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響け!情熱のムリダンガム

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響け!情熱のムリダンガム』(ひびけ!じょうねつのムリダンガム、Sarvam Thaala Mayam)は、2019年インドタミル語ミュージカルドラマ映画ラージーヴ・メーナン英語版が監督・脚本を務めており、彼にとって19年振りの監督作品となる[1]。主要キャストとしてG・V・プラカーシュ・クマールアパルナー・バーラムラリネドゥムディ・ヴェーヌヴィニート英語版イランゴー・クマラヴェールサンタ・ダナンジャヤン英語版ディヴィヤダルシニ英語版が出演している。

概要 響け!情熱のムリダンガム, 監督 ...

2019年2月1日に公開され[2]、興行的な成功を収めた[3]。日本では2018年に第31回東京国際映画祭で『世界はリズムで満ちている』のタイトルで上映された後[4]、2022年10月1日に『響け!情熱のムリダンガム』のタイトルで劇場公開されている。

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ストーリー

要約
視点

チェンナイで暮らすピーター・ジョンソンはムリダンガムを作る職人の息子だが、父の跡を継ぐことには興味がなく、敬愛する俳優ヴィジャイの映画を観るために勉強を放り出したりと母にも呆れられていた。彼は看護師のサラに好意を寄せていたが、サラからは距離を置かれていた。ある日、ピーターは父の代わりに著名なムリダンガム奏者ヴェンブ・アイヤルの元にムリダンガムを届けに行くことになり、彼の演奏に感動したピーターはヴェンブに弟子入りすることを決意する。初めは弟子入りを断られたものの、ヴェンブの元に通い詰めたピーターは根気を認められて弟子入りを許される。しかし、ヴェンブの助手マニは不可触民出身のピーターを快く思わず、執拗な嫌がらせを行っていた。ある日、マニがピーターの手に怪我を負わせたことを知ったヴェンブはマニを叱責し、それをきっかけにマニは「自分のキャリアを支援せず雑用扱いした」とヴェンブに不満をぶつけ、ヴェンブから解雇されてしまう。激怒したマニは、ヴェンブとピーターへの復讐を誓い、ヴェンヴの屋敷から出て行く。やがて、ピーターはヴェンブから才能を認められ、彼のお気に入りとなっていく。

ピーターはヴェンブの弟子で、ハーバード大学博士課程の学生ナンドゥと親しくなり、同時にサラからも好意を寄せられるようになり、2人は交際を始める。一方、ヴェンブの元を追い出されたマニは、ビデオジョッキーとして活動している妹アンジャナの助けを借りて、彼女が司会を務める音楽リアリティ番組『音楽の帝王』の審査員に抜擢されて名声を手に入れる。ある日、路上ライブでナンドゥを見かけたアンジャナは『音楽の帝王』への出演を依頼するが、ナンドゥは「テレビや映画での演奏を禁止する」というヴェンブの教えを理由に辞退しようとする。しかし、アンジャナから「放送はアメリカだけでしか行わない」と説明され、ナンドゥは出演を承諾してしまう。ピーターは引き止めようとするが聞き入れられず、ナンドゥはテレビ局に入ってしまう。そこで番組がインドでも放送されることを知ったナンドゥはピーターをおいて一人で帰ってしまい、残されたピーターはアンジャナからマイクチェックを頼まれ、スタジオでムリダンガムを弾く。しかし、実際にはすでに放送が始まっており、ピーターはマニから観客の前で罵倒され、アンジャナからは師匠のヴェンブを批判されてしまう。番組終了後、ヴェンブを侮辱され激怒したピーターはマニを殴り、それが暴行事件として報道されてしまい、報道を知ったヴェンブから破門されてしまう。

破門されたピーターはナンドゥの部屋に向かうが、ナンドゥは責任をピーターに擦り付けて関りを拒否する。憔悴したピーターは酒浸りになり、両親からも身体を心配される。そんなピーターを心配したサラは彼を自宅に連れて行く。彼女は世界のいたる場所に音楽が存在することをピーターに気付かせ、彼はターラ英語版を学ぶために旅に出ることを決意する。一方、『音楽の帝王』はシーズン2を終えて人気番組となり、番組人気にあやかろうとするナンドゥや他の弟子たちは次々とヴェンブの元を去っていく。ヴェンブは妻アビラミから説得され、時代に合わせて変えていかなければ、音楽の知識を次世代に伝えることができないことを理解し、ピーターの破門を解き、『音楽の帝王』で優勝するように告げる。ヴェンブの元に戻ったピーターはムリダンガムの練習に励み、一方のナンドゥはマニから弾き方を学び優勝を目指す。ピーターの出演を知ったアンジャナは番組の宣伝のために大々的にピーターを取り上げ、番組は注目を集めるようになる。

