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非SI接頭語

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国際単位系 (SI) の正式なSI接頭語ではないが、SI接頭語のように扱われる(または扱われた)接頭語がいくつかある。ここでは、便宜上それらを非SI接頭語(ひエスアイせっとうご)と総称する。

私案

要約
視点

非SI接頭語は正式なSI接頭語ではない。そのうちのいくつかは、SI接頭語として提案されたが拒絶されたものであり、その接頭語が表すことになっていた値には、既にそれとは別の正式なSI接頭語が採用されている。

非SI接頭語の代表的なものがブロント(bronto)で、ブロントバイト(brontobyte)という非公式な(というより、いたずら目的で作られた)単位に使われている。brontoは、ラテン語で雷の意味である。ブロントが表すとされた値は、人によって1015、1021、1024、1027と異なる。なお、これらの値のうち1015ペタ)、1021ゼタ)、1024ヨタ)、1027ロナ)には正式なSI接頭語がある。

他に以下のような非公式の接頭語がいくつかある。それらのうちのいくつかは、1000の累乗として示される数に当たるギリシャ語が語源となっている。また、正式なSI接頭語の最後がZ,Yになっているので、それに続く非SI接頭語のいくつかは、アルファベットの逆順でX,W,Vで始まるように工夫されている。

さらに見る 接頭語, 記号 ...

これらのうち1030クエタ)、1027ロナ)、1024ヨタ)、1021ゼタ)、1021ゼプト)、1024ヨクト)、1027ロント)、1030クエクト)には正式なSI接頭語があり、ここに掲げた非SI接頭語は現在は使用されていない。

ブロワーズの案

次のウェブページ[1]で見ることができるジム・ブロワーズ (Jim Blowers) の提案は、以下のようなものである。

接頭語ゼタ (zetta) の綴りはz + -ettaである。"z"は7を意味する接頭語septi-を変更したもので、7は1021が10007だからである。ヨタ (yotta) はy + -ottaで、これは8を意味する接頭語otta-を変更したものである。ここまでのパターンは、zから始まってアルファベットの逆順になっている。そこで、それ以上については、ギリシャ語やラテン語の変更でアルファベットの逆順を続けることとする。このパターンに従って、yの次はxであり、9を意味するラテン語の接頭語はnoni-であることから、1027を意味する接頭語はxona(ゾナ)とする。同様に、1030は、xの次がwであり、ギリシャ語で10はdekaであることからweka(ウェカ)とする。

さらに見る 値, 名称 ...
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サイツの案

また、A/n Sitesの提案は

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バークの案

また、 Morgan Burke の提案は

さらに見る 値, 名称 ...

と、マルクス兄弟の名前から拝借している。

他に、十進数以外のもの(例えば二進数、十二進数、十六進数)を用いた接頭語の提案もあった。

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廃止された接頭語

SI導入以前のメートル法では使用されていたが、SIには採用されなかった接頭語もある。それはミリア(myria, 記号:ma,my)で104(1万倍)を意味する。この接頭語は1795年にフランスで採用されたものであったが、1960年の第11回国際度量衡総会(CGPM)では国際的な承認を得られなかった。それは、4が3の倍数ではないためと、あまり使われていなかったためである。なお、104(1万分の1)を意味するミリオ(myrio, 記号:mo)という接頭語があったという説もあるが、これはむしろミリアの同義語として使用されていた。

また、SIでは二重接頭語も廃止されている。かつては「マイクロマイクロファラド」「ヘクトキロメートル」「マイクロミリメートル」のような二重接頭語の単位も公式に使用されていた。

2進接頭辞

コンピュータ関連機器などでは、記憶容量の単位(ビットバイトなど)などで、ちょうど2の冪乗である1024などがよく現れるなどの理由で、1000ではなく1024をキロ、1024x1024=1048576をメガなどとする便法がある。1024 = 210, 1048576 = 10242 = 220 である。他のより多い単位も含め、いずれも国際度量衡総会の定めるSI接頭語として正しく使われているとは言えない用法である[4]。なお、この意味のキロについてはkではなくKを使う、という慣例もある(が、その意味で使われていると理解できる読者は多くないと思われるので、この慣例に依存すべきではないだろう)。

IECにより、SI接頭語との混同を防ぐためキビ (Ki)・メビ (Mi) などSI接頭語と区別できる名称で標準化された(「ビ」はbinaryから)。詳しくは「2進接頭辞」の記事を参照。

関連項目

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