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四度目は嫌な死属性魔術師
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『四度目は嫌な死属性魔術師』(よんどめはいやなしぞくせいまじゅつし)は、デンスケによる日本のライトノベル。『小説家になろう』にて2015年6月30日から2021年11月16日まで連載された[1][注 1]。2016年には第四回ネット小説大賞を受賞[2]、同年12月からはサーガフォレスト(一二三書房)より刊行されている[3]。イラストはばん!。
児嶋建洋によるコミカライズが、2018年6月24日より「カドコミ(旧ComicWalker)」(KADOKAWA)にて連載中[4]。
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概要
いわゆる「異世界転生もの」の一種で、主人公が現代日本人としての人格と知識を保持したまま、全く異なる異世界へ転生する物語。
題名にある「四度目は嫌」は、現代日本での人生を一度目として転生の練習として行われた二度目までは不幸な人生を送り、転生の本番となった三度目でようやく幸せを手に入れた事から、それを終わらせたくない、という意味で「四度目は嫌」。
転生の際に輪廻神の勘違いから一切の才能や適性・宿命を受けられなかった主人公は、全てが空枠の状態(枠は全て魔力で満たされるが、魔法の適性がない)で悲惨な人生を約束されてしまう。その状況下で新たな属性「死属性」を生み出した二度目の人生は悲惨な結末を迎え、更に復讐を宣言した事で輪廻神から「呪い」まで受けてしまった三度目の人生でも、生後半年で自分を愛してくれた母親を惨殺されてしまう。
しかし、死属性を駆使して霊となった母親を始め家族・仲間を得て、念願の幸せな生活に向けて努力を続けていく。
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あらすじ
要約
視点
序章 一度目と二度目の終わり
幼い頃に両親と死別した主人公(天宮博人)は、修学旅行中に乗っていた船がテロに遭ってクラスメイト達と共に死亡する。
一方、地球を含む複数の世界の輪廻を司る神ロドコルテは、他と比べて発展が著しく停滞している世界(ラムダ)に悩んでた。何かのきっかけで崩壊する危険性すらあったのだ。そして異世界の神から「転生者を使った世界活性化」の噂を聞き、「念のため百人ぐらい」で試そうと準備を進める。主人公を含む102名の日本人が死んだのは、転生の準備が整ったタイミングであった。ロドコルテはいきなり問題のある世界に転生させるのではなく、まず順調に発展している世界(オリジン)で経験を積み、その後に本命のラムダに転生させることにする。そして転生を承諾した101名に用意したチート能力を与えて一人づつ送り出して行く。しかし、ここでミスが発生する。
天宮博人(アマミヤ ヒロト)と雨宮寛人(アメミヤ ヒロト)を同一人物と勘違い、間違いに気付いた時には手遅れで主人公はゼロどころかマイナスの状態で転生させられる。オリジンでの主人公は赤ん坊の時に親に売られて人体実験の被験者となり、未発見だった八番目の属性(死属性)の習得に成功するが、過激な実験の果てに死亡する。死により肉体の制約から解放された主人公はアンデット化して、周囲全てに憎悪をぶつけて復讐を果たすが、そこに転生者達が現れる。
他の転生者たちは恵まれた環境に生まれ、恵まれた才能を発揮して「百の勇者」という組織を作っていた。かつての同級生達との再会に喜ぶ主人公だったが、彼らは問答無用で攻撃を仕掛けて無防備な主人公を瞬殺する。消えゆく意識の中で主人公は、目の前にいるのが雨宮寛人と前世で死の直前に救おうとした成瀬成美である事に気付く。
死によって再びロドコルテの下に戻った主人公は転生者への復讐を誓うが、ロドコルテは意図(発展の促進)を邪魔する存在として「呪い」をかけて転生させる(次の転生自体は既に組み込まれており、ロドコルテ自身にも中止が出来ない)。
第一章 ミルグ盾国編
ラムダではミルグ盾国の片田舎にダークエルフの母ダルシアの子として転生し、ヴァンダルーと名付けられた主人公。生後半年ほどは母の愛情に包まれて過しながら、前世で身につけた死属性魔術を再習得していった。だが、ダークエルフの里に帰還する準備のため近くの町に行ったダルシアは捕らえられ、主人公が街に潜入した時には火炙りによって処刑された後だった。
