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モトクロス世界選手権

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モトクロス世界選手権
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FIM モトクロス世界選手権FIM Motocross World Championship)は、国際モーターサイクリズム連盟(FIM)が主催する、二輪オートバイによるモトクロス世界選手権大会。「MXGP」の略称で知られる。

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ステファン・エバーツ。史上最多の世界王者10回・大会優勝101回、日本4大メーカー全てでタイトル獲得、1日で全3クラス制覇、1シーズン15戦中14勝など怪物級の記録を多数残した。

ヨーロッパを中心に世界各国を転戦する。

概要

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2012年ロシアグランプリ

2023年現在クラスはMXGP、MX2、ジュニアMX、女子MXが存在する。

欧米での人気が高く、2014年のMXGP公式FaceBookにおける「いいね!」数国別トップ3はイタリアブラジルフランスであった[1]

モトクロスはアメリカにおけるレベルが非常に高く、国別対抗戦のモトクロス・オブ・ネイションズでは欧州勢と互角以上の戦いをするため、世界選手権ライダーが全米選手権(AMAモトクロス/AMAスーパークロス)に挑戦する場合もある。なお世界選手権はワンオフのプロトタイプが認可されているのに対し、AMAは市販車である(=最低生産台数をクリアせねばならない)ことが必須であるため、メーカーの勢力図は少々異なる。

MotoGP同様、日本メーカーが古くから多数のタイトルを獲得したカテゴリである。2023年現在日本ブランドではヤマハホンダカワサキがファクトリー体制で参戦している(スズキは2017年末に撤退)。日本人ライダーでは渡辺明が1978年に125ccクラスのチャンピオンを獲得したのが唯一のタイトルとなっている。

1991年から1995年まで鈴鹿サーキットで、2005年~2007年にスポーツランドSUGO日本グランプリが開催されていた。全日本モトクロス選手権最高峰ライセンスの国際A級では、IA1/IA2という名称でMX1/MX2クラスに該当するクラスが開催されている。

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沿革

要約
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1973年スペインGP250ccクラスでアメリカ人及びブルタコのライダーとして世界選手権初勝利を収めたジム・ポメロイ(左)とブルタコの共同設立者の一人であるオリオール・プーチ・ブルト(右)
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オランダ人初の世界選手権チャンピオンとなったカジバのデイビッド・ストレイボス

1952年誕生の欧州モトクロス選手権が発展し、1957年に世界選手権としてスタートした[2]。当初は500ccクラスのみで、1962年に250ccクラス、1975年に125ccクラスがそれぞれ追加された[2][3]。1980年代までは名実ともに500ccクラスが最高峰であったが、500ccの2ストロークエンジン車はトッププロライダー以外には運転が難しいものになってしまい、技量によっては250ccの方が速く走れることも増えたため、500cc市場は大幅に縮小[4]。それに伴い選手権を席巻していた日本メーカーたちの500cc車両の生産終了とワークスチームの撤退が相次ぎ、250ccクラスに有力選手が集まりだしたため、250ccクラスが最も注目されるクラスとなった。しかしAMAが日本メーカーの要望で1993年に500ccクラスを廃止したのに対し、世界選手権の欧州メーカーたちは500ccバイクを作り続けた[4]ため、クラス廃止はAMAより10年後になった。

2001年にドルナ社が本選手権を買収[3]。2004年にドルナからユースストリーム(現在のインフロント・モト・レーシング社)の手に渡った[3]

2003年~2005年にかけて一度目の大規模なクラス再編成が実施された。2003年に500ccクラスは廃止され、代わりに従来のオープンクラスの発展として、欧州のみで開催される650ccクラス(2ストローク500ccまたは4ストローク650cc)が一年のみ設定された[5]。そして250ccクラスがMX1となり、2ストロークの250ccエンジンと、4ストロークの450ccエンジン車が同一クラスで争えるようになった[2][5]。同様に125ccクラスも、2ストロークの125ccと4ストロークの250ccエンジン車が参戦可能となった[6][7]。翌2004年に125ccクラスはMX2、650ccクラスはMX3となり[5]、85ccバイクによるジュニア世界選手権も誕生した[8]。さらに2005年に女子ワールドカップ(2008年に世界選手権化)が誕生した[9]

当初は各クラスが別日程で開催されていた(日本グランプリは例外的に2クラス開催された)が、1999年から2000年にかけて実験的に2クラスや3クラス同時開催が試みられ、2001年から全戦全クラス統一したイベントとなった。ただし2004年からのMX3クラスだけが別日程開催となった。

MX3は東欧での開催が多く、世界選手権の中では異端と言えるクラスだった。参加者は資金力の無いアマチュアや老人・女性・若手がメインで、GPと別開催ということもあって、報道も人気も控えめであった[10][11]。マシンはエンデューロ用のものが想定されていたが、競争が激しさを増してからは450ccのMX1マシンのみが参戦するようになり、その意義を失い始めた[12][13][14]

2014年に二度目の大規模なクラス再編成がなされた。MX1はMotoGPに肖ってMXGPへ改称し、衰退していたMX3は代替クラス無く廃止された。MX2は王者の継続参加が認められた以外はそのまま維持された[15][12]

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現在のクラス

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ホンダのMXGPファクトリーマシン・CRF450RW(2022年)

データは2023年時点[16]。各クラス2レースずつ行い、それぞれの順位に1〜20位に25〜1ポイントが与えられる。また2023年からMXGP/MX2は予選レースの1〜10位に10〜1ポイントがそれぞれ与えられるようになり、従って1イベントで最大60ポイントが獲得できることとなった。

各マニュファクチャラーの最上位選手のポイントが、マニュファクチャラー選手権のポイントとなる。

  • MXGP- 排気量175cc~250ccの2ストローク、または290cc~450ccの4ストローク。16~50歳が参戦可能。
  • MX2 - 排気量100cc~125ccの2ストローク、または175cc~250ccの4ストローク。15~23歳が参戦可能。
  • JMX - ジュニアモトクロス世界選手権/カップ。JMX85/125は世界選手権、JMX65はワールドカップの扱いとなる。
    • JMX65 - 排気量50cc~65ccの2ストローク。10~12歳が参戦可能。
    • JMX85 - 排気量65cc~85ccの2ストローク。12~14歳が参戦可能。
    • JMX125 - 排気量100cc~125ccの2ストローク。13~17歳が参戦可能。
  • Women - 女性モトクロス世界選手権。16~50歳が参戦可能。MX2クラスのイベントに含まれる。
  • FIM Motocross of Nations - 国別対抗のチーム戦。世界選手権ではないがルールの多くは共通しているため、便宜上記載。初開催は1947年で、本選手権よりも古い歴史を持つ[2]。詳細は当該記事を参照。

歴代チャンピオン

ライダー

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マニュファクチャラー

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女子MX

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脚注

外部リンク

関連項目

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