学習指導要領
文部科学省が告示する初等教育および中等教育における教育課程の基準 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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学習指導要領(がくしゅうしどうようりょう)は、文部科学省が告示する初等教育および中等教育における教育課程の基準である。
学習指導要領は、学校教育法第1条に規定する学校(いわゆる一条校)のうち、小学校・中学校・義務教育学校(前期課程・後期課程)・高等学校・中等教育学校(前期課程・後期課程)・特別支援学校(小学部・中学部・高等部)の各学校が各教科で教える内容を、学校教育法施行規則の規定を根拠に定めたもの。国立学校・公立学校・私立学校を問わずに適用されるが、実際の状況では公立学校に対する影響力が強く、私立学校に対する影響力はそれほど強くない[注釈 1]。
一方で文部科学省は、学習指導要領のより詳細な事項を記載した『学習指導要領解説』を発行しており、学習指導要領とは異なり法的拘束力はないとされ、教科用図書検定規則などには学習指導要領解説に沿わなければならないという規定はない。ただし、一部科目で学習指導要領解説で提示された公式のみが教科書に実際に記述されている[注釈 2]など、教科用図書検定の際には強い影響力を持っており、事実上拘束力がある。
なお、就学前教育を行う幼稚園や特別支援学校の幼稚部、または幼保連携型認定こども園では、学習指導要領に相当するものとして教育要領(きょういくようりょう)がある。
学習指導要領の実施する数年前から、旧課程の内容の一部(上学年へ移行される内容など)を削除したり、新課程の内容の一部(上学年から移行される内容など)を追加したりすることを移行措置という。文部科学省は、移行するための必要な措置という位置づけで実施している[1][2]。
高等学校における学習指導要領の実施方法は学年進行と呼ばれ、第1学年で新しい学習指導要領が実施されても第2・3学年は前の学習指導要領のままとなる。