2012年のスーパーバイク世界選手権

2012年のスーパーバイク世界選手権（2012ねんのスーパーバイクせかいせんしゅけん）は、スーパーバイク世界選手権の25回目のシーズン。2月26日のフィリップ・アイランド・サーキットで開幕し、10月7日にマニクール・サーキットで行われた最終戦まで14ラウンドで争われた。

2012年のスーパーバイク世界選手権
前年:	2011	翌年:	2013
サポートシリーズ： スーパースポーツ世界選手権 FIMスーパーストック1000カップ

タイトルはわずか0.5ポイントの僅差でマックス・ビアッジが獲得した。彼にとって二度目のタイトルである。

2012年の開催スケジュールと勝者

FIMによる暫定スケジュールは2011年9月24日に発表され、確定した13ラウンドと確認待ちの2ラウンドが含まれた^[1]。ロシアでのレースが初開催となり、モスクワ・レースウェイで実施される^[2]。日程は2011年10月に改訂され、イモラでのレースが確定し、合計で14ラウンドとなった^[3]。ミラー・モータースポーツ・パークでのレース（メモリアルデーの月曜日に開催）を除いて、全レースが日曜日に開催された。

ラウンド		開催国	サーキット	開催日	スーパーポール	ファステストラップ	優勝者	優勝チーム	レポート
1	R1	オーストラリア	フィリップ・アイランド・サーキット	2月26日	トム・サイクス[N 1]	マックス・ビアッジ	マックス・ビアッジ	アプリリア・レーシングチーム	Report
	R2					カルロス・チェカ	カルロス・チェカ	アルテア・レーシング
2	R1	イタリア	イモラ・サーキット	4月1日	トム・サイクス	カルロス・チェカ	カルロス・チェカ	アルテア・レーシング	Report
	R2					トム・サイクス	カルロス・チェカ	アルテア・レーシング
3	R1	オランダ	TTサーキット・アッセン	4月22日	トム・サイクス	シルバン・ギュントーリ	シルバン・ギュントーリ	チーム・エフェンバート・リバティ・レーシング	Report
	R2					カルロス・チェカ	ジョナサン・レイ	ホンダ・ワールドスーパーバイクチーム
4	R1	イタリア	モンツァ・サーキット	5月6日	シルバン・ギュントーリ	レースキャンセル[N 2]			Report
	R2					トム・サイクス	トム・サイクス	カワサキ・レーシングチーム
5	R1	イギリス	ドニントン・パーク	5月13日	トム・サイクス	マックス・ビアッジ	マルコ・メランドリ	BMWモトラッド・モータースポーツ	Report
	R2					マックス・ビアッジ	ジョナサン・レイ	ホンダ・ワールドスーパーバイクチーム
6	R1	アメリカ合衆国	ミラー・モータースポーツ・パーク	5月28日	ヤクブ・スマルツ	マルコ・メランドリ	カルロス・チェカ	アルテア・レーシング	Report
	R2					カルロス・チェカ	マルコ・メランドリ	BMWモトラッド・モータースポーツ
7	R1	サンマリノ	ミサノ・サーキット	6月10日	トム・サイクス	カルロス・チェカ	マックス・ビアッジ	アプリリア・レーシングチーム	Report
	R2					マックス・ビアッジ	マックス・ビアッジ	アプリリア・レーシングチーム
8	R1	スペイン	モーターランド・アラゴン	7月1日	トム・サイクス	マルコ・メランドリ	マックス・ビアッジ	アプリリア・レーシングチーム	Report
	R2					マルコ・メランドリ	マルコ・メランドリ	BMWモトラッド・モータースポーツ
9	R1	チェコ	ブルノ・サーキット	7月22日	トム・サイクス	カルロス・チェカ	マルコ・メランドリ	BMWモトラッド・モータースポーツ	Report
	R2					トム・サイクス	マルコ・メランドリ	BMWモトラッド・モータースポーツ
10	R1	イギリス	シルバーストン・サーキット	8月5日	ヤクブ・スマルツ	アイルトン・バッドヴィーニ	ロリス・バズ	カワサキ・レーシングチーム	Report
	R2					ロリス・バズ	シルバン・ギュントーリ	PATAレーシングチーム
11	R1	ロシア	モスクワ・レースウェイ	8月26日	カルロス・チェカ	レオン・ハスラム	トム・サイクス	カワサキ・レーシングチーム	Report
	R2					マルコ・メランドリ	マルコ・メランドリ	BMWモトラッド・モータースポーツ
12	R1	ドイツ	ニュルブルクリンク	9月9日	マックス・ビアッジ	マックス・ビアッジ	マックス・ビアッジ	アプリリア・レーシングチーム	Report
	R2					カルロス・チェカ	チャズ・デイヴィス	パーキンゴーMTCレーシング
13	R1	ポルトガル	アウトードロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェ	9月23日	トム・サイクス	カルロス・チェカ	トム・サイクス	カワサキ・レーシングチーム	Report
	R2					ユージーン・ラバティ	ユージーン・ラバティ	アプリリア・レーシングチーム
14	R1	フランス	マニクール・サーキット	10月7日	トム・サイクス	シルバン・ギュントーリ	シルバン・ギュントーリ	PATAレーシングチーム	Report
	R2					ダビデ・ジュリアーノ	トム・サイクス	カワサキ・レーシングチーム

