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28週後...
2007年のイギリスのホラー映画 ウィキペディアから
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『28週後...』(にじゅうはっしゅうご、28 Weeks Later)は、2007年公開のイギリスのホラー映画。2002年に公開された映画『28日後...』の続編である。R-15指定。
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ストーリー
要約
視点
ドンと妻のアリスは、郊外のある老夫婦の家に他の生存者2名と隠れて生活していた。そんな時、一人の子供がドン達が避難している家に逃げ込んでくる。ドン達生存者は子供を保護するが、追ってきた感染者が家の中に侵入してしまう。ドンは感染者に襲われつつあるアリスを見捨て、一人で家から逃げ出してしまう。そして、ボートでただ一人感染者達から無事に逃れるのだった。
ウイルスの発生から15日後、英国本土の隔離措置が取られる。28日後、英国本土は壊滅し生き残った英国民は集団脱出。5週後、感染者が飢餓で死に絶える。11週後、アメリカ軍が主導するNATO各国の軍がロンドンへ。18週後、英国で感染の恐れがない事を確認。24週後、復興が始まる。 そして28週後、安全宣言が出されたロンドンでは先述の軍の下、封鎖された保護区域内の都市の復興が進んでいた。保護区域で暮らし始めたドンの元に修学旅行先のスペインから子供達のタミーとアンディが帰ってくる。ドンは子供達と無事に再会できたことを喜び、保護区域に得た新しい住居は見張らしも良く、部屋も立派な内装で子供達も大満足する一方、自分がアリスを見捨てて逃げてしまったことを隠して母が死んだことを子供達に伝える。
アリスの死を聞かされたタミーとアンディは、せめてもと母親の生前の写真を持ち帰る為に保護区域外の旧宅へと侵入する。そこで2人は逃げ延びていたアリスを発見する。そこへ2人の後を追ってきた兵士によって三人は保護される。軍による検査の結果、アリスは無症候性キャリアと判断される。ドンの嘘に怒りを露にする子供たち。更に感染を知らされていないドンはアリスの隔離されている部屋に忍び込み、見捨てて逃げたことを謝罪、キスを交わすがそれがもとで感染し、アリスを殺害してしまう。さらに基地の内外にウイルスを撒き散らしながら暴走する。軍隊による封じ込めは後手後手になり、隔離しようと集めた住民たちに瞬く間に感染が広がる。ロス少佐はアリスの免疫性が子供たちに遺伝している可能性を考慮して二人を保護するが、群集の混乱に巻き込まれてしまう。ストーン准将は感染者の選り分けは不可能と判断し、全住民の殺害「コード・レッド」を指示する。虐殺の最中、ドイル軍曹は離反し、ロス少佐と共にタミーとアンディを連れて街を出ようとする。
准将は市街地にナパーム弾を投下させるも封じ込めに失敗、感染者は街の外に溢れ出す。ドイル軍曹の一行は感染者と軍に追われながらフリンのヘリコプターに合流しようとするが、その途上、ドイル、ロスが死亡し、封じ込めから逃れてきたドンに襲撃され、アンディは感染してしまうが発症はしなかった。アンディには母の免疫性が遺伝していたのだ。タミーは途中で拾った銃でドンを射殺、2人は感染を隠したままフリンのヘリに乗り込み、海峡を渡る。
28日後、助けを求める無線の声が無人のヘリコプターのヘッドフォンから漏れて聞こえる。エッフェル塔を背景に、駆け回る感染者たち。感染は海峡を超え、ヨーロッパ本土へと広がりつつあった。
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キャスト
- ドン / ドナルド・ハリス
