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その他無脊椎動物レッドリスト (環境省)
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その他無脊椎動物レッドリスト(そのたむせきついどうぶつレッドリスト)は、日本の環境省が公表した無脊椎動物のレッドリストであり、日本国内における無脊椎動物の絶滅危惧の評価である。日本国内の個体群に対しての評価であるので、世界的にみれば普通種に該当する場合がある。
対象としては、甲殻類(エビ・カニの仲間)、クモ形類(ダニやクモの仲間)、多足類(ムカデやヤスデの仲間)、扁形動物(ウズムシ類)、環形動物(ヒルやミミズの仲間)、海綿動物(カイメンの仲間)、刺胞動物(クラゲの仲間)、苔虫動物(コケムシの仲間)等が含まれている。なお、他に、無脊椎動物を対象としたリストは昆虫類と貝類がある。
また、後述する1991年版リストでは「汽水・淡水産十脚甲殻類」と「その他の無脊椎動物」に、2000年版リストでは「無脊椎動物II(クモ形類・多足類等)」と「無脊椎動物III(甲殻類等)」に区別していた。
概要
環境省版のその他無脊椎動物レッドリストは、1991年(平成3年)に『日本の絶滅のおそれのある野生生物-無脊椎動物編』として公表されたもの(1991年版)が初めてである。その後、2000年(平成12年)4月12日に、改訂されたレッドリスト(2000年版)が公表された[1]。その2000年版レッドリストを基に、2006年(平成18年)1月に『改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物7 クモ形類・甲殻類等』が作成された。さらに、2006年(平成18年)12月22日に最新のレッドリスト(2006年版)が公表された[2]。
なお、無脊椎動物では、絶滅危惧のカテゴリーである絶滅危惧I類 (CR+EN) についてIA類 (CR) とIB類 (EN) の区分を行っていない。
1991年版では71種(亜種を含む、以下同じ)、2000年版では101種、2006年版では136種と、掲載種数は増加している。ただしこれは、最新の研究の結果により分類が変更されたこと(それまでは別(亜)種と考えられていたものが、同(亜)種であると改められる等)や、評価単位が変更されたこと(種単位で評価していた分類群を亜種単位での評価に変える等)などによる部分があるので、掲載種数の増加が単純に絶滅危惧種の増加を示すとは言えないことに注意する必要がある。
その他無脊椎動物の評価対象種は約4200種であるが、これには下記の要件がある[2]。
- 種又は亜種を評価単位とする。分類学的に未確定のものは原則として対象外だが、種又は亜種の学名が確定しなくとも、明確に特定でき、報告されたものは評価の対象とする。
- 純海産種は対象から除く。
- 海外から導入された種及び他地域から導入された種は対象から除く。
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リストおよびカテゴリーの変遷
要約
視点
その他無脊椎動物の絶滅危惧(絶滅のおそれのある種)の数は、1991年版では14種、2000年版では33種、2006年版では56種となり、増加傾向にある。
2000年版で、野生絶滅に評価されたトキウモウダニはトキに寄生しているダニであるため、トキが野生絶滅したために野生絶滅と評価された[3]。
2000年版から2007年版でザリガニミミズ類およびサワガニ類の絶滅のおそれのある種が増加したが、これらの種の生育環境の悪化が要因であるほか、 南西諸島産のオオサワガニの分類が見直され、4種に再分類ことなど新たな知見が増えたことも要因としてあげられる。また、干潟に生息するシオマネキおよびハクセンシオマネキや、小笠原諸島に生息するオガサワラヌマエビ等がカテゴリーが上がっている[2]。
海綿動物門
普通海綿綱
刺胞動物門
ヒドロムシ綱
扁形動物門
渦虫綱(ウズムシ綱)
環形動物門
蛭綱(ヒル綱)
貧毛綱(ミミズ綱)
節足動物門
甲殻綱(エビ綱)
倍脚綱(ヤスデ綱)
剣尾綱(カブトガニ綱)
蛛形綱(クモ形綱・クモ綱)
触手動物門
コケムシ綱
総計
※計数は、発表された当時の各レッドリストの掲載種の数であり、表内のカテゴリーの数と計数が一致しないことがある。これは、レッドリストの見直しに伴い評価単位である分類群(種や亜種、地域個体群等)を変更することがあり、本表ではそれらの変遷も追えるように作成されているためである。これらについては備考を参照のこと。
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脚注
参考文献
関連項目
外部リンク
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