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PlayStation 4
かつてソニー・コンピュータエンタテインメントが製造販売した家庭用ゲーム機 ウィキペディアから
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PlayStation 4(プレイステーション フォー、略称: PS4[7])は、ソニー・コンピュータエンタテインメント(略: SCE、現: ソニー・インタラクティブエンタテインメント (SIE))が2013年11月15日に発売した家庭用ゲーム機[8][9]。
この項目は内容が専門的であり、一般の閲覧者にはわかりにくくなっているおそれがあります。 |
2016年11月10日には4K解像度 (2160p) などに対応したハイエンドモデルとしてPlayStation 4 Pro (PS4 Pro) が発売された[10][11]。
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概要
PlayStation 3 (PS3) の次世代機である[12][注 3]。米国とカナダで2013年11月15日に発売され、発売24時間で100万台以上を販売した[14]。日本では約3か月後の2014年2月22日に発売された[15][16](「各国の発売日」も参照)。
本機のハードウェアはPS3で採用された自社開発Cellプロセッサ路線を廃止して、ソフト開発が容易な汎用のx86アーキテクチャとなり、これに伴い過去ハードのディスクソフトが遊べる後方互換機能も廃止された[17][18][注 4]。また、PS3では対応していたCDプレーヤー機能やDTCP-IP等が本機では非対応となっている。
一方で、本機はネットワーク機能が強化されており、バックグラウンドで自動ダウンロード・インストールする機能や、自分のプレイ動画を公開したりフレンド間でゲームプレイ中継を行うといった「シェア」機能や、スマートフォンやタブレットなどを利用した「リモートプレイ」機能を備えており、過去ハードのクラシックゲームもネット経由を中心に提供されるようになった。(→#機能)
また、別売りのPlayStation VRと「VR対応」と表示されたゲームソフトを用意することで、没入感のあるバーチャルリアリティ・ゲーム(VRゲーム)を楽しめるということも、これまでのPlayStationにはなかった本機の特徴のひとつである。
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沿革
要約
視点
- E3 2013に展示されたPS4の本体
- 本体が初披露された「E3 2013」でのショーケース
- 2008年
- SCEで「PlayStation 4」の開発プロジェクト始動[19]。
- 2013年
- 2月20日(東部標準時) - アメリカ・ニューヨークで行われたイベント「PlayStation Meeting 2013」にて発表された[12]。この際コントローラのデザインについては公開されていたが、本体のデザインは未公開であった[12]。
- 3月27日(太平洋標準時) - アメリカ・サンフランシスコで行われた『Game Developers Conference』にて、SCEAにより「Overview of PS4 for Developers」と題したプレゼンテーションが行われ、開発者と設計側から見たPlayStation 4の技術的な解説がされた[20]。
- 6月10日(太平洋標準時) - アメリカ・ロサンゼルスで開催されたElectronic Entertainment Expo (E3) にてSCEがプレスカンファレンスを行なった[21]。また隅井徹のデザインによる平行四辺形型のPS4本体を初披露した[22]。
- 6月11日 - SCEのプレスリリースより、PlayStation 4 Eyeの名称変更、HDD容量、AVマルチ端子の廃止などが明らかとなった(詳細は「参考文献」を参照)。さらに価格についても399米ドル、399ユーロ、349ポンドであることが発表され、同日発表されたXbox Oneの価格より米国価格で100ドル安いことが大きな衝撃をもって迎えられた[23]。またElectronic Entertainment Expo 2013にて中古ソフトの規制などは行わず、ディスク版ソフトにおけるオフラインプレイでのネット認証なし[24]、原則としてリージョンフリーであることも発表された[25]。
- 8月20日(中央ヨーロッパ時間) - ドイツ・ケルンで行われた『gamescom(GC)』にて、SCEEプレスカンファレンスが行われ、欧米での発売日などが明らかになった[26]。
- 9月9日 - 東京都内で行われた『SCEJA Press Conference 2013』にて、日本国内での価格と発売日、和製ゲームタイトルなどを発表した[27]。
- 9月19日 - 千葉県・幕張メッセで行われた『東京ゲームショウ2013』にて日本国内で初の一般お披露目となった。SCEは「TGSフォーラム2013」にて基調講演を行い、リモートプレイやスマートフォンとの連携などが発表された[28]。
- 11月15日 - 北米での販売開始[29]。
- 11月29日 - 欧州、オーストラリア、ニュージーランド、南米で発売。
- 2014年
- 2015年
- 2020年
- 2022年
- 2023年
- 12月 - ソニーストアでの販売が終了[36]。
実売台数
- 2013年
- 2014年
- 2015年
- 2016年
- 2017年
- 2018年
- 2019年
- 2022年
各国の発売日
北米での発売を皮切りに、ヨーロッパ、南米、オセアニア、アフリカ、中東、そしてアジア圏と続いた。特に香港・韓国・台湾でのアジア先行発売は大きな驚きをもって現地に受け入れられ、台湾メディアの記者には感状極まり涙を流す者も居たという[54]。中華圏を除き、日本でのPS4の発売は最も遅れてしまったため[注 5]、日本においては発売に先駆けて公開されたティーザーCMで「日本凱旋」と銘打ち、世界中のリリース・イベントをダイジェストで流すという演出が取り入れられた[55]。
