AFCアストラ・ジュルジュ

AFCアストラ・ジュルジュ（Asociația Fotbal Club Astra Giurgiu ルーマニア語発音: [ˈastra ˈd͡ʒjurd͡ʒju]）は、ルーマニアのジュルジュ県ジュルジュを本拠地としていたサッカークラブ。2011-12シーズンまではプラホヴァ県プロイェシュティを本拠地としていた。1921年に創立し^{[注釈 1]}、2022年10月19日に解散した。

アストラ・ジュルジュ
原語表記	Asociația Fotbal Club Astra Giurgiu
愛称	Astralii Giurgiuvenii (The Giurgiu People) Dracii negri (The Black Devils)
クラブカラー	黒と白
創設年	1921年
解散年	2022年
ホームタウン	ジュルジュ
ホームスタジアム	マリン・アナスタソヴィチ
収容人数	8,200[1]
運営法人	ヨアン・ニクラエ
公式サイト	公式サイト
ホームカラー アウェイカラー サードカラー
■テンプレート（■ノート）■サッカークラブPJ

歴史

初期の歴史

19世紀後半から20世紀前半にプラホヴァ県では、ヘンリー・デターディングによって設立されたアストラ・ロムーナ社による油田開発が行われた。1921年9月18日、アストラ・ロムーナ社はサッカークラブ「CSアストラ・ロムーナ」（Clubul Sportiv Astra-Română）を創設した。^[2]

1934年夏、アストラ・ソサエティーズカップが創設され、第1回大会がドゥンボヴィツァ県モレニで開催された。当時、製油所はただ1つのチーム、南地区リーグに所属するアストラ・ロムーナ・クンピナを所有していたが、取締役のファン・デル・メールによって大会のためにアストラ・ロムーナ・モレニ、アストラ・ロムーナ・Boldeşti、アストラ・ロムーナ・Unirea Hârsaが創設された。^[2]

1937年5月のソサエティーズカップ開催後、同年5月29日にアストラとして知られていた3つのチームは合併し、アストラ・ロムーナ・プロイェシュティが創設された。その後、すぐにクラブはプラホヴァ県クンピナの本社の近くに移転し、コロンビアに改称した。^[2]

1945年、アストラ・ロムーナ・プロイェシュティは再創設され、以前のホームスタジアムだったコロンビア・スタジアムを使用した^[2]。

1959年夏、クラブは2年間の活動停止期間を経て、Rafinorulプロイェシュティのクラブ名で復活した。1962年夏に優勝し、プロイェシュティのトップリーグに昇格した。プロイェシュティのトップリーグに参加して25年目の1987年夏、クラブは初優勝を果たした。当時のメンバーには2010年3月にFCアストラの事務総長に就任するヴァレンティン・シネスクが含まれていた。^[2]

1990年、クラブはアストラに改称した。2年後の1992年、ディヴィジアCに昇格した。^[2]

近年の歴史

1921年の設立から1998年までは特筆すべき実績はなかった。1995-96シーズンからディヴィジアB（現在のリーガ2）に昇格、1998年の夏にディヴィジアA（現在のリーガ1）に昇格を果たし、2003年までの5シーズンにわたってディヴィジアAに在籍した。

しかし、2003年に同じ街を本拠とするFCペトロルル・プロイェシュティに吸収合併され、2005年にヨアン・ニクラエ氏によって再興されるまでクラブの歴史が断絶した。

2006-07シーズンからはリーガ3の所属となったが、2007-08シーズンの後リーガ2に昇格し、翌シーズンではさらにリーガ1への昇格を果たした。2007年にクラブ名をFCプロイェシュティ（FC Ploieşti）に変更していたが、2009年のリーガ1昇格に当たりクラブ名を元のFCアストラ・プロイェシュティに戻し、ホームスタジアムの改修も行われた。2009年からイオン・モルドヴァン、次いでニコロ・ナポリが監督を務めた。

2012-13シーズンにオーナーのヨアン・ニクラエの故郷であるジュルジュに移転し、クラブ名はFCアストラ・ジュルジュに変更された。2012-13シーズンは4位で終えたが、3位のFCペトロルル・プロイェシュティがクパ・ロムニエイで優勝したため、繰り上げでクラブ史上初の欧州カップ戦となるUEFAヨーロッパリーグ出場権を獲得した。NKドムジャレ、オモニア・ニコシア、FK ASトレンチーンに勝利したが、プレーオフでマッカビ・ハイファFCに敗れた。

2013-14シーズンはクパ・ロムニエイ決勝でFCステアウア・ブカレストにPK戦で勝利し、初優勝を果たすとともに初の国内主要タイトルを獲得した。スーペルクパ・ロムニエイでも、FCステアウア・ブカレストにPK戦で勝利し、初優勝を果たした。

