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VideoStudio
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VideoStudio(ビデオスタジオ)はコーレル株式会社(Corel)が販売している映像編集・スライドショー作成を目的としたノンリニア編集ソフトウェア。略称はビデスタ、VS (ブイエス)、CVS 、UVS など。
概要
様々な動画、画像、音声ファイルに対応し、テキスト、エフェクト、トランジションなど様々な編集を経てDVD・Blu-ray オーサリングを行ったり、様々な動画ファイルへ保存したり、YouTubeにアップロードすることが可能である。スマートプロキシ機能により、ハイビジョン以上サイズの動画を編集する際のPC負荷を軽減したり低スペックPCでも編集ができる他、スマートレンダリング機能で再レンダリングを最小限に押さえて出力時の画質低下や高速化を行うことができる。
2000年~2014年までBCNランキングで一位を獲得していた[1]が、世界的なソフトウェアコーナー縮小[2]とパソコンのDVDドライブ廃止、ダウンロード版の普及[3]や公式サイトでの販売はランキングに反映されづらい。
2006年まで上位モデルとしてMediaStudio Proが発売されていた。2023年現在は、より詳細な編集ができるソフトとして、上位モデルにPinnacle Studioがある。(プロジェクトファイルの互換性はない)
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主な機能
- 取り込み
- カメラ:DVカメラからの録画、HDDカメラからのデータ転送。360度カメラ、4K映像、3D映像にも対応。
- デジタルメディアの取り込み:著作権保護のかかっていないDVDからMPEG2を作成。
- ストップモーション:Webカメラや一眼レフを利用し、スペースキーを押下または一定時間で連続撮影できる。オニオンスキン機能搭載。[4]。
- Multicam Capture Lite:PC画面とWebカメラを同時録画できる。プレイ動画作成に使える。
- 編集関連
- 3ステップ:初心者にもわかりやすく、操作画面が動画編集の3ステップ「(PCへ)取り込み」「編集」「完了(出力)」で切り替えられる。
- オーバーレイ:動画や画像、テキストを同時に50個以上表示できる。
- クロップモード:オーバーレイトラックの動画を任意の四角サイズにかんたんに切り取れる。
- 基本モーション:フェードイン・アウト、左右上下からの移動などの簡易アニメーションをワンクリックで適用。
- 高度なモーション:任意の位置Aから位置Bへの移動、イージーイーズイン設定、三次元(XYZ)での回転、透明度、影などをキーフレーム操作。
- トランジション:2つのクリップの間に切替効果を適用。同じオーバーレイトラックでクリップをドラッグして重ねるとランダムで適用される。(環境設定で指定可能)
- ペインティングクリエイター:映像や静止画の上に文字や絵を描く機能。描いている様子を動画として合成できる。ペンタブレット対応。
- スマートプロキシ:ハイビジョンサイズ以上の動画の編集時、PC負荷を軽減させるための作業用中間ファイル。完成時の画質には影響しない。Ver.2022以降ProRes対応。
- マルチカム編集:複数台のカメラで同時に撮影した際の編集に使う。音などで同期させ、1カメ、2カメを切り替える感覚で映像を選択できる。
- 速度調整:動画の速度を1%~1000%以上で早めたり遅くすることができる。200%(2倍)まで音程が維持される。
- テキストを載せたり、映像効果(エフェクト・トランジション)や色調整なども対応。
- 合成関連
- 静止画や動画を利用しマスキングを行ったり、クロマキーなどもできる。
- 分割画面:漫画の枠のようなフレームに動画や画像をはめ込む機能。Ultimate版では形を自作することが可能。
- 透過MOV:オーバーレイにテキストやクリップがある状態で動画を出力すると、合成用素材を作成できる。
- オーディオ関連
- オーディオトラック:音声専用トラックが8つあり、同時に流すことができる。
- サウンドミキサー:各クリップの音量をキーフレームで設定できる。また、左右に音を寄らせることができる。
- 音のクロスフェード:タイムライン上の音声クリップをマウスでドラッグして重ねると曲の切り替えをフェードアウト、フェードインできる
- ScoreFitter(スコアフィッター):ジャンル、種類、時間などを設定すると、指定した時間できれいに終わるBGMを生成できる。(Ver.X8以降)
- 5.1chサラウンド:5.1chの動画に対応している。プロジェクト設定でAVCHDなどは5.1chを選ぶことができ、サウンドミキサーで音の位置を変更して疑似5.1chを作成できる。
- 出力関連
- MPEG2、MPEG4、H.264、MOV、AVIなどの動画、WAVなどの音声、JPEGやGIFなどの画像に出力に対応。H.265は一定の条件で対応。
- DVD-Video、AVCHD DVDの作成。プラグイン導入でBlu-ray(BDMV)の作成が可能
- Youtube、Vimeoへの出力が可能
- iPhoneなどのモバイル機器、PS3などのゲーム機への出力
- Nvidia Cuda、Intel および AMD DirectX ビデオ アクセラレーション対応
- スマートレンダリング:カット編集時、素材と同形式で出力する場合、接合部分など変換が必要な箇所のみ再エンコードする機能。Ver.11Plus以降はAVCHD形式対応。
- MPEGオプティマイザ:MPEG2,MPEG4で編集を行い、同形式でエンコードする際のスマートレンダリング使用率(変換される割合)を視覚化する機能。
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各グレード
要約
視点
現在、VideoStudioは3種類の同時発売となっている。 機能と価格が違い、目的に応じて購入することができる。
VideoStudio Pro
標準モデル。360度映像の編集や、広角レンズ補正機能も搭載。マルチカム編集は同時に4台まで可能。オーサリング機能は標準のほかにCorel MyDVDも搭載。
VideoStudio Ultimate
上位モデル。映像制作に便利な機能が多数追加されており、そのエフェクト、文字機能、手振れ補正プラグインなどは、計算すると1100ドル以上の価値があるとしている[5]。