2013年11月15日 | ![]() ![]() |
2013年11月29日[56] | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
2013年12月13日[57] | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
2013年12月17日[58][59] | ![]() ![]() |
2013年12月18日[60] | ![]() |
2013年12月19日[61] | ![]() |
2013年12月20日[62] | ![]() |
2014年1月6日[63] | ![]() |
2014年1月9日[64] | ![]() |
2014年1月14日[65][66][67] | ![]() ![]() |
2014年2月22日[68] | ![]() |
2015年3月20日[69][70] | ![]() |
2016年1月6日 | ![]() |
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ハードウェア
要約
視点
![]() | この節で示されている出典について、該当する記述が具体的にその文献の何ページあるいはどの章節にあるのか、特定が求められています。 |
アーキテクチャは、PlayStation 3とは異なりPCのものに近い。メインメモリの帯域幅は176 GB/秒で速く[12]、その量も8GBと潤沢なので[12][71]、ゲーム制作会社は表現力豊かなゲーム開発がより効率的に行え[12]、非常に多数の要素がゲーム世界内で同時に存在するような大規模なゲームも実現でき、また、大容量のメモリを利用してデータをあらかじめ背後で読み込んでおくことで、ゲームの場面転換などでの待ち時間が減り、前世代機よりも快適なゲーム体験を可能とする[71]。
PlayStation 4の設計にあたっては、ゲーム開発機と同じ一般的なPCの構造を踏襲しつつ、ゲーム開発者の力を活かすことが最優先とされた[72]。
特に、従来の傾向からすれば、ゲーム機としては破格の8GB(ゲーム用には5.5GB)も確保されたメモリの容量は開発者から好評であり、CPU用で256MB,GPU用で256MBしか確保されなかったPS3と比較して、非常に開発しやすい環境に変わった。メモリスワップによる動作のもたつき発生を防ぐため、PlayStation 4でも仮想メモリは使用できないような制約が掛けられている。ユニファイドメモリの採用により、GPUとCPUの取り扱うメモリ空間を共通化し高速なプログラムの開発を容易にした。
メインプロセッサには、既にPC向けに大量生産されている、AMDのx86-64アーキテクチャCPUのカスタム品が用いられている[17]。
CPUとOSはゲーム用と非ゲーム用のシステムが複数稼働しており、スリープ中でもサイドCPUがソフトウェアのアップデート等の最低限の通信を行う「レストモード」が追加。レストモード中は本体の電源ランプがオレンジ色になるが、PS4のOSの仕様上の都合から電源ケーブルを抜くことが許可されていない。また、CUH-1000系モデルとPS4 ProはS/PDIF端子を搭載する最後のソニー製ゲーム機となった。コントローラーにはShareボタンが搭載され、ゲームの模様を録画、配信などの操作を簡便に行えるSNS時代に即した新機能を搭載した[注 6]。
CPUとGPUに統一されたアドレス空間が提供され[注 7]、それぞれが相互のメモリー使用領域へ直接アクセスできる。
Supercharged PC ArchitectureコンセプトにおけるSupercharged、つまりPC仕様を超える独自強化の部分についてPlayStation 4のリードアーキテクトであるマーク・サーニーは、非常に多くの点があるが代表的なものは4つあると語っている[73]。
- CPUとGPUの間で高速にデータを転送できる機構。
- GPU内のキャッシュ・メモリーからの書き戻し回数を減らす機構。
- 演算やグラフィックス描画の処理について多階層で優先順位を付けられる調停機構。
- CPUの前処理をGPUに肩代わりさせる機能。
以上の代表的な4点は全てメインプロセッサー関係である。
CPU
CPUにはx86-64命令セットを持つ低消費電力かつ低発熱な4コア「Jaguar」を2基搭載しており[74]、各CPUはそれぞれが持つ2MBのL2キャッシュを4つのコアで共有する。各コアは命令キャッシュ32KBおよびデータキャッシュ32KBのL1キャッシュを持っており[75]、全体では512KBとなる。
JaguarはAMDの一般に出荷される製品における前世代となるBobcatからパフォーマンスを向上させたもので、ゲーム機において特に重要となる浮動小数点の演算性能についてはSIMD浮動小数点演算(浮動小数点のベクトル演算)ユニットが旧来の64ビット幅から128ビット幅となり性能の倍増が図られている。
GPU
GPUのコアはGCN(Graphics Core Next)系アーキテクチャで、搭載する18個のCU(コンピュートユニット)はそれぞれ16レーンのSIMD演算ユニットを4個持つ。動作クロックは800MHzであり、計1,152個の積和算ユニットを持つことから単精度浮動小数点の演算性能は1.84TFLOPSとなる。
PS3のRSXはDirectX 9世代の拡張アーキテクチャを採用していたが、本機では2世代進んだDirectX 11世代となる。グラフィックスパイプラインにはプリミティブの増減・出現・消失をGPU単体で行えるようになるジオメトリシェーダー、プリミティブの分割・増減・変位をプログラマブルに行えるテッセレーションステージが加えられており、命令セットや機能も多く追加された。RSXのベースとなったG70まで分かれていたピクセルシェーダーやバーテックスシェーダーは統合され、ユニファイドシェーダー構成となっている。
GPUに関してはAMDの基本設計に対しSCEが多くのカスタマイズを施している。後述するGPGPUと純粋なグラフィック処理を混在できるようなGPU制御や、それに併せたGPGPU用のタスク制御機能の拡充などが行われた。提供されるAPIはPS3やPS Vita向けに提供されているものと同様の形態となり、抽象化レイヤーのないローレベルなものとなる。これはよりパフォーマンスを追求するためであり、OpenGLなどに慣れ親しんだ開発者向けに別途オーバーヘッドの少ないラッパーAPIとそのソースコードも提供される。