2014-15シーズンはUEFAヨーロッパリーグ 2014-15・プレーオフでオリンピック・リヨンをアウェーゴールの差で破り、初の本戦出場を決めた^[3]。

2022年10月18日にリーガIIIからの脱退を申請し、クラブは101年の歴史に幕を閉じた^[4]。

タイトル

国内タイトル

• リーガI：1回

2015-16

• リーガII：1回

1997–98

• リーガIII：1回

2007–08

• クパ・ロムニエイ：1回

2013–14

• スーペルクパ・ロムニエイ：2回

2014, 2016

国際タイトル

• コパ・デル・ソル
  • 準優勝 (1) : 2014

過去の成績

シーズン	リーグ	順位	試	勝	分	敗	得	失	点	クパ・ロムニエイ
1992-93	ディヴィジアC	6位	38	19	4	15	57	51	42	-
1993-94		12位	36	14	6	16	40	47	34	-
1994-95		3位	36	21	3	12	68	35	66	-
1995-96		14位	36	15	3	18	51	52	48	-
1996-97	ディヴィジアB	8位	34	14	9	11	42	31	51	ベスト32
1997-98		1位	34	28	4	2	80	20	88	-
1998-99	ディヴィジアA	10位	34	13	7	14	40	38	46	ベスト32
1999-2000		10位	34	13	8	13	43	41	47	ベスト16
2000-01		10位	30	11	7	12	41	36	40	ベスト32
2001-02		12位	30	9	10	11	29	28	37	準決勝
2002-03		9位	30	13	3	14	42	42	42	準決勝
2005-06	ディヴィジアB	10位	30	12	4	14	45	50	40	5回戦
2006-07	リーガ3	5位	32	15	7	10	48	40	52	3回戦
2007-08		1位	34	31	2	1	83	18	95	4回戦
2008-09	リーガ2	2位	30	21	4	5	62	32	67	ベスト32
2009-10	リーガ1	14位	34	8	12	14	33	45	36	準々決勝
2010-11		11位	34	10	15	9	36	30	45	ベスト16
2011-12		12位	34	11	8	15	36	43	41	ベスト16
2012-13		4位	34	17	9	8	64	37	60	準決勝
2013-14		2位	34	22	6	6	70	28	72	優勝
2014-15		4位	34	15	12	7	53	27	57	ベスト32
2015-16		1位	36	21	10	5	62	38	73	準々決勝
2016-17		6位	36	14	7	15	42	45	49	準優勝
2017-18		5位	36	16	7	13	41	39	55	準々決勝
2018-19		5位	34	13	9	14	42	43	48
2019-20		3位	34	16	9	9	50	37	57
2020-21		15位	39	10	13	16	44	51	43

出典^[2]

欧州の成績

シーズン	大会	ラウンド	対戦相手	ホーム	アウェー	合計
2013-14	UEFAヨーロッパリーグ	予選1回戦	ドムジャレ	2-0	1-0	3-0
		予選2回戦	オモニア・ニコシア	1-1	2-1	3-2
		予選3回戦	ASトレンチーン	2-2	3-1	5-3
		プレーオフ	マッカビ・ハイファ	1-1	0-2	1-3
2014-15	UEFAヨーロッパリーグ	予選3回戦	スロヴァン・リベレツ	3-0	3-2	6-2
		プレーオフ	リヨン	0-1	2-1	2-2（a）
		グループD	レッドブル・ザルツブルク	1-2	1-5	4位
			セルティック	1-1	1-2
			ディナモ・ザグレブ	1-0	1-5
2015-16	UEFAヨーロッパリーグ	予選2回戦	インヴァネスCT	0-0	1-0	1-0
		予選3回戦	ウェストハム・ユナイテッド	2-1	2-2	4-3
		プレーオフ	AZ	3-2	0-2	3-4
2016-17	UEFAチャンピオンズリーグ	予選3回戦	コペンハーゲン	1-1	0-3	1-4
	UEFAヨーロッパリーグ	プレーオフ	ウェストハム・ユナイテッド	1-1	1-0	2-1
		グループE	アウストリア・ウィーン	2-3	2-1	2位
			ローマ	0-0	0-4
			ヴィクトリア・プルゼニ	1-1	2-1
		ラウンド32	ヘンク	2-2	0-1	2-3
2017-18	UEFAヨーロッパリーグ	予選2回戦	ジラ	3–1	0–0	3–1
		予選3回戦	オレクサンドリーヤ	0–0	0–1	0–1

現所属メンバー

2021年9月6日現在^[5][6]

