。その数は非常に莫大であり、個体群や亜種群の数は安定していて、絶滅は心配されていない。レッドリストでは2013年に最も下のランクである軽度懸念に分類されている[1]

生態

大抵は湿った環境を好むが、水生生物ではない。大抵は丸太の下におり、フロリダ州ではしばしばホテイアオイの下に生息している。都市部ではビルなどの構造物地下に生息している[1]。地面の下からあまり出てくる事はないが、大雨の時には外に出てくる[4]。毒は持っていない[5]

主な捕食対象はミミズカタツムリナメクジであり、時々カブトムシの幼虫や小さなサンショウウオを食べる。カタツムリは殻から軟らかい本体を引きずり出して食べている。主に地下や夜に捕食行動を行うので、あまり視覚には頼らず匂い振動で周りを知覚している。逆に、デケイヘビを捕食対象としているのは大型のヘビ、カエルトガリネズミイタチネコアオカケスアメリカガラスタカであり、それら捕食者の重要な食糧源となっている。デケイヘビが捕食者に遭遇したときは、頭を持ち上げて自らを大きな動物であると威嚇したり、排泄腔から悪臭を放って撃退する行動をとる[4]

雌雄共に、誕生から2年程度で性成熟する。繁殖は1年に1度行われ、雄は複数の雌と交尾を行う。胎生であり、多くは一度に12から20の子供を産む。産まれる時期は7月から8月上旬にかけてのの終わりからにかけてである。基本的に産まれた子供に対して親が世話をする事はないが、子供が親に連れ添って行動する事がある。寿命は7年程度である[4]

名称

学名 "Storeria dekayi" の名 "Storeria" は David Humphreys Storer 、種小名 "dekayi" は James Ellsworth De Kay に対する献名となっている。北米では一般的な種であるため、その体表の色から一般的に "Brown Snake" と呼ばれている[1]。ただし、Brown Snake と呼称されるヘビは他にも多数の種がいる。また、種小名に因み " Dekay's snake" とも呼ばれる[5]。一部の一般向け書籍では「デカイヘビ」と呼称されているが、これは「デカイ」の語感が与えるイメージと実際の大きさのギャップを示した文脈で扱われている[6][7]

出典

関連項目

Loading related searches...

Wikiwand - on

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.

Remove ads