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メイテイ文字
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メイテイ文字(メイテイもじ、ꯃꯤꯇꯩ ꯃꯌꯦꯛ、Meetei mayek)は、マニプリ語(メイテイ語、マニプル語)を表記するためにかつて使われていた文字。他のインドの多くの文字と同様のアブギダであり、左から右に書かれる。マニプル文字、マニプール文字ともいう。
現在、マニプリ語の表記にはベンガル文字が使われるが、チベット・ビルマ語族に属するマニプリ語の音韻組織に合わない点があることもあり、メイテイ文字を復活させる運動が行われている。
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構造
文字
現代のメイテイ文字は27文字から構成され、マニプリ語本来の音韻を表すための18文字(母音3字、子音15字)と、借用語などを表すための追加の9文字に分かれる。
他の多くのインドの文字と同様、子音字は単独では後ろに母音 /ə/ がついているものと見なされ、それ以外の母音がつづく場合には記号を附加する。このほかに、音節末の子音(母音が続かない)を表すための専用の文字が8文字存在する。これによって音節の切れ目がわかりやすくなっている。
文字にはそれぞれ名称がついており、独特の順序で配列される。
母音記号
ここでは「ꯀ(k)」のうしろに附加した形で記す。i u 以外は「ꯑ」に附加することもできる[1]。
その他の記号
ピリオドのような記号「꯬」を音節末に置くことによって、その音節が降調の声調を持つことを示す。
複数の子音字に下線を引くことによって、子音結合を表す。たとえば「ꯄꯔ꯭」で /prə/ を表す。
数字
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ベンガル文字との比較
ベンガル文字によるマニプリ語の表記には以下のような問題があり、メイテイ文字はこれらの問題を解決している[2]。
歴史
メイテイ文字の古い歴史は不明な点が多く、その系統も明らかでない。一説には3900年前から使われていたともいうが[3]、これではアショーカ王碑文よりはるかに古いことになってしまう。
Khoibu 村の石刻がメイテイ文字の古い例として知られる。この石刻の時代もはっきりしないが、15-16世紀ごろのものかという[4]。
ベンガル文字が王室の公式の文字としてメイテイ文字にとってかわったのは18世紀はじめであり、このときにメイテイ文字で書かれた歴史文献は焚書に遭ったという[5]。
20世紀以降、メイテイ文字を復活させる努力が行われるようになった[誰によって?]が、文字の数がいくつであるかについても学者の間で意見が分かれていた[5]。1980年にマニプル州政府が27文字のメイテイ文字を公認した[6]。
Unicode
Unicode バージョン 5.2.0 (2009年)でメイテイ文字 (Meetei Mayek) が追加された[7]。
メイテイ文字[8] | ||||||||||||||||
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | A | B | C | D | E | F | |
U+ABCx | ꯀ | ꯁ | ꯂ | ꯃ | ꯄ | ꯅ | ꯆ | ꯇ | ꯈ | ꯉ | ꯊ | ꯋ | ꯌ | ꯍ | ꯎ | ꯏ |
U+ABDx | ꯐ | ꯑ | ꯒ | ꯓ | ꯔ | ꯕ | ꯖ | ꯗ | ꯘ | ꯙ | ꯚ | ꯛ | ꯜ | ꯝ | ꯞ | ꯟ |
U+ABEx | ꯠ | ꯡ | ꯢ | ꯣ | ꯤ | ꯥ | ꯦ | ꯧ | ꯨ | ꯩ | ꯪ | ꯫ | ꯬ | ꯭ | ||
U+ABFx | ꯰ | ꯱ | ꯲ | ꯳ | ꯴ | ꯵ | ꯶ | ꯷ | ꯸ | ꯹ |
Unicode バージョン 6.1.0(2012年)で、現代の標準以外の文字のための拡張ブロックが追加された[9]。
メイテイ文字拡張[10] | ||||||||||||||||
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | A | B | C | D | E | F | |
U+AAEx | ꫠ | ꫡ | ꫢ | ꫣ | ꫤ | ꫥ | ꫦ | ꫧ | ꫨ | ꫩ | ꫪ | ꫫ | ꫬ | ꫭ | ꫮ | ꫯ |
U+AAFx | ꫰ | ꫱ | ꫲ | ꫳ | ꫴ | ꫵ | ꫶ |
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脚注
参考文献
関連項目
外部リンク
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