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ゲパルト型フリゲート
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ゲパルト型フリゲート(ゲパルトがたフリゲート、英語: Gepard-class frigate)は、ロシア海軍の警備艦の艦級に対して付与されたNATOコードネーム。ロシア海軍での正式名は11661型警備艦(Сторожевые корабли проекта 11661)[1]。
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来歴
本型は、1980年代に開発された11660型小型対潜艦に起源を有する[2]。これは1988年5月に起工されたものの、性能不足が指摘されたことから、11月に建造中止となった。
その後、1124型(グリシャ型)の後継として、改良型の11661型が開発され、インド海軍向けとして、1993年・1994年に1隻ずつが起工された。しかしこちらも性能不足が指摘され、インド海軍が引き取りを拒否したことから、ロシア海軍が引き取って、カスピ小艦隊に配備した[3]。
設計
本型は、満載排水量1,200トン程度の小型対潜艦である1124型(グリシャ型)の後継として開発されたが、対潜哨戒能力の強化のため、艦型に比して大型のソナーを搭載した結果、満載排水量にして2,000トン近くまで大型化することとなった[4]。船体および上部構造物の大部分は鋼製だが、上部構造物の一部にはアルミ-マグネシウム合金も用いられている。なお、安定化のためフィンスタビライザーが搭載された[1]。
艦容としては、コニ型において76.2mm連装砲1基が配置されていた前甲板にRBU-6000対潜迫撃砲、その後方、上部構造物の前端一段上がった所にAK-176 76.2mm単装速射砲、三段式に主砲の上部に視界が来るようAK-630 30mmCIWS、船体一杯に拡張された船首楼型艦橋、艦橋上にマストとドラムチルト、レーダーレドーム2基、後方に煙突が続き、船体上左右両側に3M24艦対艦ミサイルが装備されている。また竣工が1番艦の10年遅れとなった2番艦では、主兵装は長射程のカリブルNK巡航ミサイルに変更された[4]。
文鎮状の上部構造物が船尾1/5まで続き、煙突から少し後部の一段高い所にもう1基のAK-630 30mmCIWSが装備され、1段下がった構造物後端に4K33 オサーM (SA-N-4) 個艦防空ミサイルが装備され、艦尾に可変深度ソナーが装備されている。
派生型
本型は、海外輸出を視野に入れて多くの派生型が設計されており、5タイプに大別される[1]。
- -1 型
- 艦尾にヘリコプター甲板を新設、ただしハンガーは無し。代償として可変深度ソナーを撤去。
- -2 型
- 艦尾にヘリコプター甲板とハンガーを新設。代償として可変深度ソナーと4K33 オサーM個艦防空ミサイルを撤去。
- -3 型
- 喫水を13.8mに広げた事により満載排水量は2,100トンに増加。前部のAK-630 30mmCIWSを複合式のコールチクCIWSに換装。
- 艦尾にヘリコプター甲板とハンガーを新設。代償として可変深度ソナーと4K33 オサーM個艦防空ミサイルを撤去。
- ベトナムが採用した3.9型はコールチクに替えてパルマCIWSに換装している[5]。
- -4 型
- 非武装バージョン、調査・救助パトロール船。
- -5 型
- 艦尾にヘリコプター甲板を新設、ただしハンガーは無し。
- ガスタービン2基を8,000馬力ディーゼルに換装し、航続距離が10ノット時で6,000海里 (11,000 km)に増加、代りに最高速度は23ノットに減少。
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運用
要約
視点
- ロシア
ネームシップは最初「ヤーストレプ(Ястреб、鷹)」と命名予定だったのが、恐らく資金不足から建造された造船所の連邦内共和国の名前を取って最終的に「タタールスタン(Татарстан)」と命名された。2番艦も「アルバトロース(Альбатрос、アホウドリ)」と命名されたが、後にダゲスタン(Дагестан、ダゲスタン共和国: カスピ海の配置先所属国)に改名された。3番艦は「ブレヴェスニク(Буревестник、ウミツバメ亜科)と、当初の艦名は鳥関係が多かった。手ごろなサイズであり、3番艦の建造も検討されたが[2]、これは断念された[1]。
2015年10月、シリア内戦でアサド政権側を支援するため、「ダゲスタン」率いる艦隊がカスピ海から巡航ミサイルを発射して反政権側の拠点を攻撃した[6]。
- ベトナム

ベトナム海軍が、上記の3型を基にした3.9型を発注しており、2011年に2隻を就役させたのち、更に2隻を追加発注しており[7]、2017年後半に引き渡される予定[8][9]であったがこの2隻の就役は2018年となった。また2014年にも2隻が発注され合計6隻となっている[10]。
- スリランカ
2017年3月にロシアとスリランカは3.9型の購入で、ほぼ合意していると報じられた[11]。7月にはゲパルト5.1を交渉中と連邦軍事技術協力のスポークスマンが述べた。
参考文献
外部リンク
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