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MLH3

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MLH3
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MLH3(mutL homolog 3)は、ヒトではMLH3遺伝子にコードされるタンパク質である[5][6]

概要 識別子, 記号 ...
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機能

MLH3遺伝子は、MLH(MutL homolog)ファミリーに属するDNAミスマッチ修復(MMR)遺伝子である。MLH遺伝子ファミリーはDNA複製時や減数分裂期組換え後のゲノムの完全性の維持への関与が示唆されている。MLH3遺伝子にコードされるMLH3タンパク質はMLHファミリーの他のメンバーとヘテロ二量体を形成して機能する。この遺伝子の体細胞変異はマイクロサテライト不安定性英語版を示す腫瘍で高頻度でみられ、生殖細胞系列変異は遺伝性非ポリポーシス大腸癌7型(HNPCC7)と関係している。選択的スプライシングによる転写バリアントがいくつか同定されているが、全長の性質が明らかにされているのは2種類のみである[6]

減数分裂

MLH3はDNAミスマッチ修復に加えて、減数分裂時の乗換えにも関与している[7]。MLH3はMLH1とヘテロ二量体を形成し、マウス卵母細胞の減数第二分裂中期の通過に必要なようである[8]

Thumb
減数分裂時の組換えに関する現行のモデル。二本鎖切断もしくはギャップの形成によって開始され、続いて相同染色体との対合、鎖の侵入によって組換え修復過程が開始される。ギャップの修復過程では、乗換え(CO)型もしくは非乗換え(NCO)型の組換えが行われる。乗換え型の組換えはダブルホリデイジャンクション(DHJ)モデルによって行われると考えられており、右側に示されている。非乗換え型の組換えは主にSDSA(Synthesis Dependent Strand Annealing)モデルで行われると考えられており、左側に示されている。組換えの大部分はSDSA型のようである。

MLH1-MLH3ヘテロ二量体は乗換えを促進する[7]。減数分裂時の組換えは、DNA二本鎖切断によって開始されることが多い。組換え時には切断部の5'末端のDNAが切除され、この過程はresectionと呼ばれる。続いて起こるのはstrand invasionと呼ばれる過程であり、切断されていない相同染色体英語版のDNAに切断DNAのオーバーハングした3'末端が侵入し、Dループが形成される。これに続いて、乗換え(CO)型の組換えもしくは非乗換え(NCO)型の組換えをもたらす一連のイベントが生じる(en:Genetic recombinationを参照)。乗換え型の組換えをもたらす経路は、ダブルホリデイジャンクション(DHJ)中間体の形成を伴う。乗換え型組換えの完了には、ホリデイジャンクション構造の解消が必要である。

出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeでも、マウスと同様、MLH3はMLH1とヘテロ二量体を形成する。減数分裂時の乗換え型組換えには、MLH1-MLH3ヘテロ二量体の作用によるホリデイジャンクション構造の解消が必要である。MLH1-MLH3ヘテロ二量体はエンドヌクレアーゼとして作用し、超らせんを形成した二本鎖DNAに一本鎖切断を導入する[9][10]。MLH1-MLH3ヘテロ二量体はホリデイジャンクションに特異的な結合を行い、また、減数分裂時にホリデイジャンクション構造のプロセシングを担う、より大きな複合体の一部として作用している可能性がある[9]。MLH1-MLH3ヘテロ二量体(MutLγ)はExo1Sgs1英語版BLM英語版オルソログ)とともに、出芽酵母における乗換えの大部分を生み出すjoint molecule resolution pathwayを構成しており、哺乳類でも同様の機能を果たしていると推測される[11]

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相互作用

MLH3はMSH4英語版と相互作用することが示されている[12]

出典

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