GPGPU
本機ではGPUでグラフィック処理以外の汎用演算処理を行うGPGPUが特に重視されている。GPUはその特性から単純な演算の繰り返しに長けており、浮動小数点演算においては本機のGPUはCPUに対して11.5倍も高速に処理を行うことができ(FLOPS比)、物理演算などを担わせれば高い性能を発揮することができる。PS3のCellに搭載されたSPUコアもSIMD浮動小数点演算を得意としていたが、本機ではこれをGPGPUによって担わせている。
GPGPUはGPUでグラフィック処理と汎用演算の双方を行うものであるが、グラフィック描画処理を実行する中で適宜余った性能を汎用演算に振り分けるという事は難しく、そのためグラフィック処理を抑え汎用演算のために性能を余剰させなければならないこと、加えて特にNVIDIAのGPUではグラフィック処理と汎用演算で内部メモリーの扱い方が異なるため、その都度モードを切り替える必要があり双方を同時に実行できない事などが問題点だった。そこで本機ではPS3で活用されたSPURS(SPU Runtime System; 余ったSPUなどのリソースを仮想化し自律的に演算処理を行わせる仕組み)を参考に、グラフィック処理と汎用演算を効率よく同時に行うことができるようカスタマイズが施されているとされる。その例としてGPUコアからL1/L2キャッシュをバイパスし10GB/sの帯域幅で直接メインメモリーを読み書きできるようになっていること、L2キャッシュに新たにvolatileタグが設けられメインメモリーに直接書き込むデータを区別できるようにされており結果としてGPUのキャッシュメモリーをすべてグラフィック処理用に効率よく割くことができるようになっていることなどが挙げられている。これらによりGPGPUをCPUのような感覚で容易に行うことができるとされている[17]。
GPGPUを支援するものとして前述のHSAなどがあるが、このようなアーキテクチャに基づいた統一的なプログラミング言語およびAPIを利用した場合は開発が容易になる反面処理効率を高めることが難しくなることから、SCEはまず独自の最適化技術を用いた独自シェーダー (PlayStation Shader Language; PSSL) を提供する。またそれに続いてより深いレベルでのハードウェアアクセス、中期段階としてOpenGLやDirectXなどの汎用API対応および完全なハードウェアアクセスも提供していくとした上で、長期的には開発を容易にするためCPUとGPUで同じプログラミング言語を使えるようにすることが目標とされている。
オーディオDSP
オーディオDSPにAMD TrueAudio technologyが採用されている[76]。
メインメモリー
メモリ周りのアーキテクチャはPCと比べて特殊な構造になっている。メインメモリは、これまでもっぱらビデオカード用のVRAMなどに用いられてきた広帯域なGDDR5を8GB搭載する[注 8]。このメモリ拡充により、従来ソニー製ゲーム機で問題視されてきたメモリ容量の少なさは解消された。帯域幅は176GB/sであり、PS2に搭載されていたVRAMの48GB/sを超えることとなったほか、PS3に搭載されていたXDR DRAMの25.6GB/sと比較しても約7倍もの転送速度を誇る。汎用のDDR3では192ビットインターフェイスでようやく40GB/sに届くとしており、SIEはその帯域幅の広さを強調している。
開発初期は8GBではなかったものの、メーカーサイドのクリエイターの意見を反映して、コストがかかるものの8GBを実現している[78]。
本機ではCPUとGPUが統合されたAPU直結となるので用途別にメモリー接続バスを分ける必要がなく共有となった。[注 9]
メモリーは256ビットバスでAPUに接続されている[79]。 メモリーには16個の4Gビットチップ(CUH-1000シリーズ[80]、CUH-1100シリーズ[81])、または8個の8Gビットチップ(CUH-1200シリーズ[82]、CUH-2000シリーズ[83]CUH-2100シリーズ)を搭載し、帯域幅から256ビットインターフェイス、5.5GT/s の転送量を持つと見られている。
8GBあるメインメモリーのうち、ゲームが使える容量はゲーム開発者には知らせてあるものの一般には非公開である。OSや非ゲームアプリケーション動作用の「システムリザーブ領域」が有る[84]。
メインプロセッサー
メインプロセッサーにはAMD製のPS4専用にカスタマイズされたAPU(CPUとGPUを統合したシングルチップ・プロセッサー)を搭載し、CPUには64ビットのカスタム「Jaguar」2基(計8コア)、GPUには1.84テラFLOPSの単精度浮動小数点演算性能を持つRadeonのカスタム品が採用されている。TSMCの28nmプロセス生産ラインで製造されている[85]。
セカンダリープロセッサー
セカンダリープロセッサーには、メインプロセッサ用のメモリとは別に32MBのファームウェアと256MBの専用メモリが接続されており、メインプロセッサ用のファームウェアのロード、ゲームのサスペンドやレジューム、ネットワークのトラフィックコントロールをするなど、I/O制御用のサブシステムとなっている。
このセカンダリープロセッサーによりバックグラウンドでのアップロード・ダウンロード処理など、ストレージアクセスとダウンロードプロセスはすべてこのチップにより担われており、常に電源が供給され本体の電源が切られている間も常時ダウンロードを継続するとされる。このチップはメインCPUに比べて省電力であり、大きな電力を消費するメインCPUをダウンロードのためだけに待機中動作させ続ける(本体の電源を入れておく)必要がなくなっている[17]。
エンコーダー・デコーダー
PS4には動画の共有などに使用するためのハードウェア エンコーダー・デコーダーも搭載されている。これは単独で搭載されていてAPUやセカンダリープロセッサーから処理の委託を受ける[86]。
