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『ジャストブリード』 (JUSTBREED) は、1992年12月15日にエニックス(現スクウェア・エニックス)から発売されたファミコン用シミュレーションRPGである。エニックス最後のファミコン用ソフトであった。
基本的には他の類似作と同様に、各キャラクターが1ユニットとなっているファンタジー系のターン制シミュレーションRPGである。6人編成の部隊が基本単位となっており、最大4部隊24人を操ることとなる。
通常パートでは『ドラゴンクエストシリーズ』に代表されるオーソドックスな形式となっており、コマンドウィンドウも似たような形状となっている。特徴的な点として、ファミコン用ゲームとしては珍しく漢字が多く使われており、フォントも大きく表示されているため、文章としては読みやすくなっている(このため大容量ROMを使用しており、その分定価が高くなってしまった)。
この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 |
遙か昔、伝説の時代。ランブルビルという国が栄えていたという。7つの聖なる石の力に守られ、7人の導士に導かれ、永遠の平和と繁栄が約束されていたと伝わっている。しかし1つの石に邪な影がさすと、ランブルビルは一瞬のうちに滅び去ってしまった。聖なる石を携えた7人の導士達はそれぞれの民を率いて新天地を求めて旅立つ。
それから幾年が経過したある夜、聖なる石の一つ、サファイアの加護を受けた町アストホルムでは、聖なる石を受け継ぐ家系の少女フィリスが新たな司祭となって初めてとなる、年に一度のサファイア祭りの儀式を行っていた。祭りは盛り上がりを見せ、儀式は滞りなく終わり、フィリスは町の守備隊長である少年と村はずれで合流する。しかし突如怪物が姿を現し、フィリスをさらって行ってしまった。後にはフィリスが身につけていたサファイアが残るのみ。少年は翌日サファイアを手に、守備隊の仲間と共にフィリスを救う旅に出た。
シナリオをコラムニストの佐藤克之(カーツさとう)、プログラムを『森田将棋』(1985年)のランダムハウス、音楽を田中公平、キャラクターデザインを高田裕三という一線で活躍する面々がスタッフとして参加した。 田中はライター・不破了三との対談の中で、もともとコンピュータゲームが好きで、ゲーム音楽の依頼が来ないか待っていたと話しており、本作が初めてのゲーム音楽のオファーだったと振り返っている[1]。
また、随所にシナリオ担当の佐藤克之による遊び心が多く入った隠し要素などが多数盛り込まれている。他のRPGには見られない点も多数あり、その点でもオーソドックスながらもある種の斬新さを持っていたと言える。この点に関しては佐藤が後述の攻略本や発売当時に発行された週刊プレイボーイ(集英社)誌上での開発裏話にて、既存のRPGの概念に不満を持っていたため、ありきたりな物は極力排除し、リアリティに気をつかって設定を行ったと語っている[要文献特定詳細情報]。
前述の通り、本作は各分野で活躍する者たちを中心として開発されたものの、発売が時期的にファミコン末期であり、『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』(1992年)の発売があった関係で宣伝に力が入れられていなかった。 また、同時期に『ファイナルファンタジーV』(1992年)が発売されており、苦戦を強いられた。
評価 | ||||||||
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ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では合計25点(満40点)[2]、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、22.8点(満30点)となっている[3]。
項目 | キャラクタ | 音楽 | お買得度 | 操作性 | 熱中度 | オリジナリティ | 総合 |
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得点 | 4.0 | 3.9 | 3.5 | 3.6 | 3.9 | 3.9 | 22.8 |
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