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The Angry Video Game Nerd
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The Angry Video Game Nerd(ジ・アングリー・ビデオゲーム・ナード、通称:AVGN / The Nerd / The Angry Nintendo Nerd, エイヴィージーエヌ / ナード / アングリー・ニンテンドー・ナード)とは、米国在住の自主制作映画監督であるジェームズ・ロルフ(James D. Rolfe, 1980年7月10日 - )[2][3] の通称であり、またその動画シリーズの名称。
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概要
アングリー・ビデオゲーム・ナードは和訳すると「怒れるゲームオタク」であり、所謂「クソゲー」を題材に怒りを交えつつ紹介を行う。
この動画のシリーズは当初YouTubeから始まったものであるが、のちにScrewattack.comを通してゲームトレーラーズ上で公開されるようになり、今に至る。当初は ジ・アングリー・ニンテンドー・ナード (怒れるニンテンドーオタク)と名乗っていたが、商標名を避けるためと任天堂ハード以外のゲームも紹介するようになったために現在の名義に変更した[4] 。ただし、現在でもテーマソングの歌詞として、「He's the angry nintendo nerd(ヤツは怒れるニンテンドーオタク)」という箇所がある。
歴史
要約
視点
ロルフ自身とANN開始以前
AVGNシリーズの作者・ジェームズ・ロルフは、幼い頃からテレビゲームと映像作品に魅力を感じており、9歳の頃から自作の短編動画を撮影し始めた。この短編映画の作成は大学時代まで続き、1997年からは、個人映像製作プロジェクト「Cinemassacre」を立ち上げ、本格的に映像作家・監督の道を歩み始める。ホラー映画やコメディ動画、アニメーションなどを友人らと共に作成し続けた。
ロルフが初めて遊んだゲームはNESの魔界村である。彼自身が影響を受けた作品として、ファミコン版ゼルダの伝説と1987年のアニメTeenage Mutant Ninja Turtlesを挙げている。好きな映画はキング・コング、ゴーストバスターズ、バック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズ、スター・ウォーズエピソード4〜6、ジョーズ、夢のチョコレート工場、エド・ウッドなど。好きなテレビゲームは、ゼルダの伝説シリーズ、魂斗羅シリーズ、ロックマン2、メトロイド、ファイナルファンタジー6、スーパードンキーコング、スーパーマリオワールドなど。
ゲーム好きであったロルフに、AVGNとして転機が訪れることになったのは2004年のことである。当時彼はフィラデルフィアのUniversity of the Artsで学士を得て卒業した直後であった。
Angry Nintendo Nerd(ANN)
AVGNシリーズは2004年に『Bad NES Games』のタイトルでロルフがNintendo Entertainment System(NES)用ソフト『Castlevania II: Simon's Quest』(日本版はファミコン用ソフト『ドラキュラII 呪いの封印』)の短編レビュー動画を制作したことに始まる。のちに別の動画として、最後の作品とするつもりで彼のもっとも嫌いなゲームであったNES用ソフト『Dr. Jekyll and Mr. Hyde』(日本版はファミコン用ソフト『ジーキル博士の彷魔が刻』)のレビュー動画を作成することにした[1]。これらの動画はCinemassacre.com[4]にて製作・発行され、外部への公開はロルフ自身がまとめた4本のVHSテープセット『Cinemassacre Gold Collection』の一部「The Quickies(やっつけ仕事)」テープに収録されたのみであった。
その後、2006年4月6日にロルフの友人であるマイク・マテイがYouTube上に「JamesNintendoNerd」の名前でチャンネルを作成し前述の2本を含む最初の4エピソードの動画がアップロードされ、人気を得始めた。
2022年7月時点で、このチャンネルのチャンネル登録者は364万を突破している。
Angry Video Game Nerd(AVGN)
前述のようにAngry Nintendo NerdからAngry Video Game Nerdへと名義が変更されている。エピソードはANNから引き続きの番号でEP16からである。
活動内容はANNの頃と変わらない。
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内容
要約
視点
オープニング映像
