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Power Mac G4

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Power Mac G4は、1999年から2004年にかけてApple によりPower Macラインとしてデザイン、製造、販売されたパーソナルコンピュータである。

概要

PowerPC G4シリーズのマイクロプロセッサを搭載したPower Mac G4は、 Appleによって初の「パーソナルスーパーコンピュータ」として[1] 、速度は4〜20ギガフロップスに達したと発表された。これは、正式に「Mac」と短縮された最初のMac製品であり、Classic Mac OSで起動できる最後のMacである。

Power Macintosh G3 (Blue & White)で導入された横空きのエンクロージャは、増大する冷却ニーズに対応するために、進化するプロダクトデザインとして、随時変更が加えられ続けたが、Power Mac G4の5年間の生産期間全体を通じて外形は維持された。Power Mac G4とそのエンクロージャは、Power Mac G5の発表で幕を閉じた。

Graphite

要約
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「グラファイト」Power Mac G4
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「グラファイト」Power Mac G4の背面ポート類
Power Mac G4 (PCI Graphics/AGP Graphics)

最初のPower Mac G4は、1999年8月31日にサンフランシスコで開催されたSeyboldカンファレンスで発表された[2]。正式名称Power Mac G4 (AGP Graphics)[3]の400、450、500MHz構成と、Power Mac G4 (PCI Graphics)の350MHz、400MHz構成の2種類があった。通称、この第1世代のPower Mac G4は「グラファイト」と呼ばれる。これは、Power Mac G4で正式デビューしたケースの配色に由来する(グラファイトのiMac DV Special Editionより2ヶ月早く発売された)。

発表時には、最大500 MHz構成の出荷計画だったが、CPUの歩留まりが悪く、延期を余儀なくされた。それにより、Appleは各構成のプロセッサのクロック速度を50 MHz下げた(オプションを350 MHz400 MHz450 MHz)にも関わらず、価格を下げなかったため、論争が巻き起こった[4]

初期の400 MHz (後の350 MHzPCIベースの機種は、ZIFソケット[5]の使用を含む (ADBを除く)、Power Macintosh G3 (Blue & White)で使用されているものと同様のロジックボードを使用し「グラファイト」色のケースで、新しいモトローラPowerPC 7400 (G4) CPUを搭載した。

コードネーム「Sawtooth」と呼ばれる高速モデルのロジックボードは、66MHzのPCIスロットに代わってAGP 2xグラフィックスを搭載し、デザインが大幅に変更された。

Power Mac G4 (PCI Graphics)は1999年の終わりに廃止された[6]

Power Mac G4初期モデルは、標準構成でDVD-ROMドライブを搭載していた。 400450 MHzモデルは100 MBZipドライブ標準搭載(350 MHz(Sawtooth)モデルにオプション)であった。このシリーズは、100MHzのシステムバスと4つのPC100 SDRAMスロットを持ち、最大2GB(Mac OS 9では1.5GBまで利用可)のRAMを搭載することができた。Power Mac G4 (AGP Graphics) は、AirMacスロットとDVIビデオポートを初めて搭載した。UltraSCSIカードを装着すれば、128GBのUltraATAハードディスク2台と20GBのUltraSCSIハードディスク1台の合計3台のハードディスクを搭載することができた。

500MHzバージョンは、2000年2月16日に再発表され、 400および450MHzモデルも同時に出た。 DVD-RAMおよびZipドライブは、これらの450MHzおよび500MHzモデルに搭載され、400 MHzモデルではオプションだった。

Power Mac G4 (Gigabit Ethernet)

2000年7月19日にMacworld Expo New Yorkで発表された。この新しい機種には、デュアルプロセッサの450MHzおよび500MHzモデルと、ローエンドのシングルCPU 400MHzモデルがあった。また、ギガビットイーサネットを標準装備した最初のパーソナルコンピュータでもある。

このPower Mac G4のMotorola XPC107「Grackle」PCI/Memoryコントローラは、PowerPC G4が500MHz以上の速度を出すことを妨げていたため、ほとんどの人はこの改訂版をその場しのぎのリリースとみなしていた[要出典]。500MHzのデュアルCPUモデルはDVD-RAM光学ドライブを備えた。Zipドライブは全モデルでオプションであった。また、これらのモデルはApple独自のApple Display Connectorビデオポートを導入した。

Power Mac G4 (Digital Audio)

