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行列値関数
行列を変数に持つ特殊関数の総称 ウィキペディアから
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行列値関数(ぎょうれつちかんすう、英: matrix-valued functions)とは行列を変数に持つ特殊関数の総称である[1][2]。
定義
要約
視点
ガンマ関数などを除けば、通常の特殊関数は多くの場合に常微分方程式の解 (可積分系の厳密解) として定義される。しかし行列値関数の場合は異なる。
初等関数
が与えられたとする。このときがどのような関数であればに行列としての意味を持たせられるかを考える。自然に思いつくのは多項式の場合:
このときは当然ながら、
と定義するのが合理的である。この考えを発展させることで
と定義されているときには
と定義すればよいということが言える (もちろん行列からなる無限列の収束を適切に定義することも必要不可欠である)[1][2]。例えば行列指数関数などの初等関数は次のように定められる[1][2]:
もしもがベキ級数表示を持たない場合はLagrange-Sylvester 多項式という道具を使ってを定めることができる[2]。
特殊関数
代表的な特殊関数、具体的には
などの関数[8][9]、もしくはそのq類似についても行列バージョンを考えることができる[Q 1][Q 2][Q 3][Q 4][Q 5][Q 6]。例えば、行列からなる無限乗積の収束を適切に定義したうえで[10][11]、qポッホハマー記号の行列バージョンは次のように定義できる[Q 1][Q 2]。
これを使って、en:q-gamma functionの行列バージョンも導入できる[Q 2]。
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工学的重要性
行列指数関数はen:exponential integratorなどの常微分方程式の数値解法において必要である他[A 1][A 2][A 3][A 4][A 5][A 6][A 7][A 8]、統計学などにおいて重要視されている[1][12][13]。このような背景の下で、数値線形代数の研究者たちは行列値関数の高精度計算[1][14][B 1]・精度保証付き数値計算[15][16][17][18]の研究に積極的に取り組んでいる。具体的には、以下の関数が取り組まれている。
関連項目
関連分野
研究者
主な行列値関数
出典
参考文献
外部リンク
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