ピーターとナンドゥは順調に勝ち進み、2人で優勝を争うことになる。最初の勝負が引き分けに終わると、審査員のヴェーダラーマンたちは技術的な面ではなく、独自性に重点を置いた審査を行うことに決める。ピーターは各地で学んだ音楽を取り入れた独自のスタイルでムリダンガムを弾いて観客の心をつかみ、ヴェンブのやり方を暗記することに終始していたナンドゥを圧倒する。勝負の結果、ヴェーダラーマンたちはピーターを勝者に選び、マニも不本意ながらピーターを優勝者に宣言する。しかし、ピーターは演奏の途中でスタジオから出ていったヴェンブのことが気になり、彼の指示に従わず独自の演奏をしたことを怒っているのではないかと不安を抱く。追いかけてきたピーターに対し、ヴェンブは自分の教えを守り、新しい音楽を形作ったピーターの才能を認め、「自慢の弟子だ」と彼を称える。映画の最後、ムリダンガム奏者となったピーターがヴェンブ夫妻の見守る中、音楽協会主催の演奏会でムリダンガムを弾く姿が描かれ、物語は幕を閉じる。

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キャスト

  • ピーター・ジョンソン - G・V・プラカーシュ・クマール
  • ヴェンブ・アイヤル - ネドゥムディ・ヴェーヌ
  • サラ(サランマ) - アパルナー・バーラムラリ
  • アンジャナ - ディヴィヤダルシニ英語版
  • マニ - ヴィニート英語版
  • ジョンソン - イランゴー・クマラヴェール
  • クリシュ・ゴーパーラクリシュナン - ラヴィ・プラカーシュ
  • ナンドゥ(ナンダゴーパール) - スメシュ・S・ナラヤナン
  • テレサ・ジョンソン - アーディラ・パンディラクシュミー
  • アビラミ - サンタ・ダナンジャヤン英語版
  • ヴェーダラーマン - シッキル・グルチャラン英語版
  • 警官 - G・マリムトゥ英語版
  • トゥパッキ・テャーグ - シュリーニヴァース・ムールティ
  • ハリ - ラージ・カマル
  • ヴェル - スパイク・ジョン
  • クマール - クリシュ・ハラン
  • ゴークル・ラージ - バーラ・シン英語版
本人役
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製作

要約
視点

企画

2016年3月、ラージーヴ・メーナン英語版が2000年公開の『Kandukondain Kandukondain』以来19年振りに監督作品を製作することが発表され、主人公の打楽器奏者役にG・V・プラカーシュ・クマールが起用され、映画音楽の作曲はA・R・ラフマーンが手掛けることが明かされた[5]。同年中旬からプリプロダクションが行われ、ヒロイン役としてサイ・パラヴィ英語版が起用された[6]。また、ネドゥムディ・ヴェーヌチーヌ・モーハン英語版が重要な役として出演交渉中であることが報じられたが、製作の遅延を理由に同年11月に企画は中断された[7][8]

2017年3月、メーナンは製作中止報道を否定し、G・V・プラカーシュ・クマールとのプロモーション撮影の開始が間近であることを明かした[9]。また、プラカーシュ・クマールは映画の舞台が2つの州であり、実在のミュージシャンの生涯からインスピレーションを受けた物語であることを明かし[10]、役作りのためにウマーヤルプラム・K・シヴァラーマン英語版からムリダンガムの演奏を学んだ[11]。その後、短期間の延期を経た11月29日から製作が開始された。しかし、ヒロイン役のサイ・パラヴィが降板したため、メーナンはマラヤーラム語映画マヘーシュの復讐英語版』での演技に感銘を受けたアパルナー・バーラムラリを新たにヒロイン役に起用した[12]。この他にネドゥムディ・ヴェーヌ、サンタ・ダナンジャヤン英語版ヴィニート英語版イランゴー・クマラヴェール、スメシュ・S・ナラヤナン、アーディラ・パンディラクシュミーの出演が発表され、撮影監督にはラヴィ・ヤーダヴ英語版、編集技師にはアンソニーが起用された[13][14]。その後、ディヴィヤダルシニ英語版の出演が決まり、撮影は2017年末まで行われた[15]

音楽

概要 『響け!情熱のムリダンガム』, A・R・ラフマーン の サウンドトラック ...

サウンドトラックは6曲で構成され、メーナンが作曲、ラフマーンが選曲を手掛けている[16]。ラフマーンによると作曲作業は2016年初頭から始まり、同年5月には2曲が完成していたという[17]。メーナンは『響け!情熱のムリダンガム』をミュージカル映画として製作していることを理由に同年11月までに楽曲を完成するように指示し、ラフマーンは9曲を完成させた他に映画音楽の一部も作曲している[18][19]。作詞はマダン・カールキ英語版アルンラージャ・カマラージ英語版ナ・ムトゥクマール英語版が手掛けているが、ムトゥクマールは製作途中の2016年8月に死去している[20]。2018年11月19日にはラフマーンがTwitterでサウンドトラックの内容を公表している[21][22]

映画音楽の作曲に際して、ラフマーンは様々な種類の楽器を使用しており、ピーターが旅に出かけるシーンではラージャスターン州の北部・北東部の民族楽器が登場する[23]。ラフマーンとクトゥブ・E・クリパ英語版はインド各地の音楽やカルナーティック音楽英語版を使用して映画音楽を作曲している[24]。また、西アフリカの民族楽器コラも使用されている[25]

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賞歴

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出典

外部リンク

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