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BitTorrent (ソフトウェア)

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BitTorrentは、BitTorrentプロトコルを用いてファイルアップロードおよびダウンロードすることができるBitTorrentクライアントである。プロプライエタリアドウェアであり、ブラム・コーエンおよびRainberryによって開発された[5]。このソフトウェアはBitTorrentプロトコルのために最初に書かれたクライアントである。開発者の間では、公式な起源を示す意味でしばしばメインラインという愛称で呼ばれている。バージョン6.0以降、BitTorrentクライアントはμTorrentのリブランド版となり、それに伴いオープンソースではなくなった。現在、Microsoft WindowsMacLinuxiOSAndroidで利用可能である。現在のソフトウェアには、「BitTorrent Classic」(旧来のバージョン番号を継承)と「BitTorrent Web」(独自のバージョン番号を使用)の2つのバージョンが存在する。

概要 作者, 開発元 ...
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歴史

プログラマーのブラム・コーエンは2001年4月にこのプロトコルを設計し、2001年7月2日にBitTorrentクライアントの最初の実装を公開した[1][6]。現在はコーエンの会社であるRainberryによって保守されている。

バージョン6.0以前のBitTorrentはPythonで書かれており、自由ソフトウェアであった。2001年12月30日以前に公開されたごく初期のバージョンは、ライセンスなしでパブリックドメインとして公開されていた。バージョン3.4.2までのものはMITライセンスの下で配布されていた。バージョン4.xおよび5.xのソースコードは、Jabber Open Source Licenseを修正したBitTorrent Open Source Licenseの下で公開された。バージョン4.0および5.3はGPLの下で再ライセンスされた。

クライアントのバージョン4.20は、BitTorrent Inc.によって『Allegro』と名付けられた。これは、ダウンロード性能とISPによる管理性を向上させるために同社が開発したプロトコル拡張に由来する名称である[7]

クライアントのバージョン5.30は、インターネットアーカイブにスナップショットが保存されており[8]、これは最後のオープンソース版である。

2007年9月18日にリリースされたバージョン6.0以降、BitTorrentクライアントはμTorrentのリブランド版となり、もはやオープンソースではなくなった[9]

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機能

BitTorrentクライアントは、メインウィンドウにある内蔵検索ボックス(Search for torrents)を使用して、ユーザーがTorrentファイルを検索・ダウンロードすることを可能にしており、検索結果はユーザーのデフォルトのウェブブラウザでBitTorrentのトレント検索エンジンページを開くことで表示される。

現在のクライアントには、複数の並列ダウンロードを含むさまざまな機能が搭載されている。BitTorrentには、ユーザーがバックグラウンドで何が起こっているかを把握できる統計的、表形式、グラフ形式のビューが複数用意されている。ピアおよびシードに関する情報を表示する多数のビューがあり、各ピアからどれだけのデータがダウンロードされているか、また各ピアにどれだけのデータがアップロードされているかを確認できる。不適切なシャットダウン後に処理されたすべてのデータを検査する自動回復システムも搭載されている。また、クライアントは自身、ソースファイルサーバー(トラッカー)、他のクライアントとの間でピアリングを仲介することで、配信効率を高めている。さらに、ユーザーがトレントファイルを作成および共有することも可能である。

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リリース履歴

凡例
サポート終了
サポート中
現行バージョン
最新プレビュー版
将来のリリース
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BitTorrent DNA

要約
視点

BitTorrent DNA(BitTorrent Delivery Network Accelerator)は、ビデオ・オン・デマンドの視聴、ソフトウェアのダウンロード(BitTorrentプロトコルの有無を問わない)、オンラインゲームのプレイを高速化するために設計されたプログラムである。これは、エンドユーザー間でダウンロードを分散させることによって実現されている。この方法により、開発者はコンテンツプロバイダのサーバー負荷を軽減し、エンドユーザーがより高速にコンテンツを受信できるように意図している[12]。このプログラムは、オペレーティングシステムが稼働している間、バックグラウンドで常に実行される[13]

BitTorrent DNAは従来のBitTorrentとは異なり、パブリッシャーに対して最低限のデータ配信速度を保証するために、パブリッシャーのHTTPサーバーに依存している。また、コンテンツ配信に対する制御(ピアは他のピアに接続する前にオリジンサーバーに接続する必要がある)をパブリッシャーに提供し、配信情報を収集してパブリッシャーと共有することも可能である。ファイル転送の品質は、データにおける長期的な平均ビットレートおよびストリーミング時の期限遵守によって規定されている。また、DNAは他のTCPトラフィックやその他の通信にも帯域を割り当てることができる。

DNAはまた、従来のBitTorrentとは異なり、UDPベースのプロトコルであり、従来のTCPベースの帯域制御に代わって、より繊細な帯域管理技術を採用している。

このプログラムは、サードパーティのウェブサイトやソフトウェア企業によってインストールされることに加えて、公式BitTorrentクライアントがインストールされる際にも導入される(ブランド変更されたバージョン6.0以降)。ただし、個別にアンインストールすることも可能である。

DNAの最初のバージョンでは、DNAアプリケーションをインストールしたまま、一時的に次回のシステム再起動まで停止させることが可能であった(Windows XPのコントロールパネルを通じて[13])。DNAのGUIは、公式BitTorrentバージョン6.1および6.1.1で完全に削除されたが、バージョン6.1.2で再導入された。

2007年10月以降、BitTorrent DNAはBitTorrent, Inc.によって、コンテンツプロバイダが購入可能な商用サービス(価格は非公開)およびエンドユーザー向けの無料バックグラウンドプログラムとして提供されている[12]。同社社長のアシュウィン・ナビンは、本製品の発表に際して「従来のインフラ上にBitTorrent DNAを実装することで、ユーザー体験の向上、高品質な動画、より高速なソフトウェアダウンロードが、マネージドサービスのセキュリティと信頼性のもとで可能となるという大きな効果がある」と主張した[14]

ナビンはポッドキャストでのインタビューにおいて、2005年1月にBitTorrent DNAの販売を試みたと語っている。しかし、BitTorrentのブランドが潜在顧客にとって賛否が分かれるものであることが判明し、ローンチは延期された。その後、約50社のメディア企業とBitTorrent Entertainment Networkで提携を結んだことで、同社は十分な社会的信頼を得て、2年半後にBitTorrent DNAを正式にローンチするに至った[15]

このサービスの最初の顧客はブライトコーブ英語版社であり、ストリーミング動画ファイルの配信にDNAを利用することを選択した[16][17]

2009年5月時点で、ASUSのサポートウェブサイトは、従来の複数の国際的に分散したHTTPサーバー、コンテンツ配信ミラー、リダイレクション機構に加えて、大容量ファイルの追加ダウンロード手段としてBitTorrent DNAを使用している。現在、DNA形式のダウンロードには「Global」「Chinese」といった位置情報付きサーバーの横に「P2P」アイコンが表示されている例が確認できる[18]

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関連項目

脚注

外部リンク

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