町の広場で母の霊と再会した主人公はアンデット達が集めてきた情報から、領主のベステロ準男爵、処刑を主導したゴルダン高司祭、ダルシアを捕縛した冒険者グループ「五色の刃」、密告した猟師達など母の死に纏わる経緯を知り、消えそうな母の霊を骨の欠片に憑けて町から脱出する。そして密告した猟師達に復讐、その後凡そ二カ月に渡る隠遁で討伐隊の追及を躱すと、自身と支配下のアンデット強化に乗り出し、半年後に母を殺したエブベジアの町に復讐を果たす。
その後はミルグ盾国(及び宗主国アミッド帝国の勢力圏)から逃れるため対立するオルバウム選王国を目指して、人目を避けて南部の山脈地帯に向かう。そしてミルグ盾国の外れで冒険者に襲われていたグールの娘を助けて里に招かれ、平穏な生活を取り戻す。
滞在が一年を超えた頃、近隣で勃興したノーブルオークの国をグールキングとなって殲滅した事で、ミルグ盾国パルパペック軍務卿に所在を察知される。未然に脅威を除くためグールキング討伐が決定されるが、その背後に邪神系吸血鬼の影があった。しかしミルグ盾国に察知された事を覚った主人公は、グールたちを引き連れて境界山脈にある廃都へと退避して、討伐隊は敵影を捕らえられずに撤退する。
第二章 沈んだ太陽の都 タロスヘイム編
二百年前にミルグ盾国による侵攻で滅んだ巨人族の城塞都市国家(太陽の都・タロスヘイム)の廃墟には、恨みを残した巨人族のアンデットが数多く残されていた。グール達を引き連れてこの地に辿り着いた主人公は神職(レッサーリッチ)からヴィダ神の「神託の御子」として迎えられ、アンデット達を仲間に加える。
この地でグールとアンデットの共存を始めた主人公だったが、旧冒険者組合にジョブチェンジ機能が残されていたことで、初めてジョブに就くことが可能となった(呪いにより既存ジョブ以外)。そして周囲の指導とダンジョンを使って自己強化に励む日々を送っていく(また食生活や生活環境の改善にも邁進する)。
そんな中、亡き父が属していた邪神派吸血鬼の一派が、主人公抹殺に動き出す。ミルグ盾国を使嗾した前回の抹殺作戦に失敗した一派は、遂に直接討伐隊を送って来る。が、既に貴種吸血鬼を凌駕していた主人公に返り討ちにされる。
そして4歳になり死属性魔術師からゴーレム錬成士へとジョブチェンジすると、王城に残された落城時の遺物の後片付けに取り掛かる。王城の地下にはヴィダの遺産(不完全な死者蘇生装置)が残されており、落城時に攻め込んだ【氷神槍】ミハエルが残した魔槍アイスエイジと半壊しつつも撃退したドラゴンゴーレムが氷漬けで残されていたのだった。激戦の末にドラゴンゴーレムを倒すが、その直後に魔槍が主人公たちを襲い始める。苦戦しつつも鎮圧した主人公だったが、魔槍は死者蘇生装置をズタズタに切り裂いていた。母の蘇生の夢を絶たれた主人公は、ヴィダの施策を全否定する魔槍に宿っていた氷の神ユペオンの分身の魂を砕いて滅ぼす。
その頃、主人公が遺した死属性を巡って混乱が生じ始めたオリジン世界を観察していたロドコルテは、天宮博人の魂が自身の輪廻システムにない事に気付き、自立した勢力を築き上げた事を知るが、まだ対処可能と軽視する。
第三章 蝕王軍行進曲編
第四章 ハートナー公爵領編
第五章 怪物の遠征編
第六章 転生者騒動編
第七章 南部進出編
第八章 ザッカートの試練攻略編
第九章 侵犯者の胎動編
第十章 アルクレム公爵領編
第十一章 アルクレム公爵領編二
第十二章 魔王の大陸編
第十三章 選王領&オリジン編
第十四章 冒険者学校編
第十五章
第十六章 後日談
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登場人物
主人公
- ヴァンダルー
- 吸血鬼の父とダークエルフの母の間に生まれた混血(ダンピール)で、銀髪で真紅と紫紺のオッドアイ、青白い肌の無表情な幼児。
- 地球では幼少期に両親を事故で喪い、養家では徹底した質素倹約を強制されて育つ。そして自分でアルバイトして参加出来た修学旅行で爆破テロに遭い人生を終える。二回目も記憶が戻った時には人体実験の被験者
- 父ヴァレンは吸血鬼の原種に仕える従属種で、日光への耐性に秀でていたため人間社会での裏活動に従事しており、その際にダークエルフのダルシアと知り合いヴァンダルーを儲けた。しかし、邪神派の主人に知られ追手から逃げる途中で死亡する。
