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Plasma (KDE)
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Plasma(プラズマ)は、Wayland又はX Window System上で動作するデスクトップ環境である。GNOMEと並んで、多くのLinuxとUNIX利用者によって使われており、ツールキットにはQtを採用している。
KDE Software Compilation 4 (KDE SC 4) 以前のバージョンにおけるKDesktopシェル、KickerタスクバーやSuperKarambaウィジェットエンジンから、一つの統一されたワークスペースに置き換えるという、KDE SC 4へのメジャーバージョンアップに伴う大きな変更の一つであった。その他に、画面の解像度に依らないインターフェイスを導入し、どの画面の大きさや解像度であってもデスクトップの表示を理想的なものにすること、などの目的を持って設計されている。
PlasmaのアプレットはPlasmoidと呼ばれ、情報の表示を行うウィジェットや電卓、辞書のようなアプリケーションなどがある。
Plasmaの重要な機能の一つには、タスクバーのようなパネル、デスクトップアイコンやウィジェットは同じ方法で作成されるようになるため、それらをもはや区別しないということが挙げられる。
Plasmaにおいて、各コンポーネントは「データエンジン」とコンポーネントの表示を担当する部分に分けられる。これによって、与えられたデータを表示しようとする際に必要なプログラミングの労力を削減することや、データエンジンとビジュアル面のコードを独立して容易に記述できるようにすることが意図されている。KDE 4の後期にKmenuを置き換えるRaptorは、Plasmaを積極的に利用することが見込まれていたが、実装は不安定でα段階に留まり、KDE公式のメニュー置き換えとして採用されるには至らず、"devbuild"/"pre‑alpha"扱いであった。Plasmaの最新版であるPlasma 6も、Kickoff、Classic Menu、KRunnerが標準的な起動手段である[1]。
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特徴
要約
視点
- インタフェースは、Microsoft Windowsなどからの影響が見られ、デフォルトで画面下部に配置されるパネルには、タスクバー、アプリケーションランチャ、システムトレイ、ページャ(仮想デスクトップ)、システムトレイなどを備える。freedesktop.orgを通じて、GNOMEやXfceなどの他のデスクトップ環境との操作体系の互換性も確保されている。
- KDE PIMモジュールなどで各アプリケーション間の連携が優れているほか、KDEの多くのアプリケーションと共通性のある操作方法を持ち、多くの設定も一元的に管理できることから統合的な環境として利用できる。
- KDEにより提供されるアプリケーションは、GUIツールキットにQtを採用しており、PlasmaでもQtが採用されている。
KDE4について

2008年からリリースされていたバージョンで、すでに安定版(4.1.x以降)がリリースされた。最大の変更はこれまで別種のアプリケーションとして提供されていたルートウィンドウ(KDesktop)、パネル(Kicker)、ウィジェットエンジン(SuperKaramba)をPlasmaに統合したことである。これによって操作感が刷新されたほか、古いウィンドウマネージャとの互換性を高めた。ファイルマネージャには、KDE4よりKonquerorに替わりDolphinが採用された(Konquerorも利用できる)。そのほか、ハードウェアとの関係が強化され、マルチメディアフレームワークのPhononにより洗練されたマルチメディア環境が整えられた。
KDE Plasma 5について

KDE Plasma 5は、2014年7月からリリースされている第5世代のバージョンで、Qt 5とKDE Frameworks 5を採用している。また、モバイルオペレーティングシステムとしてPlasma Mobileが開発中である。
KDE Plasma 6について

→詳細は「KDE Plasma 6」を参照
KDE Plasma 6は、2024年2月からリリースされている第6世代及び現行のバージョンで、Qt 6とKDE Frameworks 6を採用している。デフォルトのディスプレイサーバにWaylandを採用しており(X11も選択可能)、High Dynamic Range(HDR)のイニシャルサポート、色覚異常補正フィルタ、フローティングパネルのデフォルトサポート、フレームレスなアプリケーション表示などルック&フィールが大きく変更された。またモバイルバージョンのアップデートや新規アプリケーション(グループウェア、旅行、スクリーンショット、チャット、YouTubeクライアントなど)の追加、検索(Plasma Search)のパフォーマンス改善のほか、削除されていたキューブエフェクト(Desktop Cube)も復活している。[2]
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機能
Plasmaは「コンテナ」と呼ばれる「他のアプレットを含むアプレット」を扱うことができる。コンテナの例にはデスクトップの背景とタスクバーを挙げられる。コンテナは画像やSVG、動画、OpenGLなど開発者が任意に構成できる。コンテナには主に画像が用いられるが、ユーザーはどのアプレットでもその機能を損なうことなくデスクトップの背景に指定することが可能。
また、アプレットはデスクトップとタスクバー(すなわち、2つの異なるコンテナ)間でドラッグして移動することが可能であり、タスクバーと分割して表示することができる。
Plasmaのウィジェットはスケーラブルであるため、どんなサイズへの変更や回転もわずかな時間で再描画できる。また、Krossスクリプティング・フレームワークが導入されるため、開発者はウィジェットをC++以外のプログラミング言語でも記述できるようになると見られている[3]。また、ウィジェットは自身のサイズを認識できるので、それに合わせた情報量を表示できる。
Plasmaは他のウィジェットもサポートする。SuperKaramba(KDE 3シリーズで使われていたウィジェットエンジン)は既にサポートされており、macOSに搭載されているDashboardや、OperaブラウザウィジェットはKDE 4の以降のリリースでサポートされることが予想されている[4]。
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バージョン履歴
要約
視点
KDE 4
- KDE 4.0 Alpha 1
- KDE 4.0 Beta 1
- KDE 4.0 Beta 2
- KDE 4.0 Beta 4
- KDE 4.0 RC2
- KDE 4.0
- KDE 4.1
- KDE 4.2
- KDE 4.3
- KDE SC 4.4
- KDE SC 4.5
- KDE SC 4.6
- KDE SC 4.7
- KDE SC 最新版
KDE Plasma 5
サポート状況についてはSchedules/Plasma 5 - KDE Community Wikiを参照。
- KDE Plasma 5
- KDE Plasma 5.16
KDE Plasma 6
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脚注
外部リンク
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