動画のエンコード・デコードのほかゲーム内の音声を再生するための圧縮音源デコード、オーディオチャットなどにも使用できる。この機能搭載によってリアルタイムのゲーム画面録画やゲームプレイリアルタイム中継等のエンコード・デコードにおいても、CPU、メインメモリー、帯域を一切使用しないと説明されている[87]。
このビデオ圧縮用のハードウェアを用いることで、PlayStation Vita (PS Vita) を用いたリモートプレイをほとんどオーバーヘッドなく行える。
ストレージ
ローカルストレージとして全モデルにハードディスクドライブを搭載していて、初期モデルは500GBである。CUH-1200BB01は1TBを搭載する。内蔵HDDはPS3同様に交換可能である[88]。
HDD格納場所は横置きにした場合の、BDドライブの上に当たる。本体を縦置きにした場合の上半分のパネルが取り外し可能になっており、そこに取り付けられている[89]。
対応ドライブは、2.5インチ、5400RPM、SATA 2インターフェイス、160GB以上の容量かつ9.5mmまでの厚さに対応[90][91]。160GB以上である理由は、セットアップ時の初期状態で92GB以上の領域をデフォルトでシステムが確保するためで、デフォルト構成のアプリケーションが使用する作業域を確保したり、ファームウェアのアップデート用のデータを格納したりするには、最低でも160GB以上の容量が必要であるためである。そのため、初期出荷モデルが標準で500GBのHDDを内蔵していても、空き容量はセットアップ時に408GB程度になっている。
USB 3.0端子による記憶領域の外部増設についてはシステムソフトバージョン4.50にてサポートされた[90]。 認識できる容量は250GB以上かつ8TBまでで、USB 3.0以上に対応した外付けストレージを利用することが出来る。外部ストレージに移動できるのはデータのみで、OSといったシステム領域は内蔵ストレージのみでしか扱えない。
内蔵HDDインターフェースであるSATA 2の最大データ転送速度は300MB/s、USB 3.0の最大データ転送速度は500MB/sで理論上は外付けのほうが高速だが、実際のゲームでの計測結果では、高速なストレージであるSSDを使用する際のロード時間短縮を内蔵HDDとの交換と外付けで比較した場合、ほぼ同じか内蔵HDD交換の方が高速化される傾向にあった[92]。PS4本体の起動や終了、スリープおよび復帰といったシステム自体の速度向上に関しては内蔵ストレージ交換のみのメリットである。後述のPS4 proに関しては、内蔵HDDインターフェースがSATA 3(最大データ転送速度600MB/s)であるため、通常型PS4以上に高速化が可能である。
オーディオ・ビジュアル
PS4 Proのみ、4K解像度 (2160p) に対応しSD出力(480iと480p)には対応していない[11]。
Blu-ray Discビデオ再生(UHD Blu-ray ディスクは非対応[11])、DVDビデオ再生に対応する[注 10]。スーパーオーディオCDの読み込みには対応せず、コンパクトディスク (CD) については読み込みは対応するものの音楽再生機能は持たない[93][17][94]。USBストレージ機器内のMP3やAACファイルの再生機能はシステム・ソフトウェア2.0で実装された。Ver.2.50ではFLACやDSEEにも対応[95]。メディアプレイヤーは後付[注 11]であり、PlayStation Store上から無料でダウンロード可能。また、DLNAにも対応しているが、nasneによる再生を除きDTCP-IPに非対応。
縦置きにした時に本体上部になる箇所には、HDMI、DTS-HDマスターオーディオ7.1、ドルビーTrueHD、Blu-ray Discの各ロゴマークが見て取れる[96][97]。製品ではDTS-HDマスターオーディオデコーダーがPS4発売時点最新の7.1が搭載される事がDTSから発表された。それに伴い本体表記のDTS-HDロゴも変更されている。PS4は同デコーダー初の搭載製品となる[97]。オブジェトベースオーディオ(Dolby AtmosとDTS:X)には、Blu-ray Discからのビットストリーム出力を除いて非対応である[98]。
発表時ではAVマルチ端子が搭載予定だった[要出典]が、後に変更されて映像出力はHDMIに統一される事となった。 このためHDMI端子を持たない機器(ハイビジョンブラウン管テレビなど)では使用できない(変換機器やセレクタを使った接続は可能だがサポート対象外になる)[99]。PS4 Proでは最低出力画質が720pのため、HDMI入力が480p、1440p以外に対応していない機器では使用できない。
システムソフトウェアバージョン4.00以降は明暗部を再現し、色幅を広範囲にするハイダイナミックレンジ(HDR)出力に全モデルが対応した)[100]。
なお、HDMIについては、ゲームを含むどんな映像データであろうと、HDCP (High-bandwidth Digital Content Protection) 規格に対応していない機器をHDMIケーブルで接続すると、PS4からの映像および音声を出力できないことがユーザーズガイドで明言されている。この仕様は出力する映像データの著作権保護が目的であるため、シェア機能で投稿可能なゲームの映像についてはHDCP認証を一時的に無効化する修正を行うことで外部機器での録画ができるようにするファームウェアのアップデートがされた[注 12]。
サポートするビデオディスク
サポートするビデオディスクを以下に列挙する[101]。
- Blu-ray Disc
- BD-ROM (BDMV)
- BD-R/RE (BDAV)
- BD-RE ver1.0は除く。ファイナライズされていないものはサポートしない。
- DVD
- DVD-ROM
- DVD-R/RW (video mode, VR mode)
- DVD+R/RW
- AVCHDおよびCPRMをサポート。
- ただし、ファイナライズされていないものはサポートしない。
以下のものはサポートしない。
仕様
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システムソフトウェア
→詳細は「PlayStation 4のシステムソフトウェア」を参照