- 二回の前世を含めて「幸せ」には縁遠く、死後も霊となってヴァンダルーに愛情を注ぐ母ダルシアには全く反論できない。
- 生後半年で母ダルシアが死亡、1歳でエブベジアの町に復讐を遂げる。その後グールの里に落ち着き、2歳半の頃にグールキングの称号を得てノーブルオークを討伐、3歳になる直前に廃都タロスヘイムに到着する。
アンデット
- 骨猿、骨狼、骨熊
- 主人公が母を探しに行くときに、周囲の死体に適当な霊を憑依させて作成したアンデット(リビングボーン)。
- この時は大小様々なリビングボーンを作成したが、小動物や虫などを除くと骨人・骨鳥を含めた5体を後々まで強化し使い続ける。
- 三体とも種類は異なるが動物の骨なので、ボーンアニマル・ボーンビースト・ロトンビーストと同じ進化を遂げていく。
- 骨鳥
- 主人公が母を探しに行くときに、鳥の骨に適当な霊を憑依させて作成したアンデット(リビングボーン)。
- 鳥の骨とはいえランク2のボーンアニマルまでは飛ぶことが出来ずに非力であったが、ランク3でファントムバードに進化して飛べる様になり、主に索敵・偵察で活躍する。
- 骨人
- 主人公が母を探しに行くときに、白骨死体に適当な霊を憑依させて作成したアンデット(リビングボーン)。
- 人骨という事でランク2でスケルトンに進化、その後も動物の骨とは異なる進化を辿り、剣術・弓術・盾術などのスキルを習得していく。ただ憑いている霊が鼠であるため、言葉は理解できない。
- サム
- 山賊から奪った馬車に憑依してカース・キャリッジ化した元人間の男性。
- 貴族に使える使用人(馬番と御者を兼任)だったが代替わりで失職、娘を連れて都市に移動する途中で山賊に襲われ死亡。娘二人も惨殺され、山賊への強い恨みから怨霊化して留まってていたところを主人公によってアンデット化された。
- サリア / リタ
- サムの娘で、父と同じく怨霊化していたところをダンジョンで発見した鎧に憑依してリビングアーマー化(サリアがハイレグ型、リタはビキニ型)した。
- 貴族の使用人時代はメイドで、家事スキルを持っている。
グール
- ザディリス
- 百人規模のグールの里の長老(里長)。種族はグールメイジ。見た目は十代後半の雌で年齢は290歳(出産により外見が固定される)。
- 人間の冒険者グループに襲われていた所を主人公に救われ、グールの里に主人公一行を招く。グールの寿命は300歳と言われ老衰の症状が現れていたが、主人公の「若化」によって外見相当まで若返る。
- 主人公に無属性魔法を始めとする魔法技術を教え、師匠格となる。
- ヴィガロ
- 主人公が身を寄せたグールの里の若長。種族はグールバーバリアン、年齢は167歳。
- グールの雄としては知能が高い方で、寿命が近い事を悟っていたザディリスが次の里長として指名していた。
- バスディア
- ザディリスの末娘で女戦士(父はヴィガロ)。種族はグールウォーリアー。年齢は25歳で、未出産のため見た目も年齢相応に変化している。
- グール内での雌は魔法使いを除き出産する事で地位を高めていく習性があり、未出産であることを気に病んでいる。
- タレア
- ザディリスとは別のグールの里長。元人間の女性で、年齢は263歳。種族はグール。
- 武具職人の家に生まれ当人も職人として優れた才を持っていたが、生家の困窮から身売りされて娼婦となり、逃亡した先でグールに捕らえられてグール化された。
- グールになった後、武具職人・娼婦としての腕を使って里長に上り詰め、当初は十数人だった里を60人規模に拡大させ、更に武具の取引を通じて周辺のグールの里も影響下に置いていた。
- ザディリスの里とは異なり雌の多くが武具を始めとする生産に就いており、狩りは雄に任せる性による分業が進んでいた。
- 当人的には更なる勢力拡大を目論んでいたが、実はグールとしては寿命に近付きつつあった(影響下にある里も合わせると、ザディリス達の里より人数は多い)。
アルダ信者
- ボーマック・ゴルダン
- 法命神アルダの狂信者で高司祭。ヴィダの種族根絶に一生を捧げており、吸血鬼ハンターとしても知られる。
- 既に老齢であるもののその実力はB級冒険者を上回るとされ、アルダ大神殿から枢機卿に幾度も推挙されているが、悉く拒否して現場第一主義を貫いている。
