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左うでの夢

坂本龍一のソロアルバム ウィキペディアから

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左うでの夢』(LEFT HANDED DREAM)は、坂本龍一3作目のオリジナルアルバム。1981年10月5日にリリース。

概要 『左うでの夢』, 坂本龍一 の スタジオ・アルバム ...

解説

はうまさじゃなく声色、ヘタでも自己表現としては音楽の中で最高のもの」ということで、坂本のヴォーカルが大々的にフィーチャーされている(10曲中6曲がヴォーカル曲)。

1、2作目と比較するとシンプルなメロディー・構成の曲が増え、和音によるバッキングやカデンツ(終止形)を避けるなど、西洋音楽のボキャブラリーからの脱却がモチーフになっている。またファンク的なリズムを意識的に避けること、「祭りの音楽」がコンセプトとしてあった。

共同プロデューサーにロビン・スコットが名を連ねているが、後に、このアルバムの数曲を基にロビン主導の12インチ・シングル『アレンジメント』が作られている。

制作にはキング・クリムゾンエイドリアン・ブリュー高橋幸宏細野晴臣仙波清彦などが参加した。

発売当時のレコードには、糸井重里の手による「スナオ・サカモト①」のコピーが付けられていた。タイトルについては、当初ロビン・スコットが「同盟」というタイトルを提案したが却下、矢野顕子が「左うでの夢」を提案したところ、それが採用された(坂本は左利き)。

1992年、93年にCD化された際にはMIDIレーベルから再発された。

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収録曲

要約
視点

全作曲:坂本龍一(特記以外)

  1. ぼくのかけら
    ゆったりとした3/4拍子のリズムに乗り、何本ものシンプルなメロディーが複雑に絡み合っていく。後にダンスリーとの共演アルバム『the End of Asia』で再演されている。
  2. サルとユキとゴミのこども
    • 作詞:糸井重里
    三線(サンシン)を模したようなチープな音色のシンセ・リフとシンプルなメロディー、朴訥とした歌詞が特徴。ベースは坂本が弾いていると思われる。
  3. かちゃくちゃねぇ
    「かちゃくちゃねぇ」はごちゃごちゃしていていらいらする様子という意味の津軽弁。ひたすらシンプルな沖縄風のメロディーを繰り返すが、2分24秒あたりからリズムが激しくなり動きが出てくる。また、ディレイ(エコー)がリズムにもメロディーにも効果的に使われている。エフェクトされたヴァイオリンをEP-4の佐藤薫が演奏している。
  4. The Garden Of Poppies
    ダイナミクスがつけられたパーカッションのリズムと繰り返されるシンセベースの上で、エイドリアン・ブリューのギターが咆哮する。ドラムは坂本が叩いていると思われる(アルバムレコーディング中に撮影された写真として、坂本・エイドリアンらが3人で1台のドラムセットを叩く場面が残っている)。
  5. Relâche
    • 作曲:坂本龍一、ロビン・スコット、エイドリアン・ブリュー
    前曲に続きシンプルなリフが主体の曲。この曲でも、エイドリアン・ブリューのアニマル・ギターが活躍。後に、ロビン・スコットのヴォーカルを加え「JUST ABOUT ENOUGH」のタイトルで12インチ・シングル『アレンジメント』に収録。
  6. Tell'em To Me
    • 作詞:矢野顕子
    6/8拍子。マリンバのアンサンブルと坂本のヴォーカルによる暗いハーモニーがメインになっている。中間部では、ブリューのフリーキーなギターソロがフィーチャーされている。後に、ロビン・スコットのヴォーカルを加え「ONCE IN A LIFETIME」のタイトルで12インチ・シングル『アレンジメント』に収録。
  7. Living In The Dark
    ムーンライダーズのかしぶち哲郎が作詞を担当。
  8. Slat Dance
    隙間の多い、たゆたう様な3拍子のリズムとSEのみが前半は続く。後半から現れる完全4度のハモリのメロディーが3回繰り返され、和音は解決しないままに曲を閉じる。
  9. Venezia
    • 作詞:かしぶち哲郎
    この曲もかしぶち哲郎が作詞。息の長いシンプルなメロディーが、従える和音の色彩を変えながら何度も何度も繰り返される。サックスの音が効果音的に使われている。冒頭からバックで聴こえる16分音符のシーケンスは、レコーディング中にトラック上よりシーケンサーとシンクロする為の情報が何故か消失した為、坂本が手弾きを行なった物。後に、ロビン・スコットのヴォーカルを加え「THE LEFT BANK」のタイトルで12インチ・シングル『アレンジメント』に収録。
  10. サルの家
    リズムボックスのビートに乗って、サルが戯れる。ミキサー卓上のスイッチングで曲が構成されている。
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脚注

外部リンク

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