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ヨタカ

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ヨタカ
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ヨタカ(夜鷹、蚊母鳥、学名Caprimulgus indicus)は、鳥綱ヨタカ目ヨタカ科ヨタカ属に分類される鳥類。

概要 ヨタカ, 保全状況評価 ...
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分布

インドインドネシアカンボジアスリランカタイ王国日本中華人民共和国東部、ネパール大韓民国パキスタンパラオバングラデシュ朝鮮民主主義人民共和国フィリピンブータンブルネイミャンマーロシア南東部

種小名 indicusは「インドの」の意。夏季に中華人民共和国東部、ロシア南東部、朝鮮半島で繁殖し、冬季になるとインドネシアやフィリピン、インドシナ半島へ南下し越冬する。南アジアやマレー半島では周年生息する。日本では夏季に九州以北に繁殖のため飛来する(夏鳥)。伊豆諸島南西諸島では渡りの途中に飛来する(旅鳥)。ヨタカ目では本種のみが日本に飛来する。

形態

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落ち葉の上では保護色となる

全長29センチメートル。全身の羽衣は暗褐色や褐色で、黒褐色や褐色、赤褐色、薄灰色などの複雑な斑紋が入る。この体色は樹上や落ち葉の上では保護色になると考えられている。翼は大型で先端は尖る。

頭部は大型で扁平。虹彩は暗褐色。口は大型だが、嘴は小型で幅広い。

オスの成鳥は頸部側面や初列風切、尾羽に白い斑紋が入る。メスの成鳥は頸部側面や初列風切に淡褐色の斑紋が入り、尾羽に明色の斑紋が入らない。

分類

  • Caprimulgus indicus indicus Latham, 1790
  • Caprimulgus indicus jotaka Temminck & Schlegel, 1844 ヨタカ - など

生態

平地から山地にかけての森林草原などに生息する。渡りのときには日本海の離島でもよく観察され、海岸の岩場に止まっていることもある。夜行性で、昼間は樹上で枝に沿って止まり、木のこぶのように擬態して休む。抱卵中に危険を感じると翼を広げて威嚇する。鳴き声は大きく単調な「キョキョキョキョ、キョキョキョキョ」。鳴き声からキュウリキザミやナマスタタキ、ナマスキザミなどの別名もある[1]

食性は動物食で、昆虫などを食べる。この生態から、蚊母鳥や蚊吸い鳥といった飛ぶ昆虫に関する別名をもつ。口を大きく開けながら飛翔し、獲物を捕食する。

繁殖形態は卵生。落ち葉の上などに、1回に1-2個の卵を産む。主にメスが抱卵し、抱卵期間は17-19日。

抱卵中や子育て中は敵に見つからないように、あまり動かない。 雛も目立たないようにあまり鳴かず嘴を引っ張って餌をねだる。 夜は雄が抱卵したり子育てする。 伐採跡に巣を作るようだ。 喉の袋に虫を溜めて雛にやる。 雛は黄色だがすぐに親鳥に似て地面のような色になる。 暑い時は口を開け喉の袋を膨らませる。

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人間との関係

開発による生息地の破壊などにより生息数は減少している。

C. i. jotaka ヨタカ
準絶滅危惧(NT)環境省レッドリスト[a 2]
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江戸時代、ヨタカが夜行性であることから、夜間に街頭で商売する私娼や夜間に屋台を引く蕎麦屋などを「夜鷹」と称した。宮沢賢治の童話『よだかの星』では、主人公のヨタカが他の鳥たちから地味で醜い鳥と揶揄されている。

英語圏でもNight hawksに「夜遊びする人」「夜型人間」という意味があり、エドワード・ホッパーの絵画「ナイトホークス」は深夜の店内にいる人々を描いている[2]

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脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

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