トップQs
タイムライン
チャット
視点

基本周波数

ウィキペディアから

基本周波数
Remove ads

基本周波数(きほんしゅうはすう、: fundamental frequency)は信号に含まれる最も低い周波数成分の周波数である。

Thumb
紐の振動運動定常波。基本周波数と6倍音までの図

音楽では基音の周波数が であり楽音音高(ピッチ)をほぼ規定する重要な役割を担っている。また、情報理論では、周期性のある信号の最小周期区間の繰り返し頻度を基本周波数と呼ぶ。

Remove ads

定義

要約
視点

周期が(秒)である周期関数において、

(Hz)

とおくと、この周期関数は、

とフーリエ級数展開することができる。( はフーリエ係数)

このとき、 を基本周波数とよび、)の成分を高調波とよぶ[1]

Remove ads

楽器の基本周波数(基音)

要約
視点

楽器の基本周波数を求める例として、一方の端が閉じた管を考えたとき、次の方程式が成り立つ。なお、F は基本周波数、V は音速、L は管の長さである。

L を求めるには次の式を用いる。

λ(波長)を求めるには次の式を用いる。

両端が開いた管の場合は、次のようになる。

L を求めるには次の式を用いる。

波長とは、周期の始点と終点の距離であるから、次の式で求められる。

70°F(21.1℃) での空気中の音速は約 1130 ft/s(340 m/s)である。音速は気温によって変化し華氏で1°上がると 1.1 ft/s の割合で速くなる。あるいは摂氏で1°上がると 0.6 m/s の割合で速くなる。

音波の速度は気温によって異なり、

  • 20℃で V = 343.7 m/s
  • 0℃で V = 331.5 m/s

となる。

ペダル・トーン

金管楽器では基音(基本周波数)のことをペダル・トーンという。通常の演奏では用いられないが、ペダル・トーンの演奏は特殊奏法として、また技能向上のトレーニングとして演奏される。

Remove ads

力学系の基本周波数

一方の端が固定され、もう一方の端に質量が付加された梁(ビーム)があるとき、これは1自由度振動を行う。動ける状態になると、この系は固有振動数で振動する。1自由度振動では系は単一の座標で表され、その固有振動数は質量と(梁の)硬さで決定される。角固有振動数 ωn は次の方程式で求められる。

ωn2 = k/m

ここで、

k = 梁の硬さ
m = 付加された質量
ωn = 角固有振動数(ラジアン/秒)
ƒn = 固有振動数(ヘルツ)

角振動数が分かれば、ωn を 2π で割れば、固有振動数 ƒn が得られる。角固有振動数を先に求めない場合、固有振動数は次のように直接求められる。

ƒn = (1/2π)((k/m)½)

基本周波数推定

基本周波数推定: fundamental frequency estimation)は信号の を推定するタスクである。より広義な表現としてピッチ検出英語版とも呼ばれる[2]

特に音声分析などの音響分野で重要なタスクであり、様々な推定法が提案されている。

Remove ads

出典

Loading content...

関連項目

Loading related searches...

Wikiwand - on

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.

Remove ads