- 演 - ロバート・カーライル、日本語吹替 - 家中宏
- RAGEウイルスの感染拡大によって壊滅したイギリスで生き延びたハリス家の父親。感染者から逃れる際、恐怖のあまり妻アリスを見捨てて逃走してしまい、その後は深い罪悪感に苛まれている。 子どもたちと再会した後、避難区域で統括官を務めることになるが、妻が生存していることを知り、密かに隔離室を訪れる。謝罪の言葉と共にアリスにキスをするが、その接触が原因で自身も感染し、感染者へと変貌してしまう。
- ドン(感染者)[2]
- 感染者と化したドン。感染直後、妻アリスを見捨てた罪悪感が激しい怒りに成り代わり、彼女の目を直視したくないという思いから妻を目潰しで殺害する。その後は警備をしていた軍人達や民間人を次々と殺害し、同時に感染を拡大させていき、第2のバイオハザードを引き起こす。更に避難部屋に侵入し、そこで息子アンディを発見して以降は、妻と同じヘテロクロミアの息子を、怒りに成り代わった罪悪感から執拗に追跡する。
- 米軍によるナパーム弾、毒ガス弾の攻撃をも乗り越え、物語の終盤、地下鉄でタミーとアンディを保護していたスカーレットに襲いかかり、ライフルを奪い銃床で撲殺する。その後、遂にアンディを追い詰め、襲いかかり噛み付くが、タミーの叫び声から妻の助けを求める声を思い出したことで隙が生まれ、涙ながらにタミーに射殺されたことで、ようやく罪悪感から解放された。
- アンディを執拗に追跡する、物陰に隠れてナパーム弾による攻撃を回避する、暗闇を利用して奇襲を仕掛ける、武器を奪って攻撃する等、他の感染者よりも知性を感じさせる描写が多い他、妻を見捨てた際の記憶が幾度もフラッシュバックしている。
- タミー・ハリス
- 演 - イモージェン・プーツ、日本語吹替 - 弓場沙織
- ハリス家の長女。弟アンディと共にスペインへ修学旅行に行っていたため、RAGEウイルスの被害を免れた。感染者や軍人から逃れるため、弟やドイル、スカーレットと共に行動する。地下鉄にて、感染者と化した父ドナルド・ハリスと遭遇。ロス少佐の遺品であるライフルを用いて父を射殺する。その後、感染はしているものの発症しない弟と共にフリンに保護され、ヘリコプターでイギリスから脱出する。 その後の詳細は語られていないが、感染した弟をイギリス郊外に脱出させたことがきっかけなのか、パリも感染地帯となっている様子が描かれている。
- アンディ・ハリス
- 演 - マッキントッシュ・マグルトン、日本語吹替 - 亀井芳子
- ハリス家の長男。母譲りで左目がグリーン、右目がブラウンのヘテロクロミアを持つ少年。タミーとは歳の近い兄妹であり、劇中では互いに支え合いながらも、危機的状況での軽率な行動が大惨事を引き起こす原因となる。母と同様、RAGEウイルスに対する免疫を持つことが明かされ、感染者と化した父ドンに追跡される場面では地下鉄で噛まれるが発症せず生き延びる。タミーやフリンと共にヘリコプターでイギリスから脱出した後の詳細は語られていないが、免疫を持つ者として希望の象徴であるが、その一方で、アンディを脱出させたことが後の感染拡大に影響した可能性が示唆されており、最後にパリも感染地帯となっている様子が描かれている。
- アリス・ハリス
- 演 - キャサリン・マコーマック、日本語吹替 - 日野由利加
- ハリス家の母。RAGEウイルスの感染者から逃れる際、夫ドンに見捨てられるが、ウイルスに対する免疫を持っていたため、28週間にわたり生存する。恐慌状態に陥っていたところをタミーと再会し、軍によって救出される。 その後、念のために隔離室にて拘束されていたが、忍び込んできた夫のドンと再会し、キスを交わす。この接触が結果的にパンデミック拡大の引き金となる。最終的に感染者と化したドンによって攻撃され、罪悪感に代わった怒りにより目を潰され死亡。遺体はナパーム弾攻撃の巻き添えで焼失した。
