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捜査圏外の条件
松本清張の短編小説 ウィキペディアから
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『捜査圏外の条件』(そうさけんがいのじょうけん)は、松本清張の短編小説。『別册文藝春秋』1957年8月号に掲載され、1957年12月に短編集『詐者の舟板』収録の1作として、筑摩書房から刊行された。
これまで3度テレビドラマ化されている。
あらすじ
銀行員の黒井忠男は、朗らかな妹の光子と2人で暮らしていた。6月の末、光子は墓参りのため田舎に行くと言い、そのまま失踪した。捜索願を出してから十日後、北陸の温泉旅館で、光子らしき人物が急死していると連絡が入る。黒井は遺体が紛れもなく光子であることを確認したが、光子は男と二人連れであり、男は光子が急死するやいなやその場を遁走したという。宿帳の筆跡と旅館で聞いた人相から、男が同じ銀行の笠岡勇市であると確信した黒井は、笠岡を呼び出す。笠岡は事実を認めたが、「どんなに殴られてもいい。その代り、このことを公表しないでくれ。公表されたら僕は破滅だ」と黒井に懇願する。笠岡の徹底した自己保身ぶりに黒井は憎悪、殺意を抱くに至った。しかし、自分が捕らえられたら何にもならない。自分を容疑の外に、捜査の圏外に置くため、黒井は遠大な計画を実行し始める。
エピソード
本作について著者は「警察のいわゆる捜査聞き込みが、ある範囲に限定されているきらいがあるので、そのことを盲点のように思っていた」と述べている[1]。
テレビドラマ
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1959年版
1959年10月3日、フジテレビ系列の「スリラー劇場」枠(22:00-22:30)にて放映。
- キャスト
- 島村昌子
- 梶川武利
- スタッフ
- 制作:フジテレビ
1962年版
ドラマタイトル「不在証明」。1962年5月24日と5月25日、NHKの「松本清張シリーズ・黒の組曲」(22:15-22:45)の1作として2回にわたり放映。
- キャスト
- スタッフ
- 制作:NHK
1989年版
1989年7月4日、日本テレビ系列の「火曜サスペンス劇場」枠(21:03-22:52)[2]にて放映、フィルム作品。タイトルは「松本清張スペシャル・捜査圏外の条件」、サブタイトルは「不倫に殉じた妹よ!復讐の完全犯罪を謀る男が宇部の女に愛された時」。なお、原作でモチーフとして使われた「上海帰りのリル」は、本ドラマでは「神田川」に変更されている[3]。視聴率19.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。
- キャスト
- 黒井忠男:古谷一行
- 八代正子:伊藤蘭
- 笠岡勇市:前田吟
- 黒井光子:甲斐智枝美
- 重光葵:若菜孝史
- 岡村達也
- 吹田明日香
- 谷川刑事:嵯峨周平
- 鈴木とし子:西川さくら
- 神山みね子:川島美津子
- 美術印刷屋:二瓶鮫一
- 研究員:川島一平
- 研究員:羽生昭彦
- 刑事:今西正男
- 管理人:園田健二
- 小森英明
- 城戸卓
- 加島潤
- 志馬琢哉
- 仲地宗次
- 安永憲司
- 村上記代
- スタッフ
脚注・出典
関連事項
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