当機のシステムソフトウェアには、"Orbis OS"と呼ばれるFreeBSD 9.0ベースのOSが用いられている[108][109][110]。
マルチタスクに対応している。つまり様々な処理を並行処理したりバックグラウンド処理することが可能なので、たとえばゲームAをプレイしている最中にゲームBをダウンロードすることもできる。また、あるゲームの序盤をプレイするのに必要最低限の部分をダウンロードした段階でプレイヤーにプレイを許し、残りの部分はプレイしている最中にバックグラウンド処理でダウンロードし続けることも自動的に行うことができる。この機能つまりPS Storeからゲームをダウンロードする際に、完全にダウンロードが終了する前からそのゲームをプレイし始めることができるインスタントプレイ機能をSIEは「PlayGo」と呼んでいる[111][注 14]。
自動的に更新データを提供する機能はもともとはPlayStation Plusのサービスであったが、PS4の場合は「スタンバイモード」により無料で自動的にダウンロードが可能[112]。
PS4はPS3同様にマルチユーザーに対応していて、一台に対して複数アカウントを設定可能で使用者を切り替えることが出来る[84]。さらにPS4ではマルチユーザーに加えて、マルチアカウントで、最大4人まで同時サインインが可能。[113]PS4がある場所に集うローカルでの対戦でPlayStation Network (PSN) アカウントを持ち寄った対戦が可能になった。
システムソフトウェアは最新のバージョンに更新しておくことが推奨されている。更新が必要な理由のほとんどはPSNのセキュリティの向上・同期のためであり、更新しない場合は本体更新のデータの取得以外でPSNの機能をほとんど利用できなくなる場合がある。設定画面でシステムソフトウェアの自動更新の項目に「✔」(チェックマーク)をつけておけば自動的に最新版に更新される。
PS4のユーザインタフェースは「PlayStation Dynamic Menu」と呼ばれている[114]。
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機能
要約
視点
コントローラ
PS4の標準コントローラーはDUALSHOCK 4。デフォルトでは有線接続してもBluetoothでコントローラーが接続。この他、PS Move用のコントローラー、PlayStation VR用ヘッドセットが接続可能。DUALSHOCK 4はPCに接続する場合は通常MicroBのUSB端子を利用した有線接続、スマートフォンに接続する場合はShareボタンとPSボタンを3秒長押ししてコントローラーをペアリング待機状態にする必要がある。ただし、前世代機であるPS3のコントローラーDUALSHOCK 3・SIXAXISは使用できない。
セカンドスクリーン
PS Vita、iPhoneやiPad、Android搭載のスマートフォンやタブレット端末に専用のソフト「PS4 Second Screen」(ピーエスフォー セカンド スクリーン)をインストールすることで、ネットワークを通じてそれらの機器を本機と連携した第二の画面として使用できる。なお、リモートプレイは「PS Remote Play」(ピーエス リモート プレイ)のインストールが必要。
ゲームのプレイ中にテレビ画面には納まらない情報を手元の機器で表示したり、フレンドがプレイ中の本機の画面を観覧する、外出時にフレンドのアクティビティを見たりPS Storeで買い物をする等のPS4外部端末としての利用等といった使用方法が挙げられている[17][115]。また、文字入力時にセカンドスクリーン端末のタッチキーボードを使用できる。ただし、セカンドスクリーンおよび第三者の企業がPS4と連動できるように開発したコンパニオンアプリはPS5ではライセンス関係の搭載が省略されたため使用不可能[116]。
特にPS Vitaとの連携は特別なものであり、システムレベルの連携が考慮されている[17]。ただし、実際に連携できた機能は「PS4 Link」アプリ上からのリモートプレイとセカンドスクリーン、ゲーム内のセーブデータのPs Plus経由の手動連携、PS Vita TV(PlayStation TV)におけるDUALSHOCK 4の接続くらいである。
スマートフォン、タブレット端末のPlayStation Appは2014年2月14日に公開され、Android 4.0以降、iOS 6以降に対応する[30]。最大16台までのスマートフォン、タブレット端末をPS4に登録可能になっている。
リモートプレイ
本機は、スマートフォン(AndroidスマホやiPhone)・タブレット(AndroidタブレットやiPad)・PS Vitaなどの画面に本体の映像を転送しかつ本体をコントロールできる「リモートプレイ」機能を備えている。ローカルネットワーク(LAN)内だけでなく、外出先でもWifi接続、またはモバイルデータ通信状態にしていればリモートプレイが可能とされている。(PS VitaではWi-Fi接続が必須とされ、モバイルデータ通信時は接続できない仕様となっている。)
対応端末はPS Vita(Vita側要システムソフトウェア3.00以上)とPS Vita TV(PS4側要システムソフトウェア1.70以上、Vita TV側要システムソフトウェア3.15以上)、Androidスマートフォンやタブレット (Android 5.0以降)、iPhoneやiPad等のiOSデバイス(iOS 12.1以降)[117]、Windows PCやMacintosh[118]。
スマホやタブレットの場合、操作には画面上に表示される仮想ボタンやスティックを使用する。DUALSHOCK 4とBluetooth接続して使用することも可能である。
PS Vitaでリモートプレイをする場合、PS Vitaに存在しないL2/R2、L3/R3ボタンは、前面や背面タッチパッドで代用するなどのカスタマイズも可能なようにPS Vitaのクライアントを開発している[119][120]。
