ピネン
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ピネン(pinene)は、化学式がC10H16で表される有機化合物で、モノテルペンの1種。名称はマツ (pine) に由来し、その名の通り松脂や松精油の主成分であるほか、多くの針葉樹に含まれ特有の香りのもととなる[3]。香料や医薬品の原料となる。
概要 ピネン, 識別情報 ...
ピネン | |
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(1S,5S)-2,6,6-トリメチルビシクロ[3.1.1]-2-ヘプテン | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 80-56-8 , (混合物) [7785-70-8] (1R-α) [7785-26-4] (1S-α) [2437-95-8] ((±)-α) [18172-67-3] (β) |
特性 | |
化学式 | C10H16 |
モル質量 | 136.24 g/mol |
外観 | 液体 |
密度 | 0,86 g·cm−3 (α, 15 °C)[1][2] |
融点 |
−62–−55 °C (α)[1] |
沸点 |
155–156 °C (α)[1] |
水への溶解度 | Practically insoluble in water |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
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ピネンは六員環と四員環からなる炭化水素で、二重結合の位置が異なるα-ピネンとβ-ピネンの2つの構造異性体が存在する。さらにそれぞれが2種の鏡像異性体をもつことから、ピネンには合計4種の異性体が存在する。