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WolfSSL

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wolfSSL日本語: ウルフエスエスエル) は組込みシステム開発者の使用に向けた小型で移植性の高い組み込みSSL/TLSライブラリである。TLS (SSL 3.0, TLS 1.0, 1.1, 1.2, 1.3, DTLS 1.0, 1.2, 1.3)のオープンソース実装でC言語で書かれている。SSL/TLSクライアントライブラリとサーバライブラリが含まれ、SSLTLSで定義される各種APIほかをサポートする。またOpenSSLで主に利用されている関数と互換[2]のインタフェースを実現している。

概要 開発元, 初版 ...

wolfSSL/CyaSSLの前身であるyaSSLは、組み込み環境やリソースの限られたリアルタイムOS向けのC++で書かれたSSLライブラリである。

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プラットフォーム

wolfSSLは、Win32/64LinuxmacOSSolarisThreadxVxWorksFreeBSDNetBSDOpenBSD組み込みLinuxYocto ProjectOpenEmbeddedMicrosoft Windows Embedded CEHaikuOpenWrtiPhoneAndroidNintendo Wii およびDevKitProを通じてGamecubeQNXMontaVistaTRONITRON、µITRON、NonStopOpenCL、 MicriumのMicroC/OS-IIFreeRTOSSafeRTOSフリースケールMQXNucleus、TinyOS、TI-RTOS、HP-UX、uTasker、uT-kernelINtimembedRIOTCMSIS-RTOSFROSTEDGreen Hills INTEGRITYKeil RTXTOPPERSPetaLinuxApache MynewtPikeOS、およびembOSにおいて利用可能である。

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歴史

CyaSSLの始まりは2004年に遡る。2004年当時、OpenSSLがSSLライブラリとして利用可能であったが、そのライセンスはOpenSSL License および SSLeay licenseでのデュアルライセンス[3]という独特のものであった。yaSSLは、商用ライセンスとGPLでのデュアルライセンスにおいて利用可能なOpenSSLの代替として開発された[4]。yaSSLはより洗練されたAPI、商用開発におけるサポート、OpenSSLとの完全な互換性を提供した[2]。yaSSLは始めMySQL[5]で利用された。この結果、yaSSLはMySQLへの組込みを通して数百万単位の極めて広い普及を実現した。

現在、wolfSSLはオープンソース、商用プロジェクトの双方で利用されている[6]。wolfSSLは車載スマートデバイス、IP電話、携帯電話、ルータ、プリンタやクレジットカード・スキャナのようなさまざまな種類のネットワーク・デバイスに組み込まれている。

2019年2月にcURLの作成者であるDaniel StenbergがwolfSSLへ加わった[7]

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プロトコル

wolfSSLは以下の各種プロトコルを実現している:[8]

  • SSL 3.0、TLS 1.0、TLS 1.1、TLS 1.2、TLS 1.3
  • DTLS 1.0、DTLS 1.2、DTLS 1.3

ただし、SSL 2.0は安全性の問題から含まれていない。また、SSL 3.0は既定では無効とされている。

アルゴリズム

wolfSSLは以下の暗号化ライブラリーを使用している:

wolfCrypt

wolfSSLは標準ではwolfCrypt[9]を使用する。wolfCryptは、SSLのようなものに向けて必要な機能に特化する一方で、最大限のポータビリティーが得られるように配慮されている。wolfCryptはRSA楕円曲線暗号DSSDiffie Hellman、EDH、NTRUDESTriple DESAES (CBC、CTRCCMGCM)、Camellia、IDEA、ARC4HC-128ChaCha20MD2MD4MD5SHA-1SHA-2SHA-3BLAKE2RIPEMD-160Poly1305、乱数生成、大規模整数演算、ベース16/64エンコーディング/デコーディングに対応する。欧州のeSTREAMのパブリックドメインのストリーム暗号Rabbitも含まれている。Rabbitは高性能、高負荷環境での暗号化のために有効であると考えられる。

wolfCryptはCurve25519とEd25519をサポートする。

wolfCryptは、例えば ケルベロス認証[10]のようないくつかのソフトウェア・パッケージやライブラリーのバックエンド暗号化インプリメンテーションとして活躍している。

NTRU

CyaSSL+にはNTRU[11]による公開鍵暗号化が含まれている。 CyaSSL+へのNTRUの追加はwolfSSLとSecurity Innovation.[11] のパートナーシップによって実現した。NTRUは、他の公開鍵暗号と同レベルのセキュリティをより小さなビット数で実現できるため、モバイルや組込み環境でうまく機能する。NTRUはまた、公開鍵暗号化へのquantum attackに対しても脆弱性が知られていない。CyaSSL+ではAES-256、RC4、または HC-128など、NTRUを使用したいくつかの暗号スイートが利用可能である。

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SGX

wolfSSLはインテル SGX(ソフトウェア保護拡張)をサポートする。インテル SGXは攻撃対象領域を減らし、既存のコードで目立った性能の低下なくより高いレベルの安全性を確保している。

暗号化ハードウェアアクセラレーションのサポート対象

要約
視点

セキュアエレメント

  • STSAFE
  • ATECC508A

ハードウェア暗号

サポート対象のハードウェア暗号とアルゴリズムの組み合わせ

さらに見る デバイス, AES-GCM ...

- "All" は、128、192、および 256 ビットのサポートされているブロックサイズ。

さらに見る デバイス, DES-CBC ...
さらに見る デバイス, RC4 ...
さらに見る デバイス, MD5 ...
さらに見る デバイス, RSA ...
さらに見る デバイス, HMAC-MD5 ...
さらに見る デバイス, RNG ...
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ライセンス

wolfSSLはGNU General Public License GPLv2またはGPLv3[12]によるオープンソースと商用ライセンスの双方で利用可能である。

脚注

関連項目

外部リンク

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