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TWINKLE NIGHT
TM NETWORKのEP ウィキペディアから
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『TWINKLE NIGHT』(トゥインクル・ナイト)は、日本の音楽ユニットであるTM NETWORKのミニアルバム。
1985年11月28日にEPIC・ソニーからリリース。前作『CHILDHOOD'S END』から5ヶ月後にリリースされた作品であり、作詞は小室哲哉、西門加里が担当し、作曲は小室および木根尚登、プロデューサーは小室が担当している。
レコーディングは1985年8月11日から10月13日までセディックスタジオ、マリンスタジオ、CBSソニー信濃町スタジオにて行われた。クリスマス向けのアルバムとして作られ、OVA『吸血鬼ハンターD』のサウンドトラックと並行して製作が進められた。シンセサイザーはほぼE-mu Emulator IIしか使われなかった[1]。
先行シングルとして本作収録曲のリミックスとなる「YOUR SONG ("D"Mix)」がリリースされた。
オリコンチャートでは初リリース時は最高位157位であったが、再リリース盤にて最高位2位を獲得した。
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背景
前作『CHILDHOOD'S END』リリース後、TM NETWORKは6月22日から11月3日まで、ファンイベントとなる「PARTY OF TM VISION」を11都市全13会場にて開催した。
8月25日には初のビデオ作品『VISION FESTIVAL』をリリース、9月27日から11月27日まではライブツアー「DRAGON THE FESTIVAL featuring TM NETWORK」を8都市全8公演開催した。
この時期に菊地秀行の小説『吸血鬼ハンターD』(1983年 - 2007年)のOVA版のサウンドトラック製作の依頼を受けた小室は、『吸血鬼ハンター“D”オリジナル・アニメーション・サウンド・トラック』と並行する形で本作の製作に着手する事となった[2]。しかし、同時進行で2枚のアルバムを製作する事が困難であった事から、本作はミニアルバムとして製作される事となった[2]。
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音楽性
1曲目の「YOUR SONG」では前作に続いてサンプラーが導入されており、前作で実験的に使用されていたサンプラーを本格的に導入した初の曲となった[2]。同曲の音は90%がE-mu Emulator IIによって製作されたという[2]。
2曲目の「組曲 VAMPIRE HUNTER D」に関して小室は後に「今から聴いたらすごく幼稚なメロディラインだったり、オーケストレーションとかも全然幼い」と否定的な発言を行っている[2]。
3曲目の「TWINKLE NIGHT (あるひとりのロマンティストの生誕)」はクリスマスソングであり、それを意識してベルや鉄琴の音を導入している[2]。後に山下達郎の「クリスマス・イブ」(1983年)がヒットした際に、小室は同曲のコーラスワークを聴き「ああ、これはやられたな」という感想を抱いたという[2]。
4曲目の「ELECTRIC PROPHET (電気じかけの予言者)」のサブタイトルは映画『時計じかけのオレンジ』(1971年)から引用されたものであり、TM NETWORK初期においては数少ないメッセージソングとなった。歌詞のテーマは後にtrfの『WORLD GROOVE』(1994年)に引き継がれている[2]。
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批評
- 音楽誌『シンプジャーナル』にて音楽評論家の田家秀樹は先行シングル「YOUR SONG ("D"Mix)」と共に、「1曲1曲が独立していて、曲による表現を超えた演劇的な広がりを見せていた」と音楽性に関して肯定的に評価している[3]。
チャート成績
オリコンチャートでは初回リリース時のLP盤では最高位157位、登場回数2回、売り上げ枚数0.4万枚であったが、後に再リリースされたCD盤では最高位2位、登場回数12回、売り上げ枚数は13.9万枚となり、売り上げ枚数の累計は14.3万枚となった。
収録曲
曲解説
- YOUR SONG (TWINKLE MIX)
- 5thシングル。イントロの前に小さい音量で「TWINKLE NIGHT (あるひとりのロマンティストの生誕)」のサビが入る。シングル版よりも演奏時間が短くエディットされており、("D"Mix)にあった、間奏のオーケストラヒットやクワイアによるルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの交響曲第9番ニ短調作品125の演奏部分がカットされ、エンディングがフェードアウトで終わるなどアルバムバージョンとなっている。
- この曲の歌詞は後の『CAROL ~A DAY IN A GIRL'S LIFE 1991~』の原型をなすものと考えられている。
- 組曲 VAMPIRE HUNTER D
魔物たちの夜〜Dのテーマ(登場)〜
吸血鬼リイ伯爵〜Dのテーマ(別れ)〜
約束(パートII) - TWINKLE NIGHT (あるひとりのロマンティストの生誕)
- ELECTRIC PROPHET (電気じかけの予言者)
- 初期のコンサートで必ず演奏されていた曲。ファンの間では『エレプロ』という愛称で親しまれている。ライブバージョンとは別のアレンジになっている。ライブでは宇都宮は大サビを「We are surrender」と間違えた文法で歌っているが、このスタジオ収録版では「We surrender」と正しい文法で歌っている。
- 小室は歌詞について「何年経っても古くならないように気を付けた」「21世紀ではなく22世紀の、遠くから優しく僕達を見守り、寄り添ってくれている理想のヒーローを描いた。そういう大人になりたかったのだと思う」と話している[6]。
- Bメロのみ木根が作曲し、それ以外のパートを小室が作曲した[7]。
- 2024年5月15日、満島ひかりによるカバーバージョンが「TM NETWORK TRIBUTE ALBUM -40th CELEBRATION-」に収録された。
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スタッフ・クレジット
TM Network
- 小室哲哉
- 宇都宮隆
- 木根尚登
参加ミュージシャン
スタッフ
- 小室哲哉 - プロデュース
- 小坂"yusho"洋二 - エグゼクティブ・プロデューサー
- 松村慶子 - スーパーバイザー
- 山口"Multi Killer"三平 - ディレクト
- 小池光夫 - レコーディング、ミックス(1,2曲目)
- 大森政人 - レコーディング、ミックス(3,4曲目)
- 伊藤康宏 - アシスト
- 中川幸衛 - アシスト
- 鈴木信久 - アシスト
- 渡辺茂実 - アシスト
- 宮田信吾 - アシスト
- 鈴木浩二 - アシスト
リリース履歴
1985年11月28日にEPICソニーからLPにてリリースされた。
1989年8月21日にはCDにて再リリースされた。その後2004年3月31日には完全限定生産盤のCD-BOX『WORLD HERITAGE DOUBLE-DECADE COMPLETE BOX』に紙ジャケット、24bitデジタルリマスタリング仕様で収録された。
2007年3月21日には単独で紙ジャケット、デジタルリマスタリング仕様でリリースされ[8]、2013年2月20日にはデジタルリマスタリング仕様でBlu-spec CD2にてリリースされた。
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脚注
外部リンク
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