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杉浦佳子
日本の女性パラ自転車競技選手、パラトライアスロン選手 ウィキペディアから
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杉浦 佳子(すぎうら けいこ、1970年12月26日 - )は、静岡県出身の女子自転車ロードレースおよびパラサイクリング C2→C3(高次脳機能障害など)・トライアスロン選手である。総合メディカル株式会社に所属。野口 佳子(のぐち けいこ)の名前で活動していた時期もあるが、2019年頃から現在の名前で活動している[2]。
2021年開催の東京パラリンピック 自転車競技 金メダリスト。
息子はプロロードレーサーの野口悠真[3]。
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来歴
要約
視点
生い立ち
1970年12月26日生まれ[4]、静岡県小笠郡城東村出身[† 1]。合併により城東村が大東町となって以降も、そのまま大東町にて育つ[† 2]。町内の大東町立中小学校を経て[4][5][6][† 3]、大東町立城東中学校を卒業した[4][6][7][† 4]。静岡県立掛川西高等学校を経て[4][7][8]、東北薬科大学に進学した[8][† 5]。しかし、在学中に妊娠し[8]、出産することになったため[8]、東北薬科大学を中途退学した[8]。以降は夫とともに東京都で暮らすことになる[8]。夫は高校時代の同級生だったが[8]、当時はまだ大学生であったため[8]、乳児を抱え生活は貧窮した[8]。子供を育てながら再び受験勉強に励み[8]、北里大学薬学部へ進学した[7][8]。
薬剤師として
大学卒業後は、薬剤師・スポーツファーマシスト[9]として働きながら、趣味でトライアスロンやロードレースに参加[10]。
2016年4月、静岡県で行われたロードレース大会のレース中に落車し、脳挫傷、外傷性くも膜下出血、頭蓋骨・鎖骨・肋骨・肩甲骨を粉砕骨折、三半規管損傷を負う。医師からは治らないと言われた容態は乗り切ったものの、高次脳機能障害が残る[11][10]。リハビリ中に知人からパラサイクリングを勧められ、2017年3月に実業団レース 宇都宮クリテリウム&ロードレースにて復帰[12]。
パラサイクリング選手として
その後パラサイクリング選手として登録。初年度の2017UCIパラサイクリング・ロード世界選手権のタイムトライアルで優勝し、注目を浴びる[13][10]。2018年8月のUCIパラサイクリング・ロード世界選手権2018のロードレース女子C2クラスでも優勝した[14]。
2018年UCIパラサイクリングロード世界選手権のロードレース優勝をはじめとする、今シーズンの活躍によりUCI(国際自転車競技連合)による年間表彰「パラサイクリング賞」の受賞者の1人に選ばれた[15]。なお当該の賞は日本人として初の受賞である[16]。
2018年内に離婚を経験し[17]、2019年頃からは野口姓から杉浦姓を使用している。
2021年開催の東京パラリンピックの日本代表に選出され、パラリンピック初出場。8月25日、伊豆ベロドロームで行われた女子個人パシュートC1-3では日本記録を更新する4分2秒834のタイムを記録するも予選敗退[18]。同月27日の女子500mタイムトライアルC1-3でも日本記録を更新し、39秒869のタイムで4位入賞を果たした[19]。同月31日、富士スピードウェイで行われた女子個人ロードタイムトライアルC1-3では、ロードを得意とする杉浦の実力を存分に発揮。2位のアンナ・ベク(スウェーデン)に22秒27の大差をつける25分55秒76のタイムでゴールし、今大会の日本女子選手第1号となる金メダルを獲得した。50歳でのパラリンピック金メダル獲得は、日本人選手過去最高齢である[20]。また、9月3日の女子個人ロードレースでも1時間12分55秒のタイムで金メダルを獲得し、日本自転車史上初となる同一大会2冠を達成した[21][22]。
2024年開催のパリパラリンピックの日本代表にも選出された。日程前半は持病の喘息の発作もあり、目だった成績をあげられなかったが、自転車競技最終日の9月7日に開催された女子個人ロードレース(56.8km)で、1時間38分48秒で優勝。パラリンピック2連覇を達成した[23]。また、53歳でのパラリンピック金メダルは、自身の持つ最年長記録を更新した[24]。
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人物

- 右半身の麻痺のうち、右手はかなり回復しており、動作がやや遅いものの箸󠄀や筆記具を扱うことができるようになっている。ただ、握力の関係で自転車のブレーキのかかりが悪いため、競技用の自転車では左右のブレーキを入れ替えている。パラサイクリング選手としてのクラスも、当初はC2だったところから、2021年時点ではより軽いC3になっている[25]。
- ロードレースでの事故の記憶は全くない。病院に入院していた時も自覚がなく、体に繋がっていた管を全部抜いて、トライアスロン大会に行こうとICUから抜け出してから倒れてしまったことがあったという[25]。
- 東京パラリンピックで金メダルを獲得したロードレースの競技後のインタビューで、具体的な年齢について触れられた際、「あっ、また50歳って言いましたね。でも、最年少記録は二度と作れないけど、最年長記録はまた作れますよね……やばい、また調子に乗ってすごいことを言っちゃった」と発言し、話題を呼んだ[20]。
- 東京パラリンピック 自転車競技 女子個人ロード タイムトライアル・ロードレースC1-3において金メダルを獲得した功績をたたえ、2022年2月10日、静岡県掛川市の中村郵便局前に記念のゴールドポスト(第69号)が設置された(ゴールドポストプロジェクト[26])。
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主な戦歴
2017年
2018年
2019年
- UCIパラサイクリング・トラック世界選手権大会
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- 3月14日 WC3 3km IP 9位、
- 3月15日 WC3 500m Time Trial 2位
- 3月17日 M/WC1-5 750m team SP 15位
- 2019UCIパラサイクリング・ロード・ワールドカップ(オステンド)
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- 5月17日 WC3 500m Time Trial 5位
- 5月19日 WC3 Road Race DNF
- 2019UCIパラサイクリング・ロード・ワールドカップ(べ・コモ)
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- 8月9日 WC3 Time Trial 1位
- 8月11日 WC3 Road Race 2位
- UCIパラサイクリング・ロード世界選手権
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- 9月12日 WC3 Time Trial 2位、distance 20.8km
- 9月14日 WC3 Road Race 2位、distance 51.8km
- 全日本自転車競技選手権大会-パラサイクリング・トラック/オムニアム(JKA250)
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- 9月28日 500mタイムトライアル(WC3) 1位、41秒650(日本新)
- 9月28日 3km個人パーシュート(WC3) 1位、4分08秒696(日本新)
栄典
脚注
外部リンク
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