初期の一部を除き、ほぼ必ずテーマソングとスタッフロールが挟まれる形で動画がスタートする。テーマソングはニュージャージー州のミュージシャンであるカイル・ジャスティン(Kyle Justin)により作曲[5]、歌詞はジェームズとカイルが共作したもの。歌詞の内容は主演のAVGNが過去に作中で放った罵倒や暴言をベースに構成されており、日本語に訳すと「バッファローの下痢を耳に入れたほうがマシ」「スカンクの死体をビールと一緒に流し込むほうが良い」など、過激かつ下品な歌詞となっている。歌詞の一部はNES用ソフト『Back to the Future』(日本未発売)のレビューから採られている。
初期はギターを基本とした弾き語り風のオープニング曲だったが、後にリミックスされた曲が採用されたり、ファンが弾いた同曲の動画をつなぎ合わせてオープニングソングとして代用するなど、パターンは多岐に渡る。また、オープニングの動画もそれまでのシリーズのダイジェストになっていたりと、エピソード毎に微妙に内容が異なる。最近ではゲーム画面風のアニメーションにメインテーマのチップチューン風のアレンジが当てられたものがオープニングに使用されることが多い。
オープニングソングの終わりか、その途中のどこかでマイク・マテイによる手描きのイメージイラストが挿入される。いずれもこれからレビューするゲームソフトを元にした絵になっており、それから本編がスタートする。
動画本編
本編の台詞は基本的に台本に沿っており(必要に応じてアドリブは入れる)、全て演出である。本編中では、AVGNの語りとゲームの動画やスクリーンショット、資料を交えながら解説を行ってゆく。ゲーム機にソフトを挿し電源を入れる姿やテレビの前に設置された長椅子に座ってコントローラーを持つ姿が映され、「ゲームを遊びながら感想を述べる」という形として見せることが多い。初期は淡々としたレビューの傾向が強かったが、途中で寸劇が入るようになり、着ぐるみを使った物から、割と高度な合成技術を使った手の込んだ特殊効果まで使われている。また、様々な小ネタや寸劇に加えて本人の「顔芸」も魅力の一つである。
毎回、一本ないし複数のクソゲーやゲーム機などをテーマに、そのゲームを遊びながら怒りを爆発させ、「Fuck」や「Shit」に代表される下品な暴言を吐いたりソフトを破壊したりする(稀に映画のレビューも行うが、同様に扱き下ろす)。一応はクリアを目的に遊ぶが、動画の目的は「攻略」ではないので怒りが頂点に達して即座に電源を切ったり、高難易度に詰まってしまったりなどで終了することがある。また、ゲームプレイ以外にもゲストキャラとの掛け合いやロルフ自身の激しいアクション等もある。それに加えて彼の持つ高度な構成力や映像技術も、エンターテインメント性の高い動画を生み出す一助となっている。
ゲームの紹介は一話に付き一本ではなく、複数の作品にまたがることもある。その場合は基本的に同シリーズを追った内容になったり、原作付きのゲームソフトの場合、同じ原作を採用したゲームソフトを選択してレビューする事もある。この時、一種類のゲーム機にとどまらず複数の種類のハードウェアにまたがった紹介を行うことも珍しくない。基本はエミュレータを使わずに実機でプレイし[6]、録画とタイムフレームのメモを元に細かく編集した動画を公開している。
基本的に、動画内では90年代頃までのレトロゲームのみをテーマとして扱う。ただし、ゲームシリーズの変遷を語る際など2000年代以降のゲームを話題に出すこともしばしばあり、稀にだが2000年代のゲームレビューも行う。「クソレトロゲー」ならば「種類を選ばない」のも特徴であり、当時の人でも手に取らなかったAtari JaguarやCD-iのような極めてマイナーなゲーム機のソフトまでレビューする事もあり、ほぼ全ての家庭用ゲーム機とその周辺機器、そして部屋に収まりきらないほどの多数のゲームソフトを所持している事が確認できる。クソゲーに文句を言うスタイルが主体だが、所持ソフトの中には日本語版のゲームソフト[7]等も含まれており、日本語版と英語版の違いを語るなどゲームへの造詣の深さと愛が感じられ、ネタが多いのが彼の人気の秘訣でもある。
またクソゲーに限らず、悪魔城シリーズなどの「クソがつくほど難しい名作ゲーム」をレビューすることもある。
キャラクターとしてのAVGN
動画内でのAVGNはジェームズ・ロルフではなく、「"AVGN"または“ナード”(オタク)というキャラクター」としてレビューを行っている。そのため、服装は基本的に「眼鏡」「白いシャツ」「胸ポケットにボールペン数本を挿す」という、アメリカにおけるステレオタイプなナードのイメージを踏襲したものとなっている。ただし、『バットマン』のゲームを扱った際にはバットマンのコスチュームを身に付けるなど、動画を盛り上げるために主旨に沿った扮装がしばしば行われる。その他に、演出として酒瓶からビール(ブランドは「Rolling Rock」)を飲むことも多い。
「偏屈で怒りっぽく下品」な性格はあくまでもAVGNのキャラクターとしてのものであり、動画の最後などに稀に挿入されるNGシーンでは、演者であるジェームズ・ロルフが自分自身または共演者のあまりに仰々しい罵詈雑言に耐え切れず失笑してしまう様が描かれている。「Nostalgia Critic」としてAVGNと共演企画を行ったことがあるダグ・ウォーカーは、自身のファン向けイベントでジェームズを「非常に物静かな好人物で、とても罵倒するような性格には見えなかった」と語っている。