- 主人公の母ダルシアを火炙りにした張本人であり、主人公の復讐対象。幼い主人公の討伐に二度失敗している。
冒険者
- ハインツ
- 冒険者グループ「五色の刃」のリーダーで、十代でB級冒険者となり、「蒼炎剣」の二つ名を持つ。
- 主人公の母ダルシアを捕縛した当事者で、主人公の復讐対象。当人はこの時の経験からアルダ融和派に転向して、オルバウム選王国に活動の場を移してA級に昇格する。
- ライリー
- 冒険者グループ「五色の刃」のメンバーで、当時はC級冒険者で「緑風槍」の二つ名を持つ。
- 主人公の母ダルシアを捕縛した当事者で、主人公の復讐対象。ハインツがアルダ融和派に転向してオルバウム選王国に移る過程でグループを脱退、ミルグ盾国に残ってパルパペック軍務卿の手駒となる
- 思い通りになる犯罪奴隷を集めて冒険者グループを結成し、B級冒険者に昇格する。
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世界観
二柱の巨神
- 黒き巨神ディアクメル
- 白き巨神アラザン
- 世界の始まりに存在した二柱。今となっては善悪は不明ながら原初より戦い続け、最後は相打ちとなり、その重なり合って倒れた骸から新たな神々が生まれ、今に続く世界が構築された。
始祖の十一神
- 八柱の属性神(大神)
- 生命と愛の女神ヴィダ
- 光と法の神アルダ
- 炎と破壊の戦神ザンターク
- 水と知識の女神ペリア
- 風と芸術の神シザリオン
- 大地と匠の母神ボティン
- 時と術の魔神リクレント
- 空間と創造の神ズルワーン
- 三神
- 龍皇神マルドゥーク
- 巨人神ゼーノ
- 獣神ガンパプリオ
- 二柱の巨神の骸から生まれた、合わせて”始祖の十一神”と呼ばれる神々。現在の世界の基を築いた。
- 各大神はそれぞれ人間(から昇華させた従属神)を、マルドゥークは龍種を、ゼーノは巨人種を創って眷属とした。ガンパプリオは無数の鳥獣を生み出し、海に魚を放した。他にもザンタークとボティンからドワーフが、ペリアとシザリオンからエルフが生まれる。
- その後、魔王グドゥラニスの侵攻によって破られるまで、長きに渡って平和な時代が続いた。
魔王との戦い
- 異世界から魔王率いる邪神・悪神がこの世界に侵攻、神々との戦いが始まる。それまで殺し合う経験が無かった神々は劣勢に立たされ、獣神ガンパプリオが滅ぼされるに及び、戦況を打開するためズルワーンにより異世界から7人の勇者が召喚される。勇者を先頭にその後も激戦が繰り広げられ、魔王グドゥラニスを滅ぼすまでにシザリオン、ゼーノ、マルドゥークの魂が砕かれ、ザンタークは「邪神の呪いを受けて闇に堕ち」、ペリアは「海に没し」、ボティンは「地中深くに封じられ」、リクレントとズルワーンは「力を取り戻すための眠りについて」、勇者は三人に減り、生き残った人種、ドワーフ、エルフは合わせても三千人ほどに激減した。
勇者
- 空間と創造の神ズルワーンの術によって異世界から召喚された7人。それぞれズルワーンを除く大神により一人づつ選ばれた。
- 戦闘系はアルダが選んだベルウッド(鈴木正平)、ザンタークが選んだファーマウン・ゴルド(遠山錦司、大学生)、シザリオンが選んだナインロード(九道陽菜、大学生)の三人、生産系はヴィダが選んだザッカート(坂戸啓介)、リクレントが選んだアーク(阿久津春香、文系大学生)、ペリアが選んだソルダ(反田良子、理系大学生)、ボティンが選んだヒルウィロウ(丘柳信二、俳優の卵)が召喚された。
- 戦闘系勇者のリーダー格となった鈴木正平は自然保護活動に熱心だった大学生で、ラムダでも科学技術は”美しい自然を破壊する害悪”との考えを持ち続け、自分の価値観を美化・正当化する弁舌に長け、その言葉は今の時代にも大きな影響を残している。対して生産系勇者のリーダー格となった坂戸啓介は理系研究者を目指すも経済的な理由で実家(町工場)を継いだ人物で、最年長の30歳手前。年齢だけでなく精神的にも大人で、常に我を通そうと強弁する鈴木に妥協する事が多かった。最終的に戦闘系勇者とは袂を分かつが、生産系勇者こそが最大の障害と見定めた魔王によって生産系勇者4人は魂を砕かれることになった。
- 戦闘系3人は常に前線で魔王軍との戦い続けたが、後方に居た生産系4人が魔王により殺害された事件は、一部でベルウッドやアルダが意図的に生産系勇者を見殺しにしたと疑われ、ヴィダがアルダに不信感を募らせる一端となった。
