Raspberry Pi OS

英国のラズベリーパイ財団が開発しているDebian派生のOS ウィキペディアから

Raspberry Pi OS

Raspberry Pi OS(ラズベリー パイ オーエス)は、Raspberry Pi財団が公式にサポートしている、Raspberry Piの標準オペレーティングシステム(OS)である。

概要 開発者, OSの系統 ...
Raspberry Pi OS
Thumb
開発者 Raspberry Pi Foundation
OSの系統 Unix系及びLinux
開発状況 開発中
ソースモデル オープンソース
最新安定版 Raspberry Pi OS / 2024-11-19[1] 
対象市場 Raspberry Pi
使用できる言語 英語日本語
アップデート方式 APT
パッケージ管理 dpkg
プラットフォーム ARMi386[2]
カーネル種別 モノリシック
ユーザランド GNU
既定のUI PIXEL[3]LXDE
ライセンス FLOSS(主にGPL
ウェブサイト raspberrypi.com/software/
サポート状況
サポート中
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概説

現在Raspberry Pi上で動かすことができるOSは多数あるが、Raspberry Pi OSはRaspberry Pi財団が公式にサポートしているOSであり、Raspberry Pi用の最も標準的なOSである。現在もメンテナンスが続けられている、現行のOSである。

2013年以来、Raspberry Pi財団によってRaspberry Pi用の主要なOSとして提供されてきた [4][5]

Debianがベースになっている。当OSのバージョンの区別の方法については、Debianにはバージョン番号が存在するがRaspberry Pi OSにはバージョン番号が存在しないので、リリース日とカーネルバージョンで識別する。

Pythonがあらかじめ標準でインストールされている。

付属ソフト

ChromiumVNCGIMPnginxBlenderTesseract OCRSonic PiScratchなどを同梱している。これ以外のソフトも、Debianに対応したソフトなら、インターネットにつないだ状態でターミナル画面で「apt install」とコマンドを打ち込むだけで、簡単にインストールできる。

2019年6月20日には、「Raspberry Pi OS with desktop and recommended software」、「Raspberry Pi OS with desktop」と「Raspberry Pi OS Lite」が提供された(次の節で解説)。

さまざまなバージョン

Raspberry Pi財団が推奨するソフトウェア一式が入ったバージョンが提供されることになった。

Raspberry Pi OS with desktop

GUIのX Window Systemをはじめ、ブラウザワープロ表計算プレゼンテーションなど事務用の必要最小限のソフトウェア(オフィススイート)も同梱している。OSパッケージは4GB以上になり、8GB以上のSDが必要である。

Raspberry Pi OS Lite

軽量版つまり少ないメモリの量でインストールできる版。そのかわりGUIは使えず、コマンドラインで利用する。つまりGUIのX-Windowも最初から無いRaspberry Pi OSであり、概説で説明した「同梱ソフト」類も入っていない。コマンドには、Linux Standard Baseで参照しているコマンド[6]、Debian固有のコマンド(apt-get)、Raspberry Pi OS固有のコマンド (raspi-config)などがある[7]。これらのコマンドはDesktopでも利用できる。

Raspberry Pi OS Desktop

PCとMac向け

歴史

Raspberry Pi OSはマイク・トンプソンやピーター・グリーンによって、Debianを非公式に移植する形で、最初のバージョン「Raspbian」が開発された[8] 。最初のビルドの公開は2012年7月15日に行われた[9]。特徴やDebianからの改良点は、Raspberry Piに搭載されているARM CPU浮動小数点演算命令を高速で実行させる「hard-float[注釈 1]」の機能を足したこと、および他にもこのCPUの高機能命令群を活用することによってパフォーマンスを向上させていることである[10]

2020年5月に正式名称が「Raspbian」からRaspberry Pi OSへ変更された[11]。PCとMac向けのRaspbianの名称についても「Raspberry Pi Desktop」へと変更された。

導入方法

複数の方法がある。

  • SDをフォーマットし、直接Raspberry Pi OSのDesktop/Liteを書き込む。
  • Raspberry Pi公式で開発された「Raspberry Pi Imager」で書き込む。
  • Raspberry Pi OSインストール済microSDメモリーカード(以下、SD)を購入する。
  • NOOBSをSDにコピー[注釈 2]。Raspberry Pi OS本体が含まれている。
  • NOOBS Lite[13]をSDにコピー。Raspberry Piで起動し、インターネット経由でRaspberry Pi OSのDesktop/Liteを導入する。

関連する配布版

脚注

外部リンク

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