佐倉信武

佐倉 信武（さくら のぶたけ、1849年（嘉永2年） - 1894年（明治27年）^[1]は、日本の教育者、社会事業家。静岡高等英華学校創立者、校長。静岡女学校初代校主。

経歴

遠江国城東郡佐倉村（現在の静岡県御前崎市）で、代々、池宮神社の神主を務める家に生まれる^[1]。家職を継ぎながら、進んで西洋の知識を吸収し、地方の文化的事業に情熱を注いだ^[1]。1872年（明治5年）、関口隆吉を頼って上京し中村正直（中村敬宇）の門に入り、私塾同人社の副寮監となった^[1]。1875年（明治8年）に帰郷し、近辺三ヵ村の戸長として道路や橋梁の整備、小学校設立などに努めた^[1]。1880年（明治13年）、東京の二松学舎に入り、専修学校に転じ、翌年明治法律学校に学ぶ^[1]。

1884年（明治17年）から主に静岡に住んで活動した。静岡大務新聞を発行・運営した^[1]。1886年（明治19年）には静岡高等英華学校を設立して校長になり、静岡教会の牧師・平岩愃保、元慶應義塾教師の渋江保らと共に英語教育を行う^[1]。またほぼ同時期に静岡入りした県令関口隆吉を補佐して、静岡27ヵ町の戸長に就任^[1]。カナダ・メソジスト教会が1887年（明治20年）秋に静岡女学校を開校したのに伴い校主（現在の理事長に相当）に就任、校長にマーサ・ジャネット・カニングハム（ミス・カニングハム）を迎え、翌年、校舎を建設した^[1]。1887年（明治20年）10月から1893年（明治26年）まで静岡県尋常中学校において舎監^[2]。1891年（明治24年）、健康を損ね帰郷^[1]。英学校運営だけでなく、女性宣教師たちと協力して女子教育の場を創設することで、当時の日本の教育界に大きな影響を与えた。

親族

• 次男 佐倉武夫 海軍少将
• 父 佐倉信守
• 父の従兄弟 関口隆吉