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旧大乗院庭園

奈良県奈良市にある庭園 ウィキペディアから

旧大乗院庭園map
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旧大乗院庭園(きゅうだいじょういんていえん)は奈良県奈良市高畑町にある日本庭園。国の名勝。南都飛鳥殿園の別名がある[1]

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東大池
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西小池
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名勝大乗院庭園文化館

概要

大乗院一乗院と並んで両門跡と称された興福寺の門跡寺院で[2]寛治元年(1087年)に興福寺の北方に創建された[2]。ところが、治承4年(1180年)の平重衡による南都焼討で全焼した[2][1]。そのため養和元年(1181年)に鬼薗山(飛鳥山)南麓の元興寺別院禅定院跡地に移築されたが[1]宝徳3年(1451年)に発生した徳政一揆で伽藍の大半を焼失し、翌年から復興を開始した[2]

庭園は寛正4年(1463年)に尋尊善阿弥親子に作庭を委ねたもので、南都随一の名園と讃えられ、江戸時代に景観が整えられたものである[2][1]

大乗院は廃仏毀釈の影響で明治初年に廃寺となり[3]、明治5年(1872年)までには御殿が個人宅となった[2]。明治42年(1909年)に奈良ホテルが開業すると[2]、同ホテルの南側に隣接する庭園となり[3]、昭和30年(1955年)頃までその敷地となっていた[2]

戦後その一部が整備され、森蘊による研究なども奏功して、昭和33年(1958年)に国の名勝に指定された。1973年からは財団法人観光資源保護財団(後の公益財団法人日本ナショナルトラスト)が庭園の管理を行っている[1][4]

平成7年(1995年)から奈良国立文化財研究所(現・奈良文化財研究所)による発掘調査と並行して復原工事が進められた。平成12年(2000年)秋の調査では東池と西池の中間に2つの小さな丘と、その間に掘削された溝が発掘された。翌13年(2001年)の調査では小さな滝と中島を備えた池が発見され、北池と仮称された。平成22年(2010年)に復原事業が完成した。

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名勝大乗院庭園文化館

1996年に財団法人日本ナショナルトラストのヘリテージセンターとして「名勝大乗院庭園文化館」が開館し、資料展示のほか、休憩利用や茶室利用が可能な施設となっている[1]。復元した楽人長屋土塀を外構としている。

所在地

〒630-8301 奈良県奈良市高畑町1083-1

交通アクセス

奈良交通「福智院町」または「奈良ホテル」下車すぐ。

参考文献

  • 奈良文化財研究所編『奈良の寺 ー世界遺産を歩くー』(岩波新書)
  • 箱崎和久「名勝旧大乗院庭園 あゆみとこれから」『日本ナショナルトラスト報』第516号、日本ナショナルトラスト、2016年、2-5頁。

脚注

関連項目

外部リンク

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