ヴィダとアルダの戦い
- 魔王との戦いを力を残したまま生き抜いたヴィダとアルダだったが、戦乱中の方針対立や生産系勇者全滅などで関係は悪化の一途を辿り、戦後にヴィダは自分に従う民を率いてバーンガイア大陸に移り、独自の復興策で社会を再興しようとした。
- この時にヴィダの復興策として生まれた種族が、太陽の巨人タロスとの間の巨人種、龍ティアマトとの間の竜人族、鳥獣の王達との間の多種多様な獣人族、海の神トリスタンとの間の人魚族、エルフとの間のダークエルフであり、更に魔物との間に魔人族(ラミア、スキュラ、アラクネ、ケンタウロス、ハーピーなど)、蘇った勇者ザッカート(アンデット)との間に吸血鬼を生み出す。
- アルダはベルウッドを先頭にバーンガイア大陸に攻め込み、ザッカートを滅ぼしてヴィダを封印する。またヴィダに合流していたザンタークは魔大陸へと逃れる。アルダとベルウッドはヴィダやザッカートが残した種族・技術を根絶しようとしたが、これまでの戦いで余力は無く不徹底な状態で終わった。
法命神アルダ体制
- 生命属性のヴィダや従属神を封じたことで、アルダ自ら生命属性を担って法命神を称した。それ以外の属性は生き残った従属神が担っているが、アルダと対等の大神が不在の状況から事実上アルダを頂点とする体制となっている。
- ただし他属性の従属神達がアルダに従属しているという事はなく、一部を除き(アルダの属性と相性の良い従属神は積極的に協力しているが)多くの従属神は自属性の神域にて大神が復活するのを待ち望んでいる状況。またジョブやスキルの管理・運用を担っているズルワーンの従属神には自意識に乏しい神が多く、神域に籠って機械的に管理を行い、結果的に外部からの干渉を排している。
- また魔王が封じられて以降も配下だった邪神・悪神の一部は生き残り、ザッカートの誘いでヴィダ派に寝返った邪神・悪神も残っている。ヴィダの種族は迫害に遭いながらも生き残り、一部は邪神派に鞍替えした。
- 生き残った3人の勇者のうち、ベルウッドは残党狩りの途中で「罪鎖の悪神」と相打ちになって眠りにつき、ファーマウン・ゴルドはそれまでの戦いを悔いてヴィダ派に転向、ザンタークを追って魔大陸に去った。1人残されたナインロードは、風属性の神に昇華して滅んだシザリオンの替わりを務めている。
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地理
- ミルグ盾国
- アルダ神を信奉するアミッド帝国の属国。帝国と対立するオルバウム選王国と国境を接していることから、「盾国」と呼ばれる。国王は帝国の公爵として待遇される。
- 敵国との最前線を任される重要国だが国内には帝国に対する反感が根強く、密かに国力を蓄えて完全独立を果たそうと意図する勢力がいるが、アルダ神の勢力が強いためヴィダ神の勢力が強いオルバウム選王国とは相容れない関係。
- 二百年前のタロスハイム侵攻では数万の軍勢を境界山脈越えで送り出して勝利するも損害は甚大で、多くの熟練兵と共に国宝の魔槍【アイスエイジ】と使い手の英雄ミハエルを喪い、隙を突いたオルバウム選王国の侵攻で多くの領地が奪われた。
- 作中では二度主人公を討伐しようとして空振り、タロスハイムにいる事が判ると6千の精鋭(他にアミッド帝国の援軍、アルダ教会の神官達、冒険者達)から成る討伐軍を派遣するが、主人公の反撃にあい壊滅する。
- アミッド帝国
- アルダ神を信奉する勢力圏で中核となる国。ミルグ盾国以外にも属国がある。
- 皇室はアルダ神により選ばれた異世界の勇者ベルウッドの子孫を称している。ベルウッドの思想そのままにオルバウム選王国を始めとするヴィダ神を敵視し、”ヴィダの種族”根絶を進める人間(ヒト・エルフ・ドワーフ)中心主義の総本山的な位置づけ。
- 密かに国力を蓄えようとするミルグ盾国に対して、必要以上な国力は削る政策を課して牽制する。
- タロスハイム
- ヴィダ神によって作られた巨人族の残党により、境界山脈の狭間に建国された城塞都市国家。
- ザッカートの遺産を活用して魔境にある狭隘な地でも食料生産が可能となり、滅亡時には約5千人の人口を擁していた。
- 作中の凡そ2百年前に、数万に及ぶミルグ盾国軍の侵攻を受けて滅亡。その際に、第一王女レビアが500人ほどの国民(老人や女子供)を連れて、交易で繋がりの合ったハートナー公爵領に亡命した。