- VideoStudio本体
- (2022)顔のインデックス作成
- (2019)カラーグレーディング
- (2019)シームレストランジション
- (2018)分割画面テンプレートクリエーター
- (2018)3Dタイトルエディター
- (X10)マスククリエーター
- (X9)MXFの読み込み
- (X9)マルチカムエディタのトラック増(4→6)
- 他社プラグイン
- (X4)proDAD Mercalli SE(手ぶれ補正フィルター)
- (X5)proDAD RotoPen(マップウォーキング)
- (X5)proDAD VitaScene(ビデオフィルタ70種類、トランジション80種追加)
- (X5)NewBllueフィルター(10カテゴリー、83種類追加)
- (X6)proDAD Handscript(筆記体の手書きアニメーション)
- (X6)Newblue FX Color Fast(高性能色調補正フィルター)
- (X8)NewBlueFX Essentials IV(銀残し(ブリーチバイパス)やタイムクロック表示、赤外線カメラのようなナイトショットやムービーの任意の部分を拡大する虫眼鏡)
- (X9)NewBlue VideoEssentials VII(カラーや範囲対象でのモザイク機能やコントラストや色味が総合的に調整できるVideoTuneup Plusなど10種類のフィルタセット)
- (X10)proDAD Adorage Volume 9(雪や炎、蛍のようなパーティクルもある、300以上の粒子、オブジェクト効果トランジションやフィルター)
- (X10)NewBlue Titler Pro 5 (フィルター加工した2D、3D タイトルの作成)
- VideoStudio 8~12では、通常版を発売してから約半年後に、Blu-rayライティング機能などの付加機能を搭載した上位版として「VideoStudio Plus」を発売していた。
- VideoStudio X3~X9では、通常版を「Pro」、上位版を「Ultimate」と名前を変更し、同時発売している。
- VideoStudio X10以降は、さらに機能を絞り名前から「Pro」を削ったものと、Blu-rayプラグインや画像加工ソフトPaint Shop Pro、WinDVDが同梱されたSuiteの4種類展開となる。
- VideoSutdio 2020ではSuiteが廃止された。
- 次のプラグインは2022年現在は搭載されていない。
- Boris Graffiti5(X4~X5)
- Boris Graffiti6(X6~X8)
- Boris Graffiti7(X9)
- Boris Title Studio(X10~2020)
歴史
元々、台湾に本社を置くユーリードが開発・販売を行っていた。日本の販社はバージョン3までは住友金属工業株式会社が行い、バージョン4より「Ulead VideoStudio(UVS)」として各店舗などで販売していた。
2007年にコーレルに買収された後はコーレル株式会社の開発、販売となる。(2012〜2014年の間のみ、日本での販売、サポートをイーフロンティアが行い、バージョンX8にて再びコーレルとなった。)
2019年11月以降、ソースネクストが日本でのコンシューマ向け独占販売権を取得し、量販店などでの販売、サポートを行っている。企業や学校などの法人向け・ライセンスなどはコーレル株式会社が継続して行っている。
バージョン遍歴
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マニュアル
マニュアルは電子化とヘルプシステムが主になってきている。また、オンライン動画でのチュートリアルもある。
- 12ではモノクロで100ページ程度のマニュアルが付属。
- X3では40P前後のクイックリファレンスが付属。
- X4〜X7は200ページ超のカラーマニュアルが同梱。
- X8では48ページ程度の「オリジナルハンドブック」が同梱。
- X9では56ページ程度の「オリジナルハンドブック」が同梱。
- X10では56ページ程度の「フルカラーハンドブック」が同梱。
- 2020では298ページのガイドブックのPDFがダウンロードできる。
Blu-rayオーサリング
ソフトウェア上でBDMVのBlu-rayライティングプラグイン(約900円)を購入でき、VideoStudioと付属のMyDVDでBlu-rayのオーサリングが可能になる。Blu-ray7.5GB、25GB、50GB、100GB、128GBに対応。
- Ver.12Plusで初搭載、Ver.X3以降はProにも搭載されるようになる。
- Ver.X7までは標準搭載だったが、Ver.X8で「BD pack」のダウンロードが必要になった。
- X9以降はVideoStudioの画面上から購入する必要がある。(約900円。為替により変動)
- X10~2019のSuite版にはBlu-rayのプラグインがあらかじめ同梱されていた。
連携できるソフトウェア
同社発売のソフトと連携させることによりVideoStudioの機能を拡張することが可能である。
- Paint Shop Pro
- 写真加工ソフトウェア。レイヤーを保持できる独自形式「psp image」ファイルをVideoStudioで読み込むと、各オーバーレイトラックにレイヤーを振り分ける事が可能で、より正確な静止画のレイアウトができる。(VideoStudio X5以降)
- MotionStudio 3D
- かつて発売されていた3Dのタイトル、オブジェクトの作成ソフトウェア。パーティクル、花火のような効果を加えることも可能。透過AVIで出力するか、プロジェクトファイルをそのままVideoStudioに入力できる(プロジェクトファイルの読み込み対応はX4以降)
Ultimate版に、3Dタイトルの機能として一部が移植されている。
- PhotoImpact
- かつて発売されていた写真加工ソフトウェア。VideoStudioのDVDのメニュー画面を作成でき、メニューバリエーションを増やすことが可能であった。(対応バージョンはVideoStudio12まで)
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脚注
関連項目
関連書籍
外部リンク
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