- ドイル軍曹
- 演 - ジェレミー・レナー、日本語吹替 - 横堀悦夫
- 米陸軍特殊部隊「デルタフォース」の狙撃手。射撃の腕は天才的で、劇中ではほぼ一発で敵を仕留める描写がある。全住民の殺害「コード・レッド」を発令される、虐殺が進む最中、軍の行動から離反して、ロス少佐と共にアンディやタミーら子供たちを救おうとする思いから街からの脱出を試み、軍と感染者から追われる形となりながらも最後まで危険を顧みず身を呈して守る意志を貫いた。最後は軍が放った毒ガスが迫る中、タミー、アンディ、スカーレットが乗るエンストした車を押して続け、エンジンを復活させて危機を救った直後、背後から米軍の火炎放射器で焼殺される。彼の行動は子供たちにとって希望をつなぐ重要な役割を果たした。
- スカーレット・ロス少佐
- 演 - ローズ・バーン、日本語吹替 - 宮島依里
- 米陸軍の主席医務官。多くの将校が再発を楽観視する中、唯一パンデミックの再発を警戒している現実主義者。パンデミック後、タミー、アンディ、ドイルと共に行動し、地下鉄まで辿り着くが、背後から感染者と化した父ドンに奇襲される。ライフルを奪われた後、ストックで撲殺される。感染者に襲われながらも発症せずに死亡した、劇中で数少ない人物である。
- ストーン准将
- 演 - イドリス・エルバ、日本語吹替 - 乃村健次
- 米陸軍の現地司令官。感染者・生存者を問わず殲滅対象とする「コード・レッド」を発令し、徹底的な排除作戦を指揮した。
- フリン
- 演 - ハロルド・ペリノー・ジュニア、日本語吹替 - 小森創介
- 米陸軍のヘリ操縦士で、ドイルと親しい関係にある。劇中ではメインローターを用いて地上の感染者を切り裂くなど、卓越した操縦技術を持つ。最終的にドイルが必死に守ったタミーとアンディの保護を引き受け、ヘリでイギリスから脱出させる。しかし、アンディがウイルスキャリアであることに気づかず、結果的にヨーロッパ大陸にウイルスを持ち込むことになった可能性が示唆される結末となった。
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スタッフ
- 監督:ファン・カルロス・フレスナディージョ
- 脚本:ファン・カルロス・フレスナディージョ、ローワン・ジョフィ、ヘスス・オルモ、E・L・ラビニュ
- 製作総指揮:ダニー・ボイル、アレックス・ガーランド
- 製作:アンドリュー・マクドナルド、アロン・ライヒ、エンリケ・ロペス・ラビニュ
- 音楽:ジョン・マーフィ
- 撮影:エンリケ・シャディアック
- 編集:クリス・ギル
- 美術:マーク・ティルデスリー
- 衣装:ジェーン・ペトリ
SFXスタッフ
- 特殊メイク・デザイン:クリフ・ウォーレス
- 特殊メイク:スティーヴ・ペインター、他
- 特殊造形:アンディ・ガーナー
- 特殊効果監修:リチャード・コンウェイ
- 特殊効果コーディネーター:サム・コンウェイ
- 特殊効果:マーク・ホワイト、他
VFXスタッフ
- 視覚効果監修:ジョン・ディーツ、ティム・ウォルトン、パディ・イーソン、モルガン・フリオ、他
- 視覚効果プロデューサー:ティム・フィールド、他
- 視覚効果:ライジング・サン・ピクチャーズ、レインメーカー、アニマル・ロジック、リップシンク・ポスト、他
- CG監修:ジョン・ハーヴェイ、他
- CG:ベン・キャンベル、サム・オズボーン、ジェームズ・ニコール、他
- デジタル効果:ウェス・サージェント、ジェフ・ノース、他
レイティング
→詳細は「映画のレイティングシステム」を参照
暴力や流血描写が多用されているため各国でレイティングがなされている。
- アメリカ:R(for strong violence and gore, language and some sexuality/nudity.)