注：

1. スーパーポールは実施されず、両レースそれぞれ予選セッションが行われた。^[4]
2. レースを行おうとする試みは最初の2周の後に停止された。レースはリスタートを行うには危険だと言うことで断念された。^[5][6]

レース結果とランキング

ライダー

順位 ライダー 車両 AUS ITA NED ITA EUR USA SMR SPA CZE GBR RUS GER POR FRA ポイント R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 1 ビアッジ アプリリア 1 2 4 4 4 8 C 5 5 2 3 3 1 1 1 4 6 4 Ret 11 3 Ret 1 13 4 3 Ret 5 358 2 サイクス カワサキ 4 3 2 2 DNS 6 C 1 3 3 8 5 4 7 Ret 8 2 2 8 12 1 2 4 5 1 Ret 3 1 357.5 3 メランドリ BMW 2 6 6 10 9 4 C 4 1 Ret 2 1 Ret 4 2 1 1 1 7 8 2 1 Ret Ret Ret DNS 2 Ret 328.5 4 チェカ ドゥカティ Ret 1 1 1 3 17 C 7 6 Ret 1 Ret 2 Ret 3 7 4 3 5 6 Ret 4 12 6 2 5 Ret 7 287.5 5 レイ ホンダ 7 4 9 5 Ret 1 C 6 4 1 4 2 5 2 16 5 Ret 12 4 9 Ret 7 Ret 4 6 2 13 2 278.5 6 ラバティ アプリリア Ret 8 5 6 5 3 C 3 15 Ret 5 6 7 Ret 5 2 5 5 10 4 4 Ret 2 2 13 1 7 4 263.5 7 ギュントーリ ドゥカティ 3 Ret Ret 11 1 2 C Ret 8 5 12 10 8 Ret 12 13 16 1 Ret 11 6 10 3 4 1 3 213.5 8 ハスラム BMW 12 5 3 3 Ret 5 C 2 2 15 10 8 12 3 7 6 7 7 6 17 6 Ret 7 Ret 19 Ret 5 Ret 200 9 デイヴィス アプリリア DNS DNS Ret 14 Ret Ret C 12 12 7 7 4 6 Ret 4 3 11 6 14 7 Ret 3 3 1 DNS Ret Ret 8 164.5 10 ジュリアーノ ドゥカティ 9 13 Ret Ret 2 9 C 8 7 Ret 11 7 3 Ret 8 10 Ret 11 9 Ret Ret 6 Ret 7 DNS Ret 8 6 143 11 ファブリツィオ BMW 6 Ret Ret Ret 6 10 C Ret 10 13 9 12 14 6 6 11 8 10 2 13 5 Ret Ret Ret 10 8 12 Ret 137.5 12 バッドヴィーニ BMW Ret Ret 15 15 Ret 7 C 10 11 6 14 13 11 5 Ret 9 Ret Ret 3 Ret 12 8 9 9 9 6 6 9 133 13 バッズ カワサキ 16 8 15 14 Ret 8 Ret 20 3 8 1 2 11 9 Ret 8 7 7 10 Ret 122 14 キャミアー スズキ 17 12 Ret 8 Ret 14 C 15 9 4 13 11 10 15 9 Ret 14 9 Ret Ret 15 5 5 3 11 Ret Ret 10 115.5 15 スマルツ ドゥカティ 5 11 11 7 7 Ret C 9 14 Ret 6 9 9 9 Ret DNS 10 13 17 3 92.5 16 ベルガー ドゥカティ 13 7 12 12 11 Ret C 13 13 Ret 16 15 13 11 10 12 9 15 11 5 11 14 4 11 92 17 ザネッティ ドゥカティ 11 14 8 13 14 Ret C 14 18 12 Ret Ret Ret Ret 13 14 16 16 12 16 8 10 8 11 16 12 Ret 13 68 18 青山 ホンダ 8 9 18 Ret 12 13 C 11 17 10 17 Ret 16 12 14 15 Ret Ret 13 14 13 Ret 10 15 8 Ret Ret 14 61.5 19 ホプキンス スズキ 13 Ret Ret 11 C DNS Ret 16 17 14 15 Ret 15 14 Ret 10 9 12 13 13 12 11 DNS DNS 44 20 カネパ ドゥカティ 20 10 10 Ret 8 Ret C 17 19 11 Ret Ret 18 13 11 17 Ret 15 7 Ret DNS DNS 42.5 21 サローム カワサキ 14 Ret 19 17 13 12 C DNS Ret Ret Ret Ret Ret 16 18 Ret 15 Ret 10 13 DNS DNS Ret 13 22 22 マコーミック ドゥカティ 16 16 DNS Ret DNS DNS 15 Ret 5 9 19 23 ラスコーツ カワサキ 15 Ret 7 9 17 24 コルティ カワサキ 9 12 11 25 ブリグノラ BMW 17 19 13 17 Ret DNS 17 17 17 15 11 15 10 26 メルカド カワサキ 14 Ret 10 15 C 16 Ret Ret Ret 17 19 16 Ret 18 Ret DNS 9 27 ランツィ ドゥカティ 14 16 18 10 8 28 バイオッコ ドゥカティ 15 10 15 Ret 8 29 ルンド カワサキ 14 14 16 Ret 14 14 DNS DNS 8 30 ヒックマン スズキ NC 9 7 31 スターリング カワサキ 10 16 6 32 ポリータ ドゥカティ 12 Ret 4 33 エイチソン BMW 18 Ret 17 18 15 16 C Ret NC 14 3 34 ブルックス スズキ 16 15 1 マクファーデン カワサキ 16 Ret 0 キスパタキ ホンダ 17 18 0 サンディ BMW 20 17 0 デ・ロサ ホンダ Ret 17 0 ターピン ドゥカティ 18 19 0 ホールデン BMW 19 18 0 ジョンソン BMW 19 Ret 0 カワサキ Ret DNS アルフォンシ ホンダ Ret Ret 0 メイソン カワサキ Ret Ret 0 ガデア カワサキ C Ret 0 順位 ライダー 車両 AUS ITA NED ITA EUR USA SMR SPA CZE GBR RUS GER POR FRA ポイント