ストリーミング映像の解像度は、PS4本体およびクライアント機器によって異なり、360p/540p/720p(PS4 Pro本体とAndroid/iOS端末、Windows PC、Macの接続時のみ出力可能)に対応する。 フレームレートは、すべてのクライアント機器で「標準」「高」から選択できるが、「高」選択時はゲームプレイの録画機能が一時停止される。安定したストリーミングを行うためには、ネットワーク品質に合わせて設定する必要がある。PS4 Proのみ1080pも指定可能。
なおPS4のリモートプレイ機能は、PS3のリモートプレイよりも性能が良くなっている。PS3ではリモートプレイ用に転送する映像をCPUで変換する必要などがあり、個別のゲームソフトごとにリモートプレイに対応するため特別な実装を行うなど困難を伴うものであったが、本機ではこの処理をシステム側で対応するようになり、操作ボタン配置の相違などを考慮するだけで対応できるようになった。またPS3では本体のリモートプレイと本体の映像出力を同時に行えなかったが、本機では同じ画面を同時に出力するミラーリングや、それぞれに個別の画面を出力することなどが可能となっているとされている[121]。リモートプレイへの切替は、PS3の時のように予めリモートプレイモードに切り替えるものではなく、何時でも切り替えられるものになっている[119]。カメラ対応など物理的な理由によるもの等を除いて、ほとんどのPS4専用ソフトをリモートプレイで楽しめる[122]。
カスタムサウンドトラック
ゲーム中にバックグラウンドで好きな曲を再生することができる「カスタムサウンドトラック」機能は、PS3ではソフト側で対応しているタイトルのみだったが、PS4ではUSBストレージ機器の曲が本体側で対応している[123]。なお、対応していたSony Entertainment Networkの有料サービスである「Music Unlimited」は2015年3月で終了し後継サービスのSpotifyによる「PlayStation Music」へと移行した(日本では2016年9月29日よりサービス開始)[124]。
シェア
本機は新たに「シェア」機能を搭載している。ゲーム内容は常時録画され、コントローラに新たに設けられた「SHAREボタン」を押すことによって現在進行中のゲーム動画をインターネット上に配信すること(実況プレイ)や、録画されたゲーム動画やスクリーンショットを切り出して共有できるようになっている。
フレンド間や他のプレーヤーでゲームプレイ中継が行えるようになり、コメントをリアルタイムで受け取ることも可能である。「セカンドスクリーン」機能によってフレンド側の観戦はPS Vitaに限らずスマートフォン・タブレットにも対応する。
ただし、このシェア機能に対しては、ゲーム側の設定により、ネタバレに繋がる等のシーンを公開禁止にしたり、ゲーム中の音声をオフにしたりといった制限を加えられるようになっている[125][注 15]。
- 利用できるオンラインサービス[127]
ブロードキャスト(配信)は視聴者が観戦するだけではなく、何かしらの「アクション」を起こして、そのゲームをプレイしている人に介入できる仕組みも用意されている。
このシェアプレイはフレンドであることが前提条件である。
フレンド
元々PSNが持っているフレンド登録機能だが、本機ではソーシャル・ネットワーキング・サービス (SNS) との連携が行われ、実名をより積極的に利用する方針となっている。SNSから取り込まれたフレンドには実名を表示するといったことが可能となった[119]。
PSNのIDに対して既に登録されている実名の他に、プロファイル写真も登録可能になった[114]。フレンドの間で「実名リクエスト」を行い、双方で合意が取れればそのID間では実名とプロファイル写真が公開される。つまり、フレンドには匿名フレンドと実名フレンドの2種類が存在することになる。これはシステム上でもゲーム上でも同じ扱いになる[114]。なので実際の友人の場合には、実名フレンド化するとIDの識別が早い効果がある。
登録最大数が従来の100人から2000人に拡張される[114]。
クラウドゲーム
→詳細は「PlayStation Now」を参照
互換とは異なるが、一方でクラウド型ゲームサービスを提供するGaikaiを買収(子会社化)しており、同社の技術を用いて、まずはPS3タイトルをPS4でのストリーミングで遊べるサービスを提供し、その後に長期的な目標として全てのプレイステーションコンテンツを提供することが予告された[131]。またPlayStation Storeからゲームをダウンロードする前にストリーミングで試遊するサービスなども同様に2014年に提供とされた。
2014年1月7日にラスベガスで開催されたCESで前述のGaikaiによるクラウド型ゲームサービスが、PlayStation Nowという名称で正式発表された[38]。PS3とPS2のゲームに対応する。2014年夏に北米でオープンベータテストが開始され、日本でも2015年9月からβサービスの提供が開始された。150タイトル以上が配信されている。2022年にはPlayStation NowはPlayStation Plus(プレミアム)に統合。
Webブラウザー
World Wide Webを閲覧可能なウェブブラウザを標準搭載している。WebKitをベースにしていて[90]、Flashには対応していない[132]。HTML5に対応しており、HTML5のページであれば動画が埋め込まれたページでも表示可能である[94]。
システム言語
各国のPlayStation 4では、本体の表示言語をチェコ語・ドイツ語・英語・スペイン語・フランス語・インドネシア語・イタリア語・ハンガリー語・オランダ語・ノルウェー語・ポルトガル語・ロシア語・ルーマニア語・フィンランド語・ポーランド語・スウェーデン語・ベトナム語・トルコ語・ウクライナ語・アラビア語・ギリシャ語・日本語・韓国語・タイ語・中国語に変更することが可能。
いつも使うPS4
PS4ではユーザーの持つダウンロード版ゲームコンテンツの扱いが変更されている。「いつも使うPS4」としてPSNアカウントにPS4を登録すると、そのPS4の主利用者(プライマリーユーザー)としてPSNアカウントに機器登録される。その場合いくつかの特権がそのPS4に対して認められる[133]。この機能はダウンロード版作品をオフライン環境下で使えるようにするDRM認証などの役割を果たす。
以下に、「いつも使うPS4」登録したPS4を持っているユーザーの立場から見たダウンロード版ゲームの扱いを示す。
