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ピート・ヘグセス
アメリカ合衆国のTV司会者、作家、陸軍州兵 ウィキペディアから
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ピーター・ブライアン・ヘグセス(英語: Peter Brian Hegseth)は、アメリカ合衆国の政治家、テレビ司会者、退役軍人。2025年1月から第29代アメリカ合衆国国防長官(戦争長官)を務める。
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経歴
要約
視点
2003年にプリンストン大学を卒業し、ハーバード大学ビジネススクールで修士号も取得している[3][4]。

大学卒業後は陸軍州兵の歩兵部隊に入隊し、アフガニスタン紛争やイラク戦争に従軍した[3]。
2014年にFOXニュースに加わり、番組の司会やニュースの解説を行った他、1期目の大統領を務めていたトランプに単独インタビューを行った[3]。
アメリカ合衆国国防長官
2024年11月12日、大統領に返り咲くこととなったドナルド・トランプは国防長官にヘグセスを指名した[5][3]。
しかし、トランプ大統領の指名後に、2017年にカリフォルニア州モントレーで性的暴行を行った疑惑や勤務中に過剰飲酒していたことが発覚[6][7]。大きな組織を率いた経験が無いことなどが問題視された[8]。
2025年1月24日、アメリカ合衆国上院は51対50でヘグセスの国防長官指名を承認した[9][10][11]。50対50で票数が拮抗したため上院議長を兼ねるJ.D.ヴァンス副大統領が賛成票を入れ1票差での承認となった[9]。翌日、ヴァンス副大統領の元で宣誓し、正式に就任した[12]。
→詳細は「アメリカ合衆国政府のグループチャットのリーク事件」を参照
2025年3月に発覚したSignalチャットのリーク事件で、ヘグセスは民間チャットであるSignalを用いてフーシ派への攻撃計画を他の高官に伝達したため批判を招いている[13][14]。
4月には米政府の監査官がヘグセスのSignalの利用の調査を始めた[13]。さらに同年4月20日には、ヘグセスがSignalを用いて妻や弟、弁護士らと中東での米軍の作戦を共有していたと報じられた[15][16]。一方ヘグセスはこの報道を「中傷」として非難している[17]。
一連の問題が続く中、米公共ラジオNPRは21日、ホワイトハウスがヘグセス更迭に向け後任選びに着手したと報じた[18]。一方、ホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官は自身のSNSでNPRの報道を否定した[18]。またトランプ大統領も「彼は素晴らしい仕事をしている」と述べ、ヘグセスを擁護した[18]。
2025年9月5日、トランプが国防総省の副称として戦争省を使用するよう指示する大統領令に署名した[19]。同時に、ヘグセスは戦争長官の名称を用いるよう指示された[19]。ただし、正式な名称変更は議会の承認が必要なため、議会に承認されるまでは国防長官と戦争長官の2つの名称は併用される[20]。
2025年9月30日、バージニア州クアンティコに世界中に配置されている米軍幹部を招集し、数十年にわたる軍の衰退を招いたとして「将官の肥満」や多様性推進の取り組みを激しく非難した[21]。また、ヘグセス自身が就任直後に行った黒人や女性の米軍制服組トップの更迭を擁護し、解任した将官たちは、『ウォーク(社会的不公正に対する意識が高い)省』の崩壊した文化の一部だったと主張した[21][22]。
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主張
要約
視点
→詳細は「ピート・ヘグセスの政治的立場」を参照
ヘグセスは、その言動から「キリスト教ナショナリスト」と呼ばれてきた[23][24][25]。右腕にはラテン語で「神がそれを望まれる」を意味するデウス・ウルトのタトゥー(入れ墨)があり[26]、右胸にもエルサレム十字の入れ墨が彫られている。
イスラエル
国防長官候補として臨んだ公聴会では、ヘグセスの過去の親イスラエルの発言から「クリスチャン・シオニスト」と呼んで抗議する者が現れて中断する一幕もあった[27]。公聴会では、トム・コットン上院議員からクリスチャン・シオニストであるか問われた際に同盟国イスラエルへの支持を述べ、「イスラエルがハマスを破壊し、最後のメンバーを一人残らず殺害することを支持する」とも発言した[27]。
自らの著書『アメリカン・クルセイド』の中で、イスラエルへの支持をクルセイド(十字軍)になぞらえ、「千年前の我々キリスト教徒の仲間たちのように、我々は戦わなければならない。私たちにはアメリカの十字軍が必要である」「アメリカを愛するならばイスラエルを愛することも学ぶべき」と主張した[28]。また、ユダヤ・キリスト教の価値観を守る十字軍を立ち上げるべきとしてトランスジェンダーの採用など軍で人種や性別の多様性を推進する動きやイスラム教に反対する姿勢を示した[1][29]。2016年のインタビューで、ヘグセスはイスラエル人を「神に選ばれた民」と呼んだ[30]。2018年にエルサレムで開催されたアルーツ・シェバの会議で講演を行い、「神殿の丘に神殿が再建されるという奇跡が不可能な理由はない」と述べた[31][32]。同年、ニューヨーク市で開催された米イスラエル青年評議会の祝賀会では、「シオニズムとアメリカニズムは、今日の我々の世界における西洋文明と自由の最前線である」と述べた[33]。パレスチナ問題においては二国家解決に反対し、ヨルダン川西岸地区に対するイスラエルの主権を支持した[34]。
国防長官に就任後、初めての外国政府高官との電話会談をイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と行い、両国の「壊れない絆」を確認してアメリカがイスラエルと肩を並べてその安全保障に全力で取り組むことを表明した[35][36]。。
NATO
ヘグセスは、北大西洋条約機構(NATO)に対して批判的・懐疑的であり[5]、NATOを作り直す、もしくはNATOに加盟するヨーロッパ諸国がより負担を増やすことを主張している。トルコのNATO加盟も批判しており、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領を「公然とオスマン帝国の復活を夢見ているイスラム主義者」と評した[28]。
イラン
ヘグセスはイラン政府を「悪の政権」と批判している。2020年1月、ヘグセスは第1次トランプ政権によるイランのガーセム・ソレイマーニー将軍の殺害に支持を表明した[37][38]。また、トランプに、武器庫や文化遺産を含むイラン本土を爆撃するよう求めた[39]。
2025年6月に行われたイランの核施設へのアメリカの攻撃は成功をおさめたと主張しており、同年8月に成果を「限定的」と評価した国防情報局(DIA)のジェフリー・クルーズ局長を解任した[40]。
ロシアおよびウクライナ
ヘグセスはロシア連邦のウラジーミル・プーチン大統領を「戦争犯罪人」としてソビエト連邦の復活を求めていると批判する一方で[41]、ロシアからの侵略へ晒されているウクライナに対するアメリカの軍事援助に対しても批判的である[30]。
中国
2020年5月、ヘグセスは中国共産党が「私たちの文明を終わらせる」ことを望んでいるとし[42]、中華人民共和国はアメリカを打ち負かすことに特化した軍隊をつくりあげていると述べた[30]。
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脚注
著書
外部リンク
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