その他の演者
オープニングソングを担当するカイル・ジャスティンは、しばしばサブキャラクター「ギターガイ」としても動画に登場する。普段はAVGNがいつも座っているソファーの裏にいるという設定であり、複数人プレイが必要なゲームを遊ぶ場合などに現れる。カイルは2009年をもってAVGNの音楽関連から退いたが、動画出演やロルフとの友人関係は継続しており、ロルフと共にMAGFest2010に出演し、ライブでAVGNテーマソングを披露した。
キャラクター物のゲームを扱った回などでは、『バットマン』の回におけるジョーカーなど、その作品のキャラクターをコスプレを用いて動画内に登場させる場合も多い。この場合の演者は、多くの場合マイク・マテイが務めている。
このように、ジェームズの友人であるマイクはオープニングイラストの作成や演者としての参加のほか、完成した動画へのアドバイザーも務めており、AVGNの動画において大きな役割を果たしている。しかし、マイクが「マイク自身として」動画に登場したことは一回もなく、115話ではAVGNがゲーム内に登場したマイクを見て「こんなやつ知らないぞ」と言うシーンがある。
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エピソード
要約
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パイロット
シーズン1
シーズン2
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シーズン19
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その他の活動
要約
視点
ゲーム
- 2013年発売 Angry Video Game Nerd Adventures (Steam版、Wii U、ニンテンドー3DS版2015年発売[9])
- 2016年発売 Angry Video Game Nerd II: ASSimilation (Steam)
- 2020年発売 Angry Video Game Nerd I & II Deluxe (SteamとNintendo Switch版、PlayStation 4、Xbox One、Epic Gamesストア版2021年発売、itch.io版2022年発売)
- 発表予定 Angry Video Game Nerd 8-bit (非ライセンスNES、Steam、Nintendo Switch、PlayStation 4、Xbox One)
日本ではSteam、Xbox One、Epic Gamesストアとitch.io版を除いてCEROなどに評価されていないため任天堂ハードとPS4は全ての作品が未発売になっている[10]。なお、Xbox One版ではIARCによって18+とレイティングされている。「Angry Video Game Nerd 8-bit」がメニュー言語は日本語に対応予定。
Cinemassacre
AVGNとしてはレトロゲームに対する批評がほとんどであるが、同名義で映画の批評も行っている。こちらも扱う範囲は広いが、怒りを交えた解説というわけでは無い。
ただし、"YOU KNOW WHAT'S BULLSHIT!?"と銘打たれたシリーズでは「肝心な時にほどける靴ひも」「ベーグル屋のチーズの量」「コンポジット端子が無いホテルのテレビ」「DVDがVHSより劣っている点」など日常にある物への怒りを訴えている。
Board James
このシリーズではボードゲームや子供用おもちゃにカテゴライズされるようなアナログゲームを紹介している。主にボードゲームの内容を紹介しつつ、それらの隠れた問題点や短所なども発表している。こちらもCinemassacre同様きつすぎる罵倒表現に関しては控えめになっている。
また、作中ではタイトルイラストを手掛けているマイク・マテイが「Mother Fucker Mike」として登場し、ちゃんとゲームをやろうとしてセッティングするジェームズを妨害したり、ヒートアップしすぎて汚い手を使うなど「悪友とやるときのボードゲームあるある」の象徴を演じている。
YOU KNOW WHAT'S BULLSHIT!?(YKWBS)
この短編では日常におけるクソな出来事などをピックアップして批評する。一方向へしか挿入できないコンセントの規格や開封が面倒なプラスチックパッケージ包装など、日常的なあるある要素を題材にしている。最近はタイトルの『BULLSHIT』の部分が『BS』に変わっている。
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脚注
外部リンク
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