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長瀞峡

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長瀞峡
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長瀞峡(ながとろきょう)は、富山県南砺市刀利(旧福光町中河内集落)に位置する市指定文化財の名勝。昭和34年11月5日に福光町指定文化財として登録され、現在は南砺市に受け継がれている[1]

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富山県南砺市刀利の長瀞峡渓谷。

概要

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富山県南砺市刀利の長瀞峡の標柱。

小矢部川が曲流する地点から上流に向かって約2kmにわたる深いV字谷を指す[1]。地質は新生代古第三紀、およそ6000万年前の火山活動による流紋岩火山砕屑岩類が主体で、「太美山酸性岩類」が分布する[1]

現在は刀利ダムの建設によって廃村となってしまったが、かつて刀利地域には下流から下刀利、上刀利、滝谷、中河内、下小屋という集落が小矢部川沿いに点在していた。この中で、中河内から下小屋へかけての区間は奇岩の屹立する深い峡谷が続き、古くより「瀬戸の長靜」と呼ばれていた[2]

長瀞峡には古くより蛇神が住んでいたという伝説があり、これに関連して近辺の当矢乃山中腹には長者屋敷の跡と二つの塚が残されている[2]。伝承によると、かつて赤堂山一帯から産出する金、銀、銅によって富裕となった長者がいたが、ある時より長瀞峡で月の精のような美青年が立つと噂されるようになり、やがて長者の愛娘が家を抜け出して行方不明となってしまった[3]。その後、娘は突如として帰ってきて「峡谷の若者に嫁いだ」と語ったが、温泉に浸かると半身が蛇となってしまい、驚愕した長者は自らの財宝を二つの塚に埋めてこの地を去ってしまった、という[3]

福光町と上平村をつなぐ富山県道54号福光上平線の途上に、長瀞峡の展望所として標柱やベンチが置かれている。現在でも展望所までは車で行くことができるが、展望所付近で行きどまりとなっていて上平方面に抜けることはできない。また冬季間は刀利ダムより先が閉鎖されており、車で通ることはできない。

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脚注

参考文献

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