色 結果 金色 優勝 銀色 2位 銅色 3位 緑 ポイント圏内完走 青灰色 ポイント圏外完走 周回数不足 (NC) 紫 リタイヤ (Ret) 赤 予選不通過 (DNQ) 予備予選不通過 (DNPQ) 黒 失格 (DSQ) 白 スタートせず (DNS) エントリーせず (WD) レースキャンセル (C) 空欄 欠場 出場停止処分 (EX) 太字：ポールポジション 斜体：ファステストラップ

マニファクチャラー

順位	マニファクチャラー	AUS		ITA		NED		ITA		EUR		USA		SMR		SPA		CZE		GBR		RUS		GER		POR		FRA		ポイント
		R1	R2	R1	R2	R1	R2	R1	R2	R1	R2	R1	R2	R1	R2	R1	R2	R1	R2	R1	R2	R1	R2	R1	R2	R1	R2	R1	R2
1	アプリリア	1	2	4	4	4	3	C	3	5	2	3	3	1	1	1	2	5	4	10	4	3	3	1	1	4	1	7	4	444.5
2	BMW	2	5	3	3	6	4	C	2	1	6	2	1	11	3	2	1	1	1	2	8	2	1	7	9	9	6	2	9	421
3	ドゥカティ	3	1	1	1	1	2	C	7	6	5	1	7	2	9	3	7	4	3	5	1	7	4	6	6	2	4	1	3	416
4	カワサキ	4	3	2	2	10	6	C	1	3	3	8	5	4	7	Ret	8	2	2	1	2	1	2	4	5	1	7	3	1	397.5
5	ホンダ	7	4	9	5	12	1	C	6	4	1	4	2	5	2	14	5	17	12	4	9	13	7	10	4	6	2	13	2	293.5
6	スズキ	16	12	13	8	Ret	11	C	15	9	4	13	11	10	14	9	Ret	14	9	Ret	10	9	5	5	3	11	11	Ret	10	136.5
順位	マニファクチャラー	AUS		ITA		NED		ITA		EUR		USA		SMR		SPA		CZE		GBR		RUS		GER		POR		FRA		ポイント

