ベーカーストリート・アンド・ウォータールー鉄道
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ベーカーストリート・アンド・ウォータールー鉄道(ベーカーストリート・アンド・ウォータールーてつどう、英語:Baker Street and Waterloo Railway、BS&WR)は、1893年に設立された、ロンドンの大深度地下鉄会社である[注釈 1]。チューブと呼ばれる断面の小さなトンネルを使用した地下鉄の一路線で、ベーカールー・チューブ(英語:Bakerloo tube)とも呼ばれた。ベーカーストリート・アンド・ウォータールー鉄道は建設資金調達に難航し、着工は創立から5年後の1898年にずれ込んだうえ、1900年には親会社であるロンドン・アンド・グローブ金融が主要株主だったワイテイカー・ライト(英語版)の詐欺で破たんした影響で建設が中断した。1902年にはベーカーストリート・アンド・ウォータールー鉄道はアメリカ人投資家チャールズ・ヤーキス率いるロンドン地下電気鉄道(英語:Underground Electric Railway of London、UERL)の一部となり、ヤーキスが主にイギリス国外で集めた資金で工事が再開された。
1902年、ベーカーストリート・アンド・ウォータールー鉄道は北側の終点、ベーカーストリートから南側の終点、エレファント・アンド・カッスル(英語版)までの区間とロンドン・ロード近くに設けられた車庫への支線で開業し、途中に7駅が設けられた[1]。1907年から1913年にかけて北側はグレート・ウェスタン鉄道(英語:Great Western Railway)の起点である パディントンまで、1915年から1917年にかけてさらにクイーンズ・パークまで延伸され、ロンドン・アンド・ノースウェスタン鉄道(英語版)(英語:London and North Western Railway 、LNWR)と接続、エレファント・アンド・カッスルからワトフォードまで延長33.34キロメートル (20.72 mi)の区間で運転されるようになった[1]。開業後1年もたたないうちにロンドン地下電気鉄道の経営陣はベーカーストリート・アンド・ウォータールー鉄道などロンドン地下電気鉄道の傘下各社の乗客数見通しが過大であった事への対応を迫られるようになり、他の地下鉄会社との連携や、路線延伸による乗客誘致などの施策を打ったが資金難は改善せず、1933年にベーカーストリート・アンド・ウォータールー鉄道は親会社であるロンドン地下電気鉄道とともに公営化された。ベーカーストリート・アンド・ウォータールー鉄道が建設した路線はこんにちロンドン地下鉄ベーカールー線となっている。