- イギリス:18
- 日本:R-15(前作『28日後...』はPG-12指定)
- 韓国:18
- 台湾:R-12
- 香港:IIB(18歳未満保護者同伴推奨)
- フィリピン:R-13
- マレーシア:18SG
- シンガポール:M18(カット版)、R21(ノーカット版)
- アルゼンチン:16
- カナダ:18A、16+(ケベック州のみ)
- フランス:-12
- ドイツ:18
- オーストラリア:MA(15禁)
- ニュージーランド:R18
- スイス:16
- ブラジル:18
- スウェーデン:15
- メキシコ:C(18禁)
- フィンランド:K-18
- ノルウェー:18
- チリ:14
- 南アフリカ共和国:18
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制作
構想
| "We were quite taken aback by the phenomenal success of the first film, particularly in America, We saw an opportunity to make a second film that already had a built in audience. We thought it would be a great idea to try and satisfy that audience again". |
| — Danny Boyle on 28 Weeks Later.[3] |
前作の『28日後...』が世界的に成功したため、ダニー・ボイル、アレックス・ガーランド、アンドリュー・マクドナルドは続編を作ることにした[3]。
2005年3月、ボイルはインタビューにおいて『サンシャイン 2057』で監督をしているので今回は監督をしないこと、内容は前作を継承するものだと答えた[4]。後に「アメリカ陸軍の活動により安全宣言がなされ復興がおこなわれている」という設定が明かされた[5]。監督には『10億分の1の男』のファン・カルロス・フレスナディージョを起用した[3]。ファンはスペイン映画を撮っていたため、この映画が初めての英語作品である。
脚本は家族を中心にした物語に書きあげられた。
キャスティング
2005年3月、ボイルはキャストの募集をすると発表した。これは前作に出演したキリアン・マーフィーとナオミ・ハリスが出られないためである[4]。2006年8月23日、ジェレミー・レナーが主役の一人を演じることが発表された[6]。また8月31日にはハロルド・ペリノー・Jrがアメリカ陸軍特殊作戦コマンドのパイロットを演じると発表された[7]。
撮影
2006年9月1日、ロンドンで映画の撮影が始まった[8]。ロンドンの主な撮影地はカナリー・ワーフ、チャリング・クロス、ハイド・パーク、ウェンブリー・スタジアム、ミレニアム・スタジアム、シャフツベリー・アベニューなどである。ほかにもドーバー海峡のホワイト・クリフ、パリのシャイヨ宮でも撮影が行われた[9]。
映画は35ミリフィルムで撮影され[10]、2006年11月末に撮影が終わった。アンディとタミーが逃げるシーンは早朝に撮影された[3]。
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プロモーション
公開前の2007年4月13日、ホワイト・クリフに巨大なバイオハザードマークが投影された[11]。
また、ロンドン中にragevirus.comのグラフィティが描かれた。しかし広告代理店がこのアドレスを押さえていなかったため、このアドレスを取得した人物に対して相当額を払って買い取った[12]。
『28日後...』と『28週後...』の間を埋める物語がグラフィックノベル (28 Days Later: The Aftermath, ISBN 978-0-06-123676-1) で発表されている。
続編
| "Well, I didn't want to do the second one, because I was involved in "Sunshine." But I went out and I helped them [with 28 Weeks Later]. I did some second-unit shooting on it. And I really enjoyed it, actually. There's something about doing something trashy that's great. Where basically you just come in the door and you just kill them. That was rather refreshing." |
| — Danny Boyle on directing.[13] |
2007年3月、ボイルは3作目を作る計画を明らかにした[14]。2009年に28 Months Later(『28月後...』)を公開し、三部作にするという。舞台にはロシアを考えており[15]、DVDの売れ行きが良ければ制作会社が発表するだろうとしていた[16]。
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脚注
外部リンク
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