2001年1月9日にデビュー。「グラファイト」ケースのまま、ロジックボードを刷新した。モトローラは、より高速なクロック周波数を実現するために、PowerPC G4の設計に新しい7番目のパイプラインステージを追加。4番目のPCIスロット、133MHzのシステムバス、改良された4X AGPスロット、新しい「デジタルオーディオ」TripathクラスTアンプサウンドシステムなどの新機能が追加された。

466MHz、533MHz、デュアル533MHz、667MHz、733MHzの構成で提供され、後者2つには新しいPowerPC 7450プロセッサーを使用していた。RAMスロットは3つに減り、最大1.5ギガバイトのPC133 SDRAMが搭載できるようになった。

733 MHzモデルは、内蔵DVD-RドライブまたはAppleブランドのSuperDriveを搭載した最初のMacであり、残りの製品ラインは、CD-RWドライブを搭載した最初のMacとなった。

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Quicksilver

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Power Mac G4(Quicksilver)
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Power Mac G4 (Quicksilver) のケースを開けた状態

2001年7月18日に開催されたMacworld Expo New Yorkでは、Quicksilverと呼ばれる外観デザインを一新した筐体と、さまざまなスペックアップを施した新ラインがデビューした。733MHz、867MHz、800MHzのデュアル構成が用意された[7]。733MHzのモデルは、レベル3キャッシュを搭載していないのが特徴である。ミドルレンジの867MHzモデルにはSuperDriveが搭載され、UltraATA/100のハードディスクは全モデルで提供された。内蔵スピーカがアップグレードされ、Harman/Kardon製のものが採用された。

Quicksilverラインは、MacWorldのレビューで、「イジェクト」ボタンとマニュアルイジェクトピンホール、パススルーモニター電源プラグを削除したことと、基本仕様の128MB RAMはMac OS Xを実行するには不十分であるということが批判された[8]

更新されたQuicksilverマシンは、正式名称をPower Mac G4 (Quicksilver 2002)と呼ばれ、2002年1月28日に800MHz、933MHz、デュアル1GHzの構成で発表された。これは、1GHzに到達した最初のMacである。このときも、800MHzのローエンドモデルにはレベル3キャッシュが搭載されていなかった。新しいQuicksilverマシンでのグラフィックカードは、Nvidia GeForce4 Ti/MXまたはATI Radeon 7500が搭載された。また、128GB以上のハードディスクに対応するため、48bit LBAのATAコントローラを搭載したモデルもある。

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Mirrored Drive Doors/FW800

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Power Mac G4 (Mirrored Drive Doors)

「Mirrored Drive Doors」(MDD)と名付けられた新世代のPower Mac G4は、新しいXserveから派生したDDRアーキテクチャと改訂されたケースデザインを備え、2002年8月17日に発売された[9]867 MHz1 GHzまたは1.25 GHzするデュアルプロセッサ構成で発売された。 Xserveと同様に、使用されるPowerPC 7455 CPUにはDDRフロントサイドバスがない。つまり、133MHzフロントサイドバスモデルのCPUは、新しいシステムの理論上のメモリ帯域幅の最大50%しか使用できず、以前のモデルに比べて改善されない。残りの帯域はグラフィックカードとI/Oシステムで利用できた。騒音が問題化し、静音ファンを搭載した電源ユニットへ交換出来る「Power Mac G4 パワーサプライエクスチェンジプログラム」が無償の在宅自己交換サービスとして、2003年6月30日まで実施された[10][11]

Power Mac G4シリーズの最終アップデート、FW800モデルは、2003年1月28日に行われ、デュアルPowerPC 7455プロセッサ 1.42GHzを提供した。新しい機能として、内蔵FireWire 800、オプションのBluetoothAirMac Extremeがある。FW800モデルは、Mac OS 9で起動できない最初のPower Macである[12]

2003年6月23日のPower Mac G5の発売後にも、Mac OS 9マシンの需要があるため、Appleは2002年8月のPower Mac G4 (MDD)を再導入した。シングルプロセッサの1.25 GHzモデルは、2003年6月に発表された新しいPower Mac G5の発表後、同社が販売した最後のPower Mac G4であった。Power Mac G5が遅れたことから、比較的短期間だったが、低価格なこともあり良く売れた。 2004年6月27日に生産が停止され、残りは在庫処分され、このモデルの廃止により、Classic Mac OSで起動するMacの20年間が終了した。

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Power Mac G4 (Mirrored Drive Doors)のケースを開けた状態
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Power Mac G4 (MDD 2003)のケースを開けた状態
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Power Mac G4 (FW800) Dual 1.42GHzモデル専用の銅製ヒートシンク
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参照

出典

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