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全成培
大韓民国の巫俗人 ウィキペディアから
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全 成培[1](朝鮮語: 전성배、チョン・ソンベ)は、大韓民国の宗教家、日光曹渓宗(朝鮮語: 일광조계종)僧侶。乾真法師(朝鮮語: 건진법사、コンジンポプサ、コンジンほうし)の通称で巫俗人として活動する[2]。
来歴・人物
要約
視点
2016年12月6日から2017年3月26日にかけて、金建希が代表を務める「コバナコンテンツ」はソウル特別市瑞草区のハンガラムデザイン美術館で「現代建築の父 ル・コルビュジエ展」を開催した[3]。会期中の2017年、全成培と、忠清北道忠州市の日光寺のヘウ僧侶が訪れ、金建希は二人を案内した[4]。全の師匠とされるヘウ僧侶はコバナコンテンツ主催の展示会に3回参加し、祈願をした[5][6]。全はその後、コバナコンテンツの顧問となった[7]。
2021年10月、インターネットメディア「開かれた共感TV」はヘウ僧侶に会い、「コンジン法師(全成培)に尹錫悦を守るよう言った。彼が尹錫悦陣営で役割を果たしている」とのヘウの発言を報じた[5]。尹錫悦は金建希の夫だった。同年11月5日、国民の力の全党大会が行われ、4人の候補者の中から尹が翌年の大統領選の公認候補に選出された[8]。
2022年1月17日、全成培が尹錫悦の選対本部の下部組織「ネットワーク本部」で顧問の肩書で活動していることが判明した。全は金建希の紹介で陣営に入り、尹のメッセージや日程、人事に関与するなど、選対本部全般に影響力を行使した[9]。全の娘も尹の選対で、国民の力の候補者選挙の時から同月初めまでの期間、SNSや写真撮影などの業務を担当していた[10]。同月18日、国民の力のクォン・ヨンセ選挙対策本部長は尹・金夫妻の「巫俗依存疑惑」への懸念に関する記者会見を開き、「ネットワーク本部を直ちに解散する」と発表した[5]。
同年3月2日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の韓鶴子総裁はソウル特別市内のホテルで教団幹部約120人に対し、大統領選挙で尹錫悦を支持すると明言。尹への投票を信者に促すよう、幹部たちに指示した[11]。総額2億ウォンあまりが教団の各地区長を通じて国民の力の地方組織に流れたとされる[12][13][14]。7日後の3月9日、大統領選挙が行われ、尹錫悦が共に民主党の李在明を小差で破り第20代大統領に当選した。同月22日、統一教会世界本部長のユン・ヨンホ(윤영호)[注 1]は請託を目的として、 国民の力の権性東(クォン・ソンドン)の同席のもと、尹と面会した[18]。同月30日、金建希は携帯電話からユン・ヨンホに電話をかけ、「この番号は私が秘密にしている番号だから、意見があるときはこの番号に文字で送ってくれればいい」と伝えた。この番号は、全の携帯電話に「ゴニ2」という名前で登録されている、末尾が「8563」で終わる番号と同じものだった[19][20]。ユン・ヨンホは4月から7月にかけて、全を通じて、シャネルのバッグ2点とグラフのダイヤモンドのネックレス1点を金建希に贈った[21]。
同年4月19日、全は上記の金建希の番号にメールし、大統領就任式への統一教会関係者4人の招待を依頼した[19]。そしてユン・ヨンホ、学校法人鮮鶴学院理事長の文姸娥(ムン・ヨナ)ら4人の名簿を金建希側に提出した[22]。文姸娥は、文鮮明の長男の文孝進の2番目の妻[23][注 2]。
同年8月頃、ユン・ヨンホは全と面会し、教団の青年組織を活用して金建希の支援部隊を作る旨を話した。報道によれば、この青年組織は世界平和青年学生連合と推定される[11]。同年11月、ユン・ヨンホは全に「統一教会は保守的な宗教団体であり、金建希夫人のために保守的なマスコミが必要だ」とのテキストメッセージを送った。これに対し全も「必要だ」と答えた。ユン・ヨンホは全に請託用として金品を渡し、全は国民の力議員の李喆圭(イ・チョルギュ)を通じて、ニュース専門放送局のYTNの買収方法を探った[24]。また、ユン・ヨンホは、翌年3月8日開催予定の国民の力全党大会をめぐり、全に「尹錫悦大統領の意中の人物(윤심)は誰ですか」「全党大会に動員すべき党員はどの程度の規模必要ですか」と問い合わせた。全党大会では党代表の選挙も行われることになっている。全は「尹大統領の心は変わらず権性東だ」と答えた。党代表選挙で権性東を当選させるべく、教団は国民の力の入党願書を信者に配布した[25][26]。同年12月、ユン・ヨンホは全に「大きな絵を描こう」「ヒリム代表とも一度お会いしましょう」とのテキストメッセージを送った。ヒリムとは「ヒリム(熙林)総合建築事務所」のことで、ヒリムは2015年、2016年、2018年に金建希が代表を務めるコバナコンテンツ主催の展示会に後援者として名を連ね、大統領執務室と官邸の移転に際しては設計・監理の業務を担当した[27]。
2023年2月10日、全成培は、党代表や最高委員などを選出する国民の力全党大会について、ユン・ヨンホに対し「党代表のキム・ギヒョン(金起炫)、最高委員のパク・ソンジュン、チョ・スジン、チャン・イェチャンでまとめてください」とテキストメッセージを送った。ユンは「(そのように)動くように言っておきます」と返信した[28][29]。教団が推していた権性東は1月5日に不出馬を宣言したため[25]、この頃、尹錫悦大統領に近いキム・ギヒョン[30]が有力候補とされていた[31][32]。3月8日に国民の力全党大会が行われ、新しい党代表にはキム・ギヒョンが選出された[30]。また、最高委員(定数4)にチョ・スジンが、青年最高委員(定数1)にチャン・イェチャンが選出されるなど、全がユン・ヨンホに伝えた4人のうち3人が全党大会で当選を果たした。捜査当局は背後に金建希がいると見ている[28][29]。
2024年12月17日、ソウル南部地検は全のソウル市瑞草区の自宅や江南区の仏堂を家宅捜索し、全の携帯電話を押収した。そして政治資金法違反容疑で逮捕した。2018年の地方選挙当時、慶尚北道永川の市長選挙に出馬しようとした複数の候補者から1億ウォンを超える金品を受け取った疑いがある[33]。
2025年8月21日、ソウル中央地裁は、金建希の疑惑を捜査する特別検察官チームが発した全に対する拘束請求を認めた[1]。同年9月8日、特定犯罪加重処罰法違反(斡旋収賄)および政治資金法違反の疑いで特別検察官に起訴された[34]。
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脚注
関連項目
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