- 敗戦により住民は全滅、廃墟と化した都市には巨人族のアンデットが巣食っていたが、主人公が率いるグールなど6百人余りが移住し、アンデットも主人公の配下となった。その後は都市として復興を果たし、ハートナー公爵領に居た巨人族の末裔が帰還して新たなタロスハイムとして繁栄していく。
- オルバウム選王国
- アルダ神を信奉するアミッド帝国に対して、ヴィダ派の神々も信奉する小国が連携して対抗するために建国された。
- ただアルダ神への信仰は否定しておらず、国や為政者の代替わりなどで神に対する姿勢が変わる事があり、一部にアルダ強硬派(アミッド帝国と同じ信仰)の勢力も存在する。
- ハートナー公爵領
- かつてタロスハイムと交易していた公爵領。
- サウロン公爵領
- アミッド帝国との戦いに敗れ、領土の過半を喪ったとされる。
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既刊一覧
小説
- デンスケ(著)・ばん!(イラスト) 『四度目は嫌な死属性魔術師』 一二三書房〈サーガフォレスト〉、既刊13巻(2025年8月12日現在)
- 2016年12月15日発売[3]、ISBN 978-4-89199-408-2
- 2017年5月15日発売[5]、ISBN 978-4-89199-433-4
- 2018年1月20日発売[6]、ISBN 978-4-89199-471-6
- 2018年7月15日発売[7]、ISBN 978-4-89199-507-2
- 2019年3月28日発売[8]、ISBN 978-4-89199-538-6
- 2019年10月25日発売[9]、ISBN 978-4-89199-589-8
- 2020年10月15日発売[10]、ISBN 978-4-89199-640-6
- 2021年6月28日発売[11]、ISBN 978-4-89199-717-5
- 2022年3月22日発売[12]、ISBN 978-4-89199-780-9
- 2024年11月15日発売[13]、ISBN 978-4-8242-0321-2
- 2025年2月15日発売[14]、ISBN 978-4-8242-0385-4
- 2025年5月15日発売[15]、ISBN 978-4-8242-0428-8
- 2025年8月12日発売[16]、ISBN 978-4-8242-0481-3
漫画
- 児嶋建洋(著)・デンスケ(原作)・ばん!(キャラクター原案) 『四度目は嫌な死属性魔術師』 KADOKAWA〈MFC〉、既刊14巻(2025年6月23日現在)
- 2018年12月21日発売[17]、ISBN 978-4-04-065200-9
- 2019年6月22日発売[18]、ISBN 978-4-04-065775-2
- 2019年12月23日発売[19]、ISBN 978-4-04-064211-6
- 2020年6月22日発売[20]、ISBN 978-4-04-064614-5
- 2020年12月23日発売[21]、ISBN 978-4-04-064979-5
- 2021年6月23日発売[22]、ISBN 978-4-04-680486-0
- 2021年12月22日発売[23]、ISBN 978-4-04-680964-3
- 2022年7月23日発売[24]、ISBN 978-4-04-681458-6
- 2022年12月23日発売[25]、ISBN 978-4-04-681991-8
- 2023年6月22日発売[26]、ISBN 978-4-04-682524-7
- 2023年12月21日発売[27]、ISBN 978-4-04-683107-1
- 2024年6月21日発売[28]、ISBN 978-4-04-683682-3
- 2024年12月23日発売[29]、ISBN 978-4-04-684366-1
- 2025年6月23日発売[30]、ISBN 978-4-04-684825-3
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脚注
外部リンク
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