• モンツァとシルバーストーンの第2レースは中断され、半分のポイントが与えられた。

参加ライダー

• FIMによる暫定エントリーリストは2012年1月18日にリリースされた^[7]。

2012年のエントリーリスト チーム コンストラクター 車両 車番 ライダー 出場ラウンド クレセント・フィクシ・スズキ[8] スズキ スズキ・GSX-R1000 2 レオン・キャミアー[9] 全戦 21 ジョン・ホプキンス[10] 2-4, 6-14 25 ジョシュ・ブルックス[11] 1 60 ピーター・ヒックマン[12] 5 アプリリア・レーシングチーム アプリリア アプリリア・RSV4 ファクトリー 3 マックス・ビアッジ[13] 全戦 58 ユージーン・ラバティ[14] 全戦 ホンダ・ワールドスーパーバイクチーム ホンダ ホンダ・CBR1000RR 4 青山博一[15] 全戦 65 ジョナサン・レイ[16] 全戦 チーム・ペデルチーニ カワサキ[17] カワサキ・ZX-10R 5 アレクサンダー・ルンド[18] 11-14 20 デヴィッド・ジョンソン[19] 10 36 レアンドロ・メルカド[20] 2-9 44 デヴィッド・サローム[20] 1-4, 6-13 67 ブライアン・スターリング[21] 1 69 デヴィッド・マクファーデン[18] 11 71 クラウディオ・コルティ[22] 14 101 ゲーリー・メイソン[12] 5 アルテア・レーシング ドゥカティ ドゥカティ・1098R 7 カルロス・チェカ[23] 全戦 34 ダヴィデ・ジュリアーノ[23] 全戦 Prop-tech ltd ホンダ ホンダ・CBR1000RR 13 ヴィクトル・キスパタキ[24] 9 ボールダー・モータースポーツ ドゥカティ ドゥカティ・1098R 14 シェーン・ターピン[25] 6 チーム・プロ・ライド・リアル・ゲーム・ホンダ ホンダ ホンダ・CBR1000RR 15 ロレンツォ・アルフォンシ[26] 2 35 ラファエレ・デ・ロサ[7] 1 グリリーニ・プロゲア・スーパーバイクチーム BMW BMW・S1000RR 16 ジェイク・ホールデン[27] 6 18 マーク・エイチソン[28] 1-5 23 フェデリコ・サンディ[29] 7 64 ノリノ・ブリグノラ[30] 8-10, 12-14 カワサキ・レーシングチーム カワサキ カワサキ・ZX-10R 17 ジョアン・ラスコーツ[31] 1-2 66 トム・サイクス[31] 全戦 76 ロリス・バッズ[32] 5-14 199 セルヒオ・ガデア[33] 4 パーキンゴーMTCレーシング アプリリア[34] アプリリア・RSV4 ファクトリー 19 チャズ・デイヴィス[35] 全戦 Rossair AEP Racing BMW BMW・S1000RR 20 デヴィッド・ジョンソン[36] 1 BMWモトラッド・モータースポーツ BMW BMW・S1000RR 33 マルコ・メランドリ[37] 全戦 91 レオン・ハスラム[38] 全戦 チーム・エフェンバート・リバティ・レーシング ドゥカティ ドゥカティ・1098R 50 シルバン・ギュントーリ[39] 1-8 57 ロレンツォ・ランツィ[40] 12-13 68 ブレット・マコーミック[41] 2-3, 10, 12-13 96 ヤクブ・スマルツ[42] 1-10 121 マクシム・ベルガー[42] 1-10, 12 PATAレーシングチーム ドゥカティ[43] ドゥカティ・1098R 50 シルバン・ギュントーリ[44] 10-14 87 ロレンツォ・ザネッティ[43] 全戦 Red Devils Roma[45][46] ドゥカティ ドゥカティ・1098R 53 アレックス・ポリータ[47] 9 59 ニッコロ・カネパ[48] 1-8, 10-12 121 マクシム・ベルガー[49] 14 151 マテオ・バイオッコ[50] 13 BMWモトラッド・イタリア・ゴールドベット BMW BMW・S1000RR 84 ミッシェル・ファブリツィオ[51] 全戦 86 アイルトン・バッドヴィーニ[51] 全戦 Barni Racing Team Italia ドゥカティ ドゥカティ・1098R 151 マテオ・バイオッコ[52] 7

キー 通常参戦ライダー ワイルドカード参戦 途中交代参戦

• 全チームがピレリタイヤを使用。