- それぞれのPS4のプライマリーユーザーが持つDL版ゲームは、使用時にプライマリーユーザー本人のサインインは不要。使用は既にインストール済みのゲーム限定となる。他人が勝手にダウンロードする事は出来ない。
- 同時にサインイン可能なPS4の台数は「いつも使うPS4」以外には1台のみなので、他のPS4にサインインした場合は、用が済んだ時にサインアウトした方が良い。
- 「いつも使うPS4」として登録できるのはPSNアカウントに対して1台のみであり、その登録解除はその設定を行った「いつも使うPS4」自身でしか出来ない。
- PS3、PSP、PSP go、PSVita、PSVita TVでは「機器認証」によってこれとほぼ同義のDRM認証を行う。PS4以降と異なりある程度の台数の同時認証が許容され、認証解除はペナルティなく該当するPS3/PSVitaなどの本体があればいつでも可能であるが、購入したビデオコンテンツの使いまわしに関してのみ90日に三回までの認証制限がある[134]。
- PS5では「いつも使うPS4」と同義の「コンテンツ共有とオフラインプレイ」と呼ばれる機能が設定内に存在する。
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バリエーション
要約
視点
PS4ではPS3が搭載されているHDDは引き継いでおり、また発売時期や地域によって様々な機能の差異が存在している。
初期型
のちに発売された薄型モデルに対して、日本国外では「PlayStation 4 Fat」と呼ばれることがある[135]。
CUH-1000系

希望小売価格は39,980円(税別)。PS2初期モデル(SCPH-30000 - SCPH-55000)に搭載されていたベイ(HDDカバー)、PS3初期モデルに搭載されていたタッチセンサー方式の電源スイッチ、ディスクイジェクトスイッチが復活。また、スロットローディング方式も復活している。また、PS1、PS2、PS3機能に非対応、CUH-1000シリーズ、CUH-1100シリーズは、部品在庫の枯渇により2020年12月25日(金)をもってアフターサービスの受付を終了した。
CUH-1200系
希望小売価格は39,980円。2015年10月1日より34,980円に改定。CUH-1100との違いは、CUH-1100から8%の消費電力低減と10%の軽量化をし、HDDカバー表面は本体と同様のシボ加工にマイナーチェンジされた[136][137]。CUH-1000系の電源スイッチ、ディスクイジェクトスイッチはタッチセンサーだったが、この世代より物理的ボタンに変更となった。CUH-1200シリーズは 2022年1月31日(月)をもって部品在庫の枯渇によりアフターサービスの受付を終了した。
薄型モデル

薄型モデルにはCUH-2000系があり、それぞれ「CUH-2000」「CUH-2100」「CUH-2200」が存在する。
従来モデルより小型薄型化した「CUH-2000」は日本では発売当初「新型」と呼ばれた[139][140]。日本国外では「PlayStation 4 Slim」と呼ばれることがある[135]。
CUH-2000の希望小売価格は29,980円(税別)[141]。小型・軽量化の低価格モデル。主な変更点は筐体デザインの変更、USB 3.0 ×2からUSB 3.1 Gen.1 ×2に変更、IEEE 802.11ac及びBluetooth 4.0の対応、光デジタル端子の削除等。また、CUH-1200系までは電源ランプが本体上面の中央部分を横断するライン状だったが、この世代より電源ボタン部分に内蔵した小型のランプに変更となった。
PlayStation 4 Pro
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PlayStation 4 ProにはCUH-7000系があり、それぞれ「CUH-7000」「CUH-7100」「CUH-7200」が存在する。
CUH-7000の発売当初の希望小売価格は44,980円(税別)[10]、2018年10月より39,980円。PSプラットフォームとしては初めてのハイエンドモデル(新たな世代のコンソールではなく、専用ゲームはない)[11][142]。モデルチェンジサイクルの新しい提案とされる[1]。
基本的な仕様はCUH-2000系に準ずるが、CUH-7000ではハードスペックがフルHDから4K仕様に強化されている。これにより、アップコンバート適用中のBD再生画質はソニー製を含めて市場に出回っている高級BDプレーヤーをも上回るほどに向上。「PS4 Pro Enhanced」と表記されたゲームソフトをプレイする場合は一部の映像表現が通常版PS4よりも強化されるが、解像度が全ての作品においてネイティブ2160pに強化されるわけではなく、テクスチャの解像度に関しても飛躍的なアップコンバートは行われない。CUH-2000系で廃止となったライン状の電源ランプは、横置き時の本体前面の下側スリットが光る形での搭載となっている。
一方、画面出力画質は480iと480pに非対応となり、新たに2160pが追加。最低の画面出力画質が720pとなり、D2映像ケーブルより前の画質しか出力できない規格のテレビとのHDMI接続が不可能となった。
- ゲームの疑似4K描画またはアップスケール[143]
- 基本的にフル4K描画は行わない。PS4 Pro対応アプリケーションでは、2560×1440ピクセルや2840×1600ピクセルなどといったフルHDを超える適当な解像度でレンダリングしこれを4K解像度にアップスケールして出力。既存のPS4対応アプリケーションでは、単純に4K解像度にアップスケールして出力。テクスチャとレンダリングの強化が基本であり、3Dモデルそのもののポリゴン数が増えるわけではない。
- 4K Blu-ray/UHD Blu-rayには非対応。これはPS4の映像デコーダーチップがh265に対応していないためである。[1]
- HDMI 2.0bに対応、USBが1基追加、光デジタル端子据え置き、Serial ATA 3対応[1]。
- 4K対応ストリーミングビデオ対応(ただし、PS4の仕様上ドルビーアトモスのストリーミング再生は非対応でLPCM 7.1chまで)