注：選手の国籍表記はFIFAの定めた代表資格ルールに基づく。

No. Pos. 選手名 1 GK セバスティアン・モロズ 2 DF ダリウス・ヴァシレスク 4 DF ヨヌツ・プツァル 5 DF ヨヌツ・ジュロユ 7 FW ラウル・ガヴルリツァ 8 MF パウリアン・バヌ 10 MF ドラゴシュ・ゲオルゲ () 14 MF ダヴィド・ブライラ 15 FW アドリアン・ストヤン 17 MF ロベルト・グレク 19 MF ロベルト・リザ 22 MF ガブリエル・シェルバン 24 DF アルベルト・ピネスク

No. Pos. 選手名 26 DF ゲオルゲ・ブリガ 33 GK ミハイ・コトラン 44 DF ラドゥ・ザムフィール 74 DF アンドレイ・オレヴィチェアヌ 77 MF カルロ・ダンチュ 80 DF アンドレイ・スタンチュ 88 MF ロベルト・リカ 90 DF アレクサンドル・ジュロユ 92 FW クラウディウ・ドラグ 98 FW ヨヌツ・ザハリア 99 MF コンスタンティン・ドゥミトラシュク - DF アンドレイ・トアデル

歴代監督

• イオン・モルドヴァン 2009
• ニコロ・ナポリ 2009-2010
• マリン・バルブ 2010
• ミハイ・ストイキツァ 2010
• ティボル・セリメス 2010-2011
• マリウス・シュムディカ 2011
• ティボル・セリメス 2011
• アントニオ・コンセイソン 2012
• ミルチェア・レドニク 2012　　
• ボグダン・ステレア 2012
• ゲオルゲ・ムルツェスク 2012
• ヴァレンティン・シネスク 2012-2013
• マリン・バルブ 2013
• ダニエル・イザイラ 2013-2014
• フロリン・マリン 2014
• ダニエル・イザイラ 2014
• オレグ・プロタソフ 2014-2015
• ドリネル・ムンテアヌ 2015
• マリウス・シュムディカ 2015-2017
• エドワード・ヨルダネスク 2017-2018
• ゲオルゲ・ムルチェスク 2018

歴代所属選手

→詳細は「Category:AFCアストラ・ジュルジュの選手」を参照

• ダビド・ディ・ステファノ 2012-2013
• ウィリアム・アモリム 2011-2016
• ジュニオール・マラニョン 2011-2017
• ブルーノ・コウチーニョ 2013
• ピエール・エベデ 2010-2011
• ヴァンサン・ラバン 2013-2015
• カリム・ヨーダ 2013-2014
• アラセーヌ・トゥーレ 2014
• エリオット・グランダン 2014-2015
• アントニー・ル・タレク 2017
• サダト・ブカリ 2012-2015
• セイドゥ・ヤハヤ 2012-2015
• ヴァシリス・プリアツィカス 2014
• ヤニス・アラバツィス 2014-2015
• 瀬戸貴幸 2007-2015, 2016-2017, 2017-2018
• ミルコ・イヴァノフスキ 2012-2014
• ケヒンデ・ファタイ 2010-2015
• ペドロ・ミゲル・マルティンス・サントス 2013
• ヤザルデ・ゴメス・ピント 2013-2014
• ヌーノ・ピント 2015
• フローリアン・プルネア 1999
• ステファン・プレダ 2001
• マリウス・アレクセ 2008-2009
• クリスティアン・ムンテアヌ 2009
• リビウ・ガネア 2009-2010
• アレクサンドル・マツェル 2010-2015
• ヴァレリカ・ガマン 2011-2016, 2020-2021
• コスミン・マテイ 2011
• コンスタンティン・ブデスク 2011-2016, 2016, 2017, 2019-2021
• シルヴィウ・ルング・ジュニア 2011-2017
• アンドレイ・ムレシャン 2012-2014
• ガブリエル・エナケ 2012-2016, 2019-2020
• クリスティアン・メリンテ 2012-2013
• ゲオルゲ・フローレスク 2013, 2014-2015
• ダヌツ・コマン 2013-2015
• マリアン・クリステスク 2013-2015
• アウレリアン・キツ 2014-2015
• アレクサンドル・ヨニツァ 2014-2018, 2020-2021
• クリスティアン・オロシュ 2014-2017
• デニス・アリベク 2014-2016
• ラウレンツィウ・ルス 2014-2015
• ウスマン・エンドイェ 2011-2012
• トマーシュ・オラヴェツ 2012
• シアム・ベン・ユーセフ 2012-2015
• セリム・ベン・ジェミア 2012-2013
• フワヨ・テンボ 2012-2015
• ヴラトコ・ラジッチ 2016