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CYP2C19

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CYP2C19
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シトクロムP450 2C19(Cytochrome P450 2C19)、CYP2C19酵素である。このタンパク質は、混合機能オキシダーゼ系のシトクロムP450のひとつであり、多くのプロトンポンプ阻害薬抗てんかん薬など、生体異物の代謝に関与する。ヒトにおいて、CYP2C19タンパク質はCYP2C19遺伝子によって符号化されている。[3][4] 21世紀初頭に臨床的に使用されている薬の、少なくとも10%に作用している肝臓の酵素で[5]、特に抗血小板薬のクロピドグレル、潰瘍の痛みの治療薬オメプラゾール、抗マラリア薬プログアニル、抗不安薬ジアゼパムといったものである[6]

概要 PDBに登録されている構造, PDB ...

CYP2C19は、UniProt英語版にて、(R)-リモネン-6-モノオキシゲナーゼ(S)-リモネン-6-モノオキシゲナーゼとされている。

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遺伝的多型と薬理

CYP2C19の発現についての遺伝的多型があり(主にCYP2C19*2、CYP2C19*3、CYP2C19*17)、コーカソイド(白人)の約3-5%、アジア系民族の約15-20%に、CYP2C19機能がなく代謝が弱い[7][8]。例えば、プロドラッグであるクロピドグレルでは、活性のためにこの酵素による代謝を必要とするが代謝されず、薬理学的効果に達しない可能性がある。CYP2C19の変異がある場合、ジアゼパム(セルシン)、オキサゾラム(セレナール)、オキサゼパム英語版テマゼパムは避けるべきである[9]。(S)-mephenytoinや他のCYP2C19基質を代謝する、各人の能力に基づいて、広範代謝群と不完全代謝群に分類できる[8]。不完全代謝を予測する8種の対立遺伝子の変異が同定されている[8]

リガンド

要約
視点

以下の表は、基質誘導物質と阻害物質英語版を選別したして記したものである。薬剤の種別が記されている場合、その種の中に例外がある場合もある。

CYP2C19阻害剤の力価英語版は、以下のように分類できる。

  • 血中濃度の曲線下面積 (AUC)の5倍以上の増加、あるいは基質のクリアランスの80%以上の低下[10]
  • 中等度 AUCの2倍以上の増加、あるいはクリアランスの50-80%の低下[10]
  • AUCの2倍以下で1.25倍以上の増加、あるいはクリアランスの20-50%の減少[10]
さらに見る 基質, 阻害 ...
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出典

参考文献

外部リンク

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