- CPU 1.6GHzから2.1GHzへ拡張
- GPU 1.84TFLOPSから4.20TFLOPSへ拡張、CU(コンピュートユニット)18基から36基へ拡張
- メインメモリ GDDR5 帯域が176GB/secから218GB/secへ拡張
- サブメモリ DDR3 256MBから1GBへ拡張
- リモートプレイの1080p対応(PS4 Pro系ではない既存機種では、通信速度のスペックの都合から720pまでの対応だった。)
- 2017年3月9日配信のシステムソフトウェアVer.4.50で、PS4 Pro対応アップデートをしていない従来のPS4用ソフトでもフレームレートの向上やロード時間の短縮といった恩恵が得られる「ブーストモード」が追加された[146]。2018年3月8日配信のシステムソフトウェアVer.5.50では、4K解像度対応のソフトの一部がフルHD等の4K未満の解像度のテレビに出力する際に画質が向上する「スーパーサンプリングモード」が追加された[147]。
CUH-7100では重量が約3.3 kgから約3.2 kgに軽量化した。
CUH-7200では消費電力が最大310 Wから最大300 Wに減少した。
互換機
- PlayStation 5(CFI-1000A01)とDualSenseのコントローラ
ソニー・インタラクティブエンタテインメントが2020年に発売した家庭用ゲーム機PlayStation 5は本機と互換性を持つ。
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周辺機器
要約
視点
PlayStation 5で使用することも可能で、一部の非対応品を除きほとんどが対応している。
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ソフトウェア
要約
視点
ゲームソフト
→ゲームタイトルについては「PlayStation 4のゲームタイトル一覧」を参照
ゲームソフト再生においては、地域判定せずにリージョンフリーの扱いをしている[155]が、公式サイトのFAQによれば、各ソフトウェア会社の判断でリージョンロックがかけられる場合があることが示唆されているが、実際にかけられた例はない[156]。
また本機ではインディーゲームタイトルもPlayStation Storeで流通している。インディーゲームのデベロッパーはパブリッシャーとして扱われ、大手パブリッシャーと同等の扱いである[157]。発売日の自由、プロモーション、オープンドア・ポリシー、審査の簡略、の4つがPS4におけるインディーゲームにおける方針となる。
なお本機においてはPS4用ソフトだけではなく、PS1やPS2のソフトの一部は「PlayStation Plus (プレミアム)」、PS3ソフトの一部はクラウドゲーミング技術による実装の「PlayStation Now」などで遊ぶことができる[38]。
ディスクケースはPS3のブルーレイディスク式のジャケットから変更され、ディスクケースの両面において全面的に用紙を挟めるようになった。
PS4のソフトには容量制限が存在し、50GBを超えるソフト(ROM一枚分)を作ることは出来ない。このため、一部ソフトでは、追加コンテンツ機能を利用し、追加コンテンツにゲームのデータを格納することで容量制限を回避する策が取られたことがある[158][159]。また、レッドデッドリデンプション2などのように複数ディスクによるデータインストールを強制する作品も存在。
中古ディスクの扱い
PS4では中古ディスクも制限なく起動する。PS4の発表前、海外では「次世代PlayStationでは中古ソフトが制限される」という噂が流布していた[160]。これはXBOX ONEの、2013年6月当初のゲームのオンライン認証に関するDRM方針の発表が発端となった。また、ソニーが取得していた特許[注 24]によって本機がアクティベーション対応になり、「中古ソフトでのプレイ」や「ソフトの貸し借りによるプレイ」が不可になるのではないかとも指摘されていた[161][162]。これについて2013年2月にSCEワールドワイドスタジオの吉田修平プレジデントは「『ゲームのディスクを買って、他の人が持っているPS4で動かせるのか』と聞かれれば、「動きます」と答えた[163]。しかしDRMによる中古ソフト制限の噂は止まず、PS4で中古ソフトの制限を行わないことを求めて吉田をはじめとするSCEやゲーム業界関係者のTwitterアカウントに対しメッセージを送る運動がインターネットフォーラムのNeoGAFで提起され、実行に移された[164]。
2013年6月のE3におけるSCEのプレスカンファレンスでは、中古ソフトの制限がPS4では行われないと改めて発表され、会場の聴衆から大歓声が起こった。また、SCEは中古ゲームの説明ビデオと称する動画[165]をインターネット上で公開した。吉田によれば、中古ソフトの扱いについて以前からPS3と同じ方針であり、中古ソフトに関するポリシーにも余り迷いは無かったが、大事になってしまったので、冗談半分ながら急遽説明ビデオを作成したという[166]。
ただし、近年のコール・オブ・デューティシリーズ(MWII以降)などのように、ディスク内にゲームデータを一切封入していない場合や[167]、ファイナルファンタジーXIVのようなオンラインが前提のゲームでは、事実上オンライン認証がなければディスク版でもプレイ不可能となるケースもある。また、PS4に内蔵された内蔵コイン電池はトロフィーの不正取得の検知や現在時刻同期に使用されているが、2021年のOSまでは内蔵電池が切れるとインターネットに接続しない場合、ほぼすべてのゲーム・アプリケーションが一切起動できなくなる問題があった[168]。
配信アプリ
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キャッチコピー
初期不良
初期出荷台数の0.4%以下で「Blue Light of Death」と呼ばれる症状など、初期不良と推測されるトラブルの発生が報告された[180][181]。